ブンデスリーガ挑戦記:イングランド編

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【(C)AFP via Getty Images】

若手の活躍でブーム到来。その象徴はサンチョ

ブンデスリーガの歴史を彩ってきた外国籍プレーヤーの系譜を紐解く当連載。第7回はイングランドにスポットライトを当てる。

ドルトムントのジェイドン・サンチョ、シャルケのジョンジョ・ケニー、アウクスブルクのリース・オックスフォード……。ブンデスリーガでは近年、若いイングランド人選手たちの活躍が目立っている。2015/16シーズンまでブンデスリーガでプレーしたイングランド人はたった7人しかいなかった。それがほんの2、3年で倍以上に膨れ上がったのだから、数年前には考えられなかった“ムーブメント”と言える。

このブームを象徴するのがサンチョだろう。2017年夏に17歳でマンチェスター・シティからドイツへやって来ると、加入2年目の2018/19シーズンにブンデスリーガ12ゴールと大ブレイク。今季も第25節終了時点で14ゴール(リーグ3位)・15アシスト(リーグ2位)をマークし、リーグ屈指のウインガーという地歩を固めた。

昨夏にドイツにやって来たばかりのケニーもまた、攻撃的なサイドバックとしてすぐに頭角を現し、シャルケに不可欠な存在となった。現在20歳のサンチョや23歳のケニーの活躍は、イングランドから優秀な人材をさらに呼び込む契機となりそうだ。

サンチョがブレイクする約40年前には、ケビン・キーガンがドイツで一大センセーションを巻き起こした。1977年夏にリバプールからハンブルガーSVに加入すると、2年目の1978/79シーズンにブンデスリーガを制覇。翌シーズンにはチームの欧州チャンピオンズカップ(現チャンピオンズリーグ)決勝進出に大きく貢献した。ブンデスリーガ通算成績は90試合・32得点。ハンブルク在籍中の1978年、1979年に2年連続でバロンドールも受賞した。

数字だけなら“キーガン以上”の成績を収めているのが、1979年からケルンでプレーしたトニー・ウッドコックだ。ケルンには計5シーズン在籍し、イングランド人選手初の100試合出場を達成。1981/82シーズンには15ゴールを挙げるなど、ブンデスリーガ通算131試合・39得点という成績を残した。

もう一人忘れてはならないのが、オーウェン・ハーグリーブスだろう。イングランド人の父とウェールズ人の母のもとカナダで生まれ育ち、17歳でバイエルン・ミュンヘンに加入するという異色のキャリアを持つハーグリーブスは、イングランド人選手歴代最多のブンデスリーガ145試合に出場。リーガ優勝4回、DFB杯優勝3回、欧州チャンピオンズリーグ制覇1回と数々のトロフィーを手に入れた。

文=遠藤孝輔
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