【新日本プロレス】“ロサンゼルス在住”ロッキー・ロメロはいまどうしてる?

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【新日本プロレスリング株式会社/ロッキー・ロメロ】

全世界的なコロナウィルス蔓延で大会が中止となっている現在、“ロサンゼルス在住”ロッキー・ロメロはいまどうしてる?

さらに「ロッキーのタッグパートナーはなぜ、離れていってしまうのか?」問題にも言及!

写真提供/ロッキー・ロメロ

早く日本に戻って最高の試合を見せたいよ。でも、いまはじっと我慢していなきゃいけないんだ。

――さて、ロッキー選手。現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大変な状況になっていますが、そちらの状況はいかがですか?

ロッキー まあまあ、うまくやっているんじゃないか? ベストは尽くしているよ。世界中で感染が広がっているけど、ただひたすら待って状況がどうなるのか見守っている。

――感染が収まるまでは、じっと待つのが最善の方法かもしれないですね。

ロッキー ニュージャパンのファンはみんな、俺たちに会いたくてたまらないと思う。だから早く日本に戻って最高の試合を見せたいよ。でも、いまはじっと我慢していなきゃいけないんだ。

――世界中の人々が様々な方法でこの難局に対処しています。ロッキー選手の住んでいるロサンゼルスでは、現在どのような状況ですか?

ロッキー まず言いたいのは、この問題に対するニュージャパンの対応が素晴らしいということだ。もちろん俺も『NEW JAPAN CUP』を楽しみにしていたけど、大会を中止するのは正しい決断だった。

――最初は、トーナメント戦の半分ほどの大会が中止され、そのあと残りのシリーズがすべて中止となりました。

ロッキー できれば、何らかの形でまた『NEW JAPAN CUP』をやって欲しいな。『BEST OF THE SUPER Jr.』を予定通りやれたら、その後に『NEW JAPAN CUP』をやったら良いんじゃないか? 8月にはニューヨークで『Wrestle Dynasty』もあるから丁度いいかもしれないね。

――去年の『NEW JAPAN CUP』ではオカダカズチカ選手が優勝して、マディソンスクエア・ガーデンでジェイ・ホワイト選手のヘビー級王座に挑戦しましたね。

ロッキー やっぱりマディソン・スクエア・ガーデンの大会に向けてやった方が良いよね。まあ、どうなるかはそのうちわかるんじゃないかな。

スーパーマーケットに行くために外出る時は、いつも手袋とマスクをしてフードを被るんだ。

【新日本プロレスリング株式会社/ロッキー・ロメロ】

――ロッキー選手ご自身はどのような状況ですか? ロサンゼルスは現在封鎖されていますよね。

ロッキー なんていうか……すごくヘンな感じだよ。ラッキーなことにも、俺には奥さんと2匹のワンちゃんがいるから。まだなんとか正気でいられる。

――動揺してクレイジーになったりはしてしないんですね。

ロッキー 大丈夫だよ。ただ、俺ってもう16, 17年くらいずっと巡業しているからさ。こうして、家でゆっくりできるのはうれしいよ。でも、どこか巡業に行っていないこの状況が「なんかヘンだな」とも感じちゃうんだ。

――めったにないことですからね。

ロッキー ただ、奥さんとワンちゃんたちといつもより多くの時間を過ごせるのはサイコーだよ。普段はめったに出来ないことだしね。

――ロッキー選手はいま、どんな感染予防をしてますか?

ロッキー スーパーマーケットに行くために外出る時は、いつも手袋とマスクをしてフードを被るんだ。

――しっかりと予防しているんですね。

ロッキー もしかしたら、少しやり過ぎかもしれない。けど、新型コロナウイルスの感染は重く捉えなきゃいけないし、これ以上感染が拡大しないようにしなきゃと思うね。

――では、毎日のトレーニングはご自宅でされてますか?

ロッキー そのとおりだ。この期間は、『BEST OF THE SUPER Jr.』の準備のために家でトレーニング・キャンプをやる期間だと思って動いているよ。

――オカダ・カズチカ選手や飯伏幸太選手は、いまの期間は「休み期間だけど休まない期間」とおっしゃってました。いつもよりトレーニングをしなくてはいけないからだそうです。ジムに行かない生活は普段と何か違いがありますか?

ロッキー 新型コロナウイルスの感染が起こる前から、『BEST OF THE SUPER Jr.』の準備としてダイエットをしていたんだ。あと、テレビ番組の出演も決まっているから、そのためにもね。ただ、いまは一日中家にいるから、ずっとダイエットしているのも心に良くないなと思って。

――チートデイを何日か設けているんですか?

ロッキー 2、3日ダイエットして1日休む。こんな感じかな。トレーニングに関しては、いまはジムに通っていないから、ウエイトトレーニングはしていないんだ。

――何かトレーニングはしていますか?

ロッキー 最近、マシーンを買ったからレジスタンストレーニング(筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動)をやっているよ。あと昔ながらの道場のトレーニングもしている。

――というと、トランプトレーニングですか?

ロッキー フフフ。カール・ゴッチスタイルでね。日本に行く頃にはもっと痩せているし、筋肉もムキムキになっているよ。

――ロッキー選手は常にポジティブですね。

ロッキー 古いことわざで、「when life gives you lemons, make lemonade.(直訳=人生があなたにレモンを与えるなら、それでレモネードを作れ。意味=逆境にあろうとも、それに負けずにベストを尽くせ、災い転じて福となす)」っていう言葉があるんだ。

――そのことわざの通り、ポジティブでいようとしているんですね。

ロッキー その通りさ。いまはみんなが同じ状況にいるんだ。だからみんなで乗り越えていけるさ。

――ニューヨークも含めアメリカでは状況は深刻化しています。でもこの状況が収束すれば、8月22日にはマディソンスクエア・ガーデンで『Wrestle Dynasty』が開催されますね。

ロッキー 気分が落ち込むときは上を見た方が良い。何か楽しみに出来る事とか夢中になれることを探して、この状況を乗り越えなきゃ。マディソンスクエア・ガーデン大会以外にも今年は素晴らしい大会がアメリカでたくさん開催される予定だから、今の状況を頑張って乗り越えようぜ。

タイガー・ハットリも同じ質問をいつもしてくるんだ。「オイ、なんでおまえのパートナーはみんな、おまえから離れていくんだ?」って

【新日本プロレスリング株式会社/ロッキー・ロメロ】

――ファンに聞きたいことを教えて欲しいとリクエストしたところ(新日本プロレス英語版公式ポッドキャストのロッキー選手の回をチェック!)、一番人気のあった質問はケビン・ケリーさんからの質問でした。「ロッキー選手の過去のパートナーは全員彼の元を離れていますが、それはなぜですか」という質問です。

ロッキー ハハハハ! グサッとくるね!(笑)。

――なかなか難しい質問ですね(笑)。

ロッキー タイガー・ハットリ(タイガー服部)も同じ質問をいつもしてくるんだ。「オイ、なんでおまえのパートナーはみんな、おまえから離れていくんだ?」ってね(苦笑)。

――それに対して、ロッキー選手はどのように答えているんですか?

ロッキー いつも、「俺のスニーキー・スタイル(Sneaky Style)のせいだよ」って答えているよ。もうご想像にお任せするよ!

――ロッキー選手がスニーキー(ずる賢い)なのか、それともパートナーがスニーキーなのか……。

ロッキー まあ、いろいろなレスラーとタッグを組んできたしね。

――もともとROHではリッキー・レイズ選手とハバナ・ピットブルズというタッグチームで活動していましたが、新日本マットではあまり一緒に闘っていませんよね。

ロッキー そのあとも1回か2回くらいサーキットで一緒になったよ。それぞれ別の道を進んだんだ。レイズは自分が好きなことやってたし、その時、俺は日本でブラックタイガーになっていた。

――そのあと、ロッキー選手はデイビー・リチャーズ選手とNo Remorse Corps(ノー・リモース・コープス)としてタッグを組みました。

【新日本プロレスリング株式会社】

ロッキー ああ、2010年の『Super J Tag League』に出場したんだっけな?

――準決勝で邪道選手と外道選手に負けてしまいましたね。当時、邪道選手と外道選手はCHAOSのメンバーでした。

ロッキー フフフ。懐かしいな。

――次のシリーズではロッキー選手達がCHAOSに加入しましたが、あの邪道選手と外道選手との試合がCHAOSメンバーになる決め手ですか?

ロッキー 最初のLA道場の時からシンスケ(中邑真輔/現WWE所属)とは知り合いだったんだ。

――CHAOSのメンバーと既に仲が良かったんですね。

ロッキー そういう繋がりがあって、そして“あの試合”があった。ジャドー(邪道)とゲドー(外道)と闘って、「こいつらはホンモノのレスラーだ!」って言わせてやったんだ。

――他のタッグパートナーたちは、レイズ選手やリチャーズ選手とはまた違う時代にロッキー選手とタッグを組みました。

ロッキー フフフ。ある意味、新日本が“新時代”に入った後にタッグを組んだヤツらだな。

フォーエバー・フーリガンズ時代、まず俺とアレックス・コズロフがクールに入場する。それから、なぜか急にロシアの国歌を歌い始めるんだ!(笑)

【新日本プロレスリング株式会社】

――アレックス・コズロフ選手とはThe Forever Hooligans(フォーエバー・フーリガンズ)というタッグチームを組んでいましたね。

ロッキー ああ、当時のニュージャパンはuStream(ユーストリーム)で試合を配信していたな!

――新日本プロレスワールドが始まる前、新日本はuStreamを通してペイパービューで試合を配信していました。

ロッキー この時期は俺とアレックス・コズロフ、さらにTIME SPLITTERS(KUSHIDA&アレックス・シェリー)がいた。Apollo55(プリンス・デヴィット&田口隆祐)は解散して、ヤングバックスが誕生した。
 
――ジュニアタッグ戦線でいろいろなことが起きていましたね。

ロッキー 俺たち含めてあの4つのタッグがジュニアヘビー級のタッグチーム部門で中心的な存在だったな。他には誰がいたっけ?

――TAKAみちのく選手とタイチ選手じゃないですか?

ロッキー ああ、そうだった。なんで忘れていたんだろ? たしかに彼らともよく闘ってたね。

――当時、海外のファンはuStreamで初めて新日本を観たという方が多かったですね。また、この時は2012年や2013年くらいの新日本ブームが始まった時でもありました。

ロッキー オカダ(・カズチカ)がめちゃくちゃ人気だった頃だな。そして、タナハシ(棚橋弘至)もニュージャパンを引っ張っていた。

――あの時代は、多くの大会が“ロシアン・フーリガン”ことアレックス・コズロフ選手のロシア国歌の歌唱で始まっていましたね(笑)。

ロッキー そうだね。アレックスは一生懸命、あのロシア国家の歌詞を覚えていたよ! そういえば、アレックスとハロルド・メイ(新日本プロレス取締役社長)の面白い話があるんだ。

――なんですか?

ロッキー ハロルドがニュージャパンで社長として働き始めて、俺が初めて彼に会った時、あの頃の話をしてくれたんだ。大会の開始をワクワクしながら視聴していると、俺とアレックスがクールに入場する。それから、なぜか急にロシアの国歌を歌い始めるんだ!(笑) 。あれはいま考えてもクールだったな。俺たちはロシアに対してリスペクトを見せていたんだよ。

――多くのアメリカ人がレスラーに向かってブーイングをしたり他国の国家を歌うことに慣れていますが、日本ではほとんどのファンが静かに立って敬意を示していましたね。

ロッキー TAKAとタイチ以外な。あいつら、背後から俺らに飛びかかって、『君が代』を歌い始めたんだ。(笑)

――アレックス選手は2015年に引退を決め、それからロッキー選手はバレッタ選手とタッグを組みました。

【新日本プロレスリング株式会社】

ロッキー バレッタは2013年の『Best of the Super Jr.』でデビューしたんだ。あの時のアイツのプロレスには感動を覚えたよ。

――その時にタッグを組みたいと思ったんですか?

ロッキー ノー。アレックスが引退してからだな。パートナーがいなくなっちゃったんだ。それで、バレッタに電話しようと思った。ただ、俺たちはキャラが全然違ったんだ。

――同じ考えをしている訳ではなかったのですか?

ロッキー もともと、すごく仲は良かったけどね。何か一緒に物ごとを決めるのが難しかった。チーム名を決めるのにも時間がかかったよ。アイツ、俺のアイデアに対してずっとノーって言い続けたんだ。

――チーム名を決める時でさえ、意見がぶつかってしまったんですね。

ロッキー ああ、最終的には、『特捜刑事マイアミ・バイス』っていうテレビドラマが頭に思い浮かんで、『ROPPONGI VICE』っていう言葉を思い付いたんだ。アイツがこの名前を気に入るとは思わなかったよ。

タグチとのメガコーチズは、おたがいのスケジュールさえ合えばまたタッグ組めるよ。もし二人にとってタッグを組むことが好都合ならね。

【新日本プロレスリング株式会社】

――ROPPONGI VICEが解散した後、ロッキー選手はSHO選手とYOH選手をプロデュースし始めました。

ロッキー Roppongi 3Kの誕生だ!

――その後、田口隆祐選手とタッグを組み、メガコーチズとしてSHO選手とYOH選手に挑戦しましたね。

ロッキー 2月20日の後楽園ホールで、IWGPジュニアタッグ選手権を賭けて闘ったんだ。

――素晴らしい試合でした。メガコーチズはこれからも活動し続けると思いますか?

ロッキー メガコーチズはいつでも闘うよ。ただし、俺たちは自分のことで忙しい。タグチも俺もすごくクリエイティブだからメガコーチズ以外の仕事がたくさんあるんだよな。

――両者共、シングルレスラーとしてもコーチとしてもやることが沢山あるんですね。

ロッキー まあね。でも、おたがいのスケジュールさえ合えばまたタッグ組めるよ。もし二人にとってタッグを組むことが好都合ならね。それか、タグチにとって都合が良ければ。

――今後のメガコーチズの活躍は田口選手次第かもしれないと。

ロッキー フフフ。タグチはいつも俺に何かさせようと俺をせかしてくるからな。

――大会が再開したら、何かやってみたいことはありますか?

ロッキー もちろん! 俺のフォーカスは『BEST OF THE SUPER Jr.』に向いている。去年は、リーグ戦のために何カ月もかけて準備したんだ。肉体的にも精神的にもね。

――今回の中止で良かったことがあるとするなら、もう一度準備をするチャンスが与えられたってことでしょうか。

ロッキー イエス。できれば、早く復活することを願っているよ。この時間がきっと俺たちにとって今後の糧になると思う。リーグ戦の準備の為にトレーニングをするのは楽しい。復帰する頃には、最高にクールな闘いを見せるよ!

【新日本プロレスリング株式会社/ロッキー・ロメロ】

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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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