2019/20シーズン、予想外の活躍を見せた5選手

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前代未聞の11連戦で終了を迎えた2019/20シーズン。ピッチ上でも予想を上回る活躍を見せ、良い意味で我々を驚かせてくれた選手たちがいた。

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ルーカス・オカンポス(セビージャ)

昨夏セビージャに加入した時点で、彼がどこまで期待できる選手なのか本当に分かっている者は皆無だった。アルゼンチン出身のサイドアタッカーは過去に所属したマルセイユ、ミラン、モナコでも輝きを放つことはあったが、今季ほどコンスタントな活躍を見せたことはなかった。それがセビージャでは加入1年目から成熟したパフォーマンスを発揮。31試合に先発して14ゴールを記録しただけでなく、ベティスとの2試合では共に重要な先制点を決め、ダービー勝利の立役者となった。

右サイドを主戦場としながら、攻撃的なポジションはほぼ全て網羅した。エイバル戦で生じた緊急事態にはGKまで務め、終了直前に相手GKディミトロビッチのシュートをセーブしてみせた。7月11日に25歳の誕生日を迎えた彼は、アルゼンチン代表でも主力に定着している。

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ヤンヘル・エレーラ(グラナダ)

2018/19シーズンにウエスカの一員としてラ・リーガ・サンタンデールを戦った後、ヤンヘル・エレーラは大躍進を遂げたグラナダにおける大きな発見の1つとなった。マンチェスター・シティが保有権を持つベネズエラ出身の22歳は、バルセロナを2ー0で破った昨年9月の一戦で注目を集め、シーズン終盤のレアル・マドリー戦でも1ゴールを決める活躍を見せた。

セルタ戦やアラベス戦で決めたゴールは攻撃面での才能を示すものだが、彼の一番の特徴は優れたパスセンスと抜群の運動量を駆使して中盤をコントロールする能力だ。シーズンの大半に渡って順位表の上位をキープし、史上初のヨーロッパリーグ出場権を手にした今季のグラナダには素晴らしい選手がたくさんいた。エレーラはその中でも際立ったパフォーマンスを見せた選手であり、多くのクラブが今後の動向に注目している。

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マルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリー)

彼ほどシーズン途中に極端な進化を遂げた選手は極めて稀である。前半戦は控えのボランチとして大半の試合でベンチを温めていた彼は、突如として得点力と創造性に優れたアタッカーに変貌した。昨夏にレアル・マドリーから加入した彼は、当初ディエゴ・シメオネのチームで居場所を見いだすことができず、ラ・リーガで先発したはじめの2試合は共にハーフタイムで交代を強いられた。

だが相次ぐ怪我人の影響もあって出番が増えた年明け以降はすぐに結果を出しはじめた。2月のバレンシア戦でラ・リーガ初ゴールを決めると、翌月にはチャンピオンズリーグのリバプール戦で2ゴールを挙げる活躍を果たし、欧州王者を敗退に追い込む立役者となった。6月のリーグ再開後はシメオネにとって最も重要な選手の一人となり、8試合で5ゴールを記録。アトレティコが3位でシーズンを終える原動力となった。

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モハメド・サリス(バジャドリー)

彼のラ・リーガデビューシーズンは素晴らしいものだった。最終ラインを支え続けたU21ガーナ代表DFの活躍により、バジャドリーはシーズンを通して残留争いに巻き込まれることがなかった。当初今季はBチームでプレーする予定だったが、怪我人が相次いだトップチームで出場のチャンスを得ると、すぐにセルヒオ・ゴンサレスが選ぶ先発の常連となった。スピードと機動力に長け、足元の技術も兼ね備えるが、一番の特徴は不要なファウルを犯すことなく綺麗にボールを奪い取ることができる対人守備のうまさにある。

10月のエイバル戦ではラ・リーガ初得点も決めた。無人のゴールに押し込むだけのゴールだったとはいえ、チームが勝ち点3を獲得する上で重要な追加点となった。今季の活躍により、国内外で注目を集めはじめた彼は遅かれ早かれ他クラブに引き抜かれることになるだろう。それでもバジャドリーのファンは、少なくともあと1シーズンはホセ・ソリージャで彼のプレーが見られることを願っている。

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サンティ・カソルラ(ビジャレアル)

彼が笑顔を取り戻したことは、2019/20シーズンのラ・リーガにおける最も素晴らしいニュースの一つだった。ビジャレアルに復帰した2018年夏の時点では、足首の負傷により2年近くもピッチを遠ざかっていた。そこから完全復活を果たし、34歳で開幕を迎えた今季は11ゴール9アシストを記録。チームが来季のヨーロッパリーグ出場権を獲得する原動力となった。コパデルレイの4得点を含めたシーズン15ゴールはキャリア最高の数字である。

しかし、彼がピッチ上でもたらす影響力の大きさは数字だけでは説明しきれない。たとえばGKからのロングパスを前線で受け、ダイレクトでジェラール・モレーノに落としたシーズン終盤のバレンシア戦の芸術的アシストなどは、人々の記憶にとどまり続けることだろう。エイバルとの最終節を最後にビジャレアルを離れることになったが、再びラ・リーガで彼のプレーが見られることを誰もが願っている。

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