【新日本プロレス】『令和時代の新日本ジュニア』第1回エル・デスペラード(前編)!

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【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

新連載『令和時代の新日本プロレスジュニア』がスタート。獣神サンダー・ライガーが引退したいま、新時代を開く、新日本ジュニア戦士たちの“本音”に迫るインタビュー集中連載! 

第1回はエル・デスペラード選手が登場! 獣神サンダー・ライガー引退、“ライバル”高橋ヒロムはもとより、負傷した葛西純戦、金丸義信との関係にも言及!

撮影/タイコウクニヨシ

※以下、エル・デスペラード選手インタビュー(前編)の序盤を無料公開!

どんなかたちであれ、自分がライガーの引退試合に絡めなかったのは気分が悪いね。いまだにストレスを感じてる。

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――今回は『令和時代の新日本ジュニア』という集中連載で、現在のジュニアシーンについて注目選手にうかがっていきたいと思います。

デスペラード へえ。そうなんだ。

――よろしくお願いいたします。まず、89年4月のデビュー以来、ジュニアというジャンルの象徴だった獣神サンダー・ライガー選手が今年1月に引退しましたが、デスペラード選手はどう受け止めていますか?

デスペラード そうだな。まず、俺は獣神サンダー・ライガーというレスラーを、ジュニアというジャンルそのものをガッチリ確立させた人間だと思ってる。

――あ、そうですか。

デスペラード ああ、もうリングで対峙することはないからこそ言えるが、「ライガーこそがジュニアだった」ってことだな。

――デスペラード選手らしくないリスペクトにあふれた言葉ですね。ライガー選手の絡みでいうと、2014年3月に抗争の芽がありました。突っかかってきたデスペラード選手に対し、ライガー選手がマスカラ・コントラ・マスカラをブチ上げて一触即発になって……。

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デスペラード あったなあ……。まあ、当時の俺は、すでに鈴木軍に入る話が決まってたから、「その前に何か残さねえと」っていうアセりが先走ってた頃だったな。

――鈴木軍には同年7月に加入していますね。

デスペラード その年の1月に初めて新日本マットに上がって、当時はまだ何もつかみきれてない時期だったから、ライガーと特別なシチュエーションで戦うっていうのは絶好の機会だったわけだけど。
 
――あのときのデスペラード選手は新日本に登場したばかりでしたし、ライガー選手も何か考えがあったのかもしれません。

デスペラード いや、結果的にそう見えたかもしれねえけど、あの人間に「コイツを引っ張ってやろう」なんて気持ちは絶対にねーな。ただ単純に俺のことがムカついただけだろ?(ニヤリ)。

――ライガー選手はある意味でキレやすいというか、“瞬間湯沸かし器”とも言われてますね。

デスペラード ハハハ! しかも海外製でスイッチがどこにあるかわからないけど、メチャクチャ強力な湯沸かし器だよな? まあ、「うまくライガーのスイッチに触れたな、おいしいな」とは思ったけど、少し冷静になってあとで鈴木軍に合流するのを考えると、「ここでマスク剥ぎやるのも面倒くせーな」っていうのがあったから、結局そこは流しちまったけどな。

――本格的な抗争に入る前に立ち消えになってしまったというか。

デスペラード ただ、いま思うと「もっとライガーと絡めばよかったな」っていう気持ちはあるな。

――そのライガー選手の最後の介錯を、高橋ヒロム選手が務めたことについて思うことは?

デスペラード これは時代にそぐわない、つまんねえことを言ってると取られるかもしれねえけど、俺は「日本のプロレス団体の顔役は日本人レスラーであるべきだ」と思ってる。だから、その前日に日本人である(高橋)ヒロムが(ウィル・)オスプレイを倒して、ライガーの前に立ったこと自体には納得してる。ただ、ちょろっと対戦をアピールしただけで、(リュウ・)リーがそこに絡んだのはムカついたけどな。

――その理由は?

デスペラード 単純にジェラシー。引退試合のライガー&佐野直喜vsヒロム&リーが“ライバル同士のタッグ対決”っていう図式なのはわかるけど、べつに俺はそれをおもしろいとは思わない。ましてやヒロムとタッグを組みたいとかそういうことじゃなく、どんなかたちであれ、自分がライガーの引退試合に絡めなかったのは気分が悪いね。いまだにストレスを感じてる。たぶん、これは一生解消されないだろうな……。

――やはりライガー選手の引退は大きなことだったんですね。

「ハア? 『SUPER Jr.』って、ヘビーの登竜門なの?」って。見ようによってはそうにしか受け取れなくなるだろ。……クソ食らえだ!

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――その一方で、近年の新日本ジュニア戦線を見ると、ヘビー転向の流れもあり、入れ替わりが激しいのが特徴というか。

デスペラード まあ、去年に関して言えば、俺は『BEST OF THE SUPER Jr.』にケガで出られなかったし、観るとストレスになるから、チェックしてたのはTAKA(みちのく)さんとノブさん(金丸義信)の試合くらいだったけどな。

――鈴木軍のメンバーの試合は気になった、と。

デスペラード ただ、結果的に『SUPER Jr.』の優勝決定戦に上がったオスプレイと鷹木(信悟)、そのファイナリスト二人がヘビー級に行った。そのときのジュニアのトップ二人が揃いも揃って階級を変えやがった。

――二人とも『G1 CLIMAX』に出場して、そのあと時期は異なりましたけど、本格的にヘビー級転向を宣言しましたね。

デスペラード そんなの「ハア? 『SUPER Jr.』って、ヘビーの登竜門なの?」って。見ようによってはそうにしか受け取れなくなるだろ。……クソ食らえだ!
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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