G1昇格4年目の大阪杯を占う
【2019/3/31 阪神11R 大阪杯(G1) 1着 3番 アルアイン】
過去3年の大阪杯好走馬(1)
■表1 【過去3年の大阪杯好走馬(1)】
17年と18年は1分58秒台で決着したが、19年は2分01秒0と時計がかかった。過去3年はすべて良馬場で行われているが、案外タイム差がある。その時の馬場状態やペースによって変わってきそうだ。好走馬の各コーナーの位置取りをみると、前目で追走している馬が多いという印象。4コーナーで4番手以内に位置していた馬がよく馬券に絡んでいる。最初の2コーナーは10番手以下で通過しても、4コーナーまでには少しでもポジションを上げる必要がありそうだ。18年のスワーヴリチャードはかなり極端なレース運びだったが、結果的にはこの作戦がうまくいった。
過去3年の大阪杯好走馬(2)
■表2 【過去3年の大阪杯好走馬(2)】
その他では19年1着アルアインが2走前にマイルチャンピオンシップで3着。18年2着ペルシアンナイトは2走前にマイルチャンピオンシップで優勝。17年2着ステファノスは2走前に香港カップで3着と好走していた。
5歳以上の馬は近2走以内に有馬記念で5着以内、もしくは他の古馬G1で3着以内に入っていれば有力だ。
次に4歳馬を調べる。好走馬4頭の共通項は前年に春のクラシックで連対していたこと。19年3着ワグネリアンは日本ダービー1着、18年1着スワーヴリチャードは日本ダービー2着、18年2着ペルシアンナイトは皐月賞2着、18年3着アルアインは皐月賞1着というのが該当実績になる。
4歳・5歳以上共通の傾向として、前走レースは金鯱賞組が4頭と最も多い。しかし、休み明けの馬もよく好走しており、トライアルである金鯱賞や中山記念を使う重要性はいまのところ感じない。ただ、伏兵馬を探す際にはトライアル組に注目したい。6番人気以下で好走した3頭は前走トライアルで3番人気以内に支持され、5〜6着に敗れていた。少し言い変えてまとめると「前走金鯱賞か中山記念で3番人気以内、なおかつ4着以下の馬が巻き返す」というのが穴パターンになっている。
【結論】
今年の大阪杯出走予定馬(4/1午前現在)
■表3 【今年の大阪杯出走予定馬(4/1午前現在)】
4歳馬はダノンキングリーに注目。昨年のクラシックで連対実績があるのはこの馬(日本ダービー2着)だ。クロノジェネシスも実績馬だが、連対ではなかった(桜花賞・オークス3着)ため、ここは素直にダノンキングリーの方を上位に取ることにする。
穴馬のパターンに近いのがロードマイウェイ。前走金鯱賞は2番人気で10着に敗れた。この実績だけは注目できる。しかし、G1は今回が初挑戦。近2走以内にG1で3着以内という条件を満たしていない。したがって、積極的には狙いづらい。ブラストワンピースには川田将雅騎手が騎乗予定。頼もしい鞍上を迎えたと言っていいだろう。
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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