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チームの司令塔として活躍する柿沼友哉捕手

アマチュア時代に栄光を知らなかった男 ロッテ柿沼友哉。どこでどう転ぶか分からないのが人生

千葉ロッテマリーンズ

 どこでどう転ぶか分からないのが人生だ。高校野球を栄光で終われるのは、ほんの一握りの選手に過ぎず、高校野球で活躍したからといってプロの世界で活躍できるとも限らない。プロ野球の世界で一軍で活躍する選手たちを見渡しても、みながみな高校時代に栄光に包まれているわけではない。プロ5年目の柿沼友哉捕手は延長十一回サヨナラ負けという形で高校3年間を終えている。
 
 「今でもハッキリと覚えています。悔しかったですね」
 
 各地で県大会が開催されている中、柿沼は捕手としてスタメン出場をした誠恵高校3年最後の夏の事を振り返る。静岡県大会三回戦。相手は磐田北高校。延長十一回表に1点を勝ち越したがあっという間に同点に追いつかれてしまう。なお無死満塁。絶体絶命の場面でカウントは3対1となった。押し出しでサヨナラ負け。だから、ど真ん中のストレートを要求するしかなかった。しかし投手の投じたボールは投げた瞬間にボールと分かるワンバウンド。押し出しサヨナラ負け。甲子園には程遠い3年間はこうして幕を閉じた。

 「今だったら、もっとピッチャーに声を掛けたり、間を入れたり周りを見ながらやっていたと思う。ただ当時の自分にはそんな余裕はなかった」
 
 あまりのショックな幕切れに涙は出なかった。地元茨城県から野球を続けるためにゆかりのない静岡県沼津市で過ごした3年間。寮に戻り、一人、キャッチャーミットを磨いている時に涙がポトリポトリと落ちてきた。
 
 「終わってしまったのだと思ったら急に涙が出てきました」と当時の事を振り返る。その後の柿沼は決して、順風満帆な野球人生を送っていない。大学時代は右ひじを手術。しかし、人生とはどこで誰が見ているか分からないものだ。大学のリーグ戦の対戦校の投手を視察に来たマリーンズのスカウトの目に留まった。その試合で柿沼は3度、盗塁の刺し強肩を見出された。育成枠で滑り込みのプロ入り。そして今、堂々と一軍でスタメンマスクを被るまでになった。
 
 「ボクから高校生にメッセージを送るとしたら『諦めないで欲しい。野球を続けて欲しい』ということですね。人生、本当にどこでどう転ぶか分からない。誰が見てくれているか分からない。何かのキッカケで才能が開花することもある。無限の可能性があると思います」
 
 最後の夏を延長サヨナラ負けで終えた無名の高校生は今、マリーンズには欠かせない戦力となっている。非エリートだからこその想いがある。次なる世代への希望となる。

文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章

クラブ名
千葉ロッテマリーンズ
クラブ説明文

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