目指すは「新たな日常」。再開への道のりを進むラ・リーガ

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活動を再開しはじめた他の産業と同様に、フットボール界も新たな日常に向かって動きはじめている。4月30日にはスペインの保健省がラ・リーガの再開プランを承認。ラ・リーガ・サンタンデール、ラ・リーガ・スマートバンクの各クラブは5月4日以降に続々と活動をスタートした。

選手やクラブ関係者のウイルス感染を予防し、確実にリーグ再開へ漕ぎ着けるために、ラ・リーガは数週間かけて政府の関係機関や各クラブとの間で調整を重ね、詳細な再開マニュアルを作り上げた。

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ラ・リーガの再開マニュアル
練習を再開する上では、まず選手や監督スタッフを含めた全クラブ関係者に対して新型コロナウイルスの感染有無を確認するテストを実施。ここで陽性反応が出た5人はいずれも無症状だったが、他者に感染させるリスクがゼロではなかったため、数日間の自宅待機が義務付けられた。彼らはその後新たにテストを受け、2回続けて陰性反応が出るまで練習への合流が認められなかった。

並行して各チームはラ・リーガから簡単な指導を受けたのち、マニュアルに従って練習を再開した。このマニュアルは何よりも衛生管理を徹底しており、新型コロナウイルスの感染者に見られる症例から検査の手順、どのように練習を行うべきかまで事細かに示している。

スペイン政府が「新たな日常」に向けて4つのフェーズを設け、感染ペースの変化に合わせて段階的に規制を緩和しているのと同様に、ラ・リーガのマニュアルも段階的に練習における制限を緩めていく内容となっている。

はじめは選手間の距離を十分にとった個人練習のみが許された。現在は最大14人までのグループ練習に制限されており、6月1日以降はチーム全体での練習が可能になる。その間、各クラブはピッチ内外で選手たちの健康状態を継続的に確認しながら、リーグの再開に向けて慎重に歩を進めていく。

練習再開にあたり、ラ・リーガのハビエル・テバス会長は次のように語っている。

「各クラブと専門家の協力を得て、数週間かけて作成されたこのマニュアルに従うことで、しっかりオーガナイズされた安全な形で練習を再開することができる。ラ・リーガと各クラブ、専門家が協力し合えば、プロフットボールはスーパーマーケットに行く時よりもリスクを抑えた環境を確保できるはずだ」

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スペイン経済を支えるために
フットボールは世界中に多くのファンを抱える最も人気のあるスポーツであり、社会的にも経済的にも極めて重要な存在である。そのためラ・リーガは選手やクラブ関係者、その家族の健康を最優先しながら、リーグ再開に向けて全力を注いできた。

全世界で27億人以上の視聴者を抱えるエンターテイメントとしてだけでなく、ラ・リーガはスペイン経済にとっても重要な役割を果たしている。プロフットボール業界は国内総生産の1.37%を占め、18万5000人もの雇用を抱えているからだ。テバスは説明する。

「フットボールの再開は社会が新たな日常へと前進している証となる。それに多くのスペイン国民、ひいては世界中の人々に愛され、欠かせないものとなっている生活の一部を取り戻すことにもなる。そのプロセスは少しずつ進められ、再びスタジアムがファンで満員になるまで終わらない」
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