圧倒的な攻撃力を示す川崎Fがスタートダッシュに成功。王者・横浜FMは苦しい序盤戦に【マンスリーレポート(2月・7月):明治安田J1】

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今季の明治安田生命J1リーグは2月21日に開幕したものの、新型コロナウイルスの影響で約4か月間の中断期間に突入。7月4日に再開され、現在は7節までを消化している。

序盤の戦いで勢いを示したのは川崎Fだ。王者奪還を狙うチームは、開幕戦こそ鳥栖と引き分けたものの、リーグ再開後から破竹の6連勝を達成。今季より採用された3トップの新布陣が機能し、圧巻の攻撃サッカーを披露する。7試合で20ゴールとその得点力は群を抜き、3節からは5試合連続で3得点以上をマークしている。一方で守備の安定も備わっているだけに、しばらくはこの勢いは止まりそうもない。

G大阪も好調だ。リーグ再開後はやや苦しんだが、4節からは4連勝を達成。1点差をものにする勝負強さを示し、着実に勝点を積み上げている。ここへきて宇佐美 貴史に当たりが出てきたのも好材料。次節は川崎Fとの直接対決を迎える。果たして首位チームの勢いを止められるか。

名古屋も開幕から好調を維持する。自チームに新型コロナウイルス感染症の陽性者が出たことで、7節の広島戦が中止となるアクシデントに見舞われたが、ここまで6試合で4勝2分と無敗をキープする。直近の3試合はいずれも完封勝利と、マッシモ フィッカデンティ監督の下で強固な守備組織を手にしている。阿部 浩之ら新加入選手が即時フィットしたのも好調の要因で、攻守両面で安定した戦いを実現している。

一方で昨季王者の横浜FMは苦しい戦いが続いている。開幕戦でG大阪に敗れると、リーグ再開後も状態が上がってこない。対戦相手の警戒が強まるなかでも得点は奪えているが、それ以上に失点の多さが目立つ。この課題を解消できないようだと、今後も苦戦は免れないだろう。

横浜FM以上に苦しいのが鹿島だ。ザーゴ新監督のもとで新たなスタイルの構築を目指しているが、開幕4連敗と大きく出遅れた。5節に横浜FMを下して初勝利を手にしたが、その後の2試合では結果を出せず、清水と並んで最下位に沈んでいる。攻撃面に徐々に改善の兆しが見えているが、あっさりと失点するらしくない場面も散見される。新加入選手もここまでは持てる力を十分に発揮できておらず、復調にはもう少し時間がかかるかもしれない。

同じく新体制となった清水も、新たなスタイルの構築に時間がかかっており、なかなか結果につながっていない。得点力不足を露呈する鳥栖、失点が目立つ湘南も、ここまでは苦戦が続いている。

チームを牽引するオルンガ(柏)は、7節の仙台戦でハットトリックを達成するなど、ここまで8ゴールと得点ランクのトップに立つ

昇格組の柏は開幕戦で札幌に快勝を収めるも、リーグ再開後に3連敗。それでも再び息を吹き返し、5節から3連勝を達成。川崎Fに次ぐリーグ2位の18得点を記録する攻撃力が光る。牽引車はオルンガだ。7節の仙台戦ではハットトリックを達成するなど、ここまで8ゴールと得点ランクのトップに立つ。仲間 隼斗ら新加入選手もその能力を十分に示しており、連戦の中でも総合力の高さを見せつけている。

13年ぶりにJ1に戻ってきた横浜FCは3節の柏戦で初勝利を挙げるなど序盤は悪くなかったが、5節から3連敗と苦しい状況に陥っている。最終ラインからボールをつなぐ攻撃の組織性は備わるが、得点力に欠け、耐えきれずに失点する展開が目立つ。斉藤 光毅ら能力の高い若手が数多く備わるだけに、彼らの奮起が巻き返しのカギを握るだろう。



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