第2回臨時実行委員会後メディアブリーフィング発言録

Jリーグ
チーム・協会

【©J.LEAGUE】

2020年3月25日

第2回臨時実行委員会後メディアブリーフィング

2020年3月25日(木)13:30〜
Webミーティングシステムにて実施

〔司会より説明〕
第2回臨時合同実行委員会メディアブリーフィングをWEBにて行います。まずは、村井よりお話をさせていただきます。

〔村井チェアマンより説明〕
皆さんこんにちは。本日10時から2時間をかけて、56クラブの実行委員と意見交換会を行いました。大きく分けて5つの合意点がありましたので、報告させていただきます。まず、前提として19日に政府の専門家からの提言がありました。そして、23日にはNPB・Jリーグの合同連絡会議における場で、専門家チームの3名から、今後のイベント開催に関する助言もいただきました。そうした専門家の提言を踏まえて、改めてJリーグとして「新型コロナウイルス感染症の拡大を阻止していこう」、そして「政府の方針、行政の方針にしっかりと協力していこう」ということを申し合わせております。一方で、スポーツの価値をしっかりと提供していく努力を怠らず、しっかり準備をしていこう。そして、我々も持っているスポーツの価値を国の皆様に提供していく努力をしていこうと申し合わせた前提で、5つの合意をいたしました。

1.延期の決定
4月3日を再開の目処といたしましたが、延期することを決定しております。これには、いくつかの背景がございます。その中に、お客様・観客の皆様を守るための準備がございました。その一つは、体温を測定するサーモメーターの備品の調達で、全クラブの必要数を試算しており、450個ほど必要と見ています。J1、J2、J3の入場ゲートやVIPや関係者の入場ゲートに関して試算しておりますが、全体で450個程度必要と見ています。これは段階的に入手が計画されておりまして、第一弾が4月3日から。概ね450個近く揃うのが、4月18日と見ております。その意味で、4月3日は断念せざるを得ない状況です。その他、マスクは7万枚、消毒関係が300リットル=約10万人相当の確保ができています。この意味でも大きなボトルネックとなったのがサーモメーターですが、4月18日には、調達できる見通しでございます。国民の皆様にとっても、非常に重要な物資となっている中で、我々だけが先行して確保することが難しい状況でした。無理のないようにする一方で、必要性を訴えて準備を進めております。そうした物資の観点から4月3日の再開は断念せざるを得ませんでした。

2.再開目処のタイミング
4月18日に第一弾のサーモメーターが入手できますが、これの運用は非常に習熟したスキルが必要だと思われます。外気に触れる中での測定になりますので、風、温度、日陰等々、さまざまな要素を考慮しながら、しっかりと測定していく必要がありますので、4月18日に揃い切ったからといって、すぐにスタートできるものではなく、一定程度の準備期間が必要だと見ております。まず、後に述べますが、お客様の収容数・収容率などさまざまな状況をみた時に、J3の先行公式試合再開を想定しております。

J3は4月25日、土曜日の再開を予定しております。J3を先行する中で、J1、J2の全面的なバックアップやリーグのサポートなど、共に協力することでJ1、J2の利用に関して習熟度を上げていこうと申し合わせております。そしてJ2に関しては、5月2日、土曜日に再開を予定しております。その後GWを挟む形になりますが、J1は5月9日、土曜日の再開を目処に、準備を進めていこうということを申し合わせております。このように段階的に導入することによって、一番規模の大きいJ1が十分に習熟する期間を設けること、GW中には多くのお客さまの移動もあると想定されますので、そうした中で、重ねてJ1が実施することで国民に迷惑をかけることがないように、あえてJ1はGWを外そうと、意思決定をしております。2点目として、開催日時、4月25日、5月2日、5月9日と、入念な準備を重ねて、段階的に開催を目指していこうということを合意しております。

3.密集に関して
多くの専門家の皆様から、イベント開催に関して重ねて提言いただいたことを丹念に検討した上での意思決定と考えていただければよろしいかと思いますが、いわゆるイベント開催についての留意事項は「1.密閉した場で2.密集したお客様が3.密接に応援する」ということで、この密集とは全国から多く集まるような、そしてお客様の手が届くような範囲で、大きな声を出すということが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の可能性があるという話でございました。この3要素のうちの、Jリーグは幸いに密閉というところの心配は、多くのケースで回避されているという認識の中で、密集・密接について議論を重ねました。まず、密集ですが、全国規模の大型イベントは、全国各地から集まるということが懸念されております。例えば、クラスターが拡大する際も1箇所のイベントに全国各地から集まることによって、終了後、全国に持ち帰ることが想定されるものです。詳細はこれから決めますが、再開後、2ヶ月を目処に、遠距離で観戦に来られるアウェイのお客様の自粛をお願いするということを想定しております。これが3点目の合意でございます。ホームのお客様も遠距離から来られる方もいらっしゃるかもしれませんし、アウェイのお客様も非常に近いところにお住まいの方もいらっしゃると思いますので、一概のルール付けは難しい、難易度を極める話ではございますが、アウェイ観戦の席を設けないことを中心に、詳細を詰めていくことになると思います。これが密集に関する我々の姿勢でございます。

4.密接に関して
原則ですが、観客席で指定席等であれば、前後左右は空けることを想定しております。お客様の席割りで言いますと、前後左右でお客様の間を空けることは、収容率でいうと、キャパシティが100%だとすると、ざっくり見積もっても50%以下となると思われます。入場数は、収容度の50%以下を目指すことで、密接度合いを軽減していこうということを申し合わせております。これが4点目でございます。

5.自粛要請に関して
一旦、4月25日、5月2日、5月9日を想定して準備は進めますが、新型コロナウイルス感染症の状況が刻々と変わる中で、予断を許さない状況も想定されます。例えば政府、行政、都道府県、ホームタウンの市町村から自粛の要請があれば、即座に従って、その当該ゲームに関しては、無観客で行う等の判断をするか、日程変更を試みるかということを考えていこうということで、我々が日程を想定したからとして、その日程で、必ずしも実現するものではないということで柔軟な対応をしていこうと申し合わせております。

以上5点を新たに申し合わせています。それ以外で言えば、さまざまな応援スタイル。例えば、大きな声を出す応援スタイルは控えよう、ハイタッチや肩を組む等々と応援スタイルは新たなスタイルを申し合わせようということは、すでに議論が始まっておりますので、そうした観戦スタイル等については詳細をつめていくつもりでございます。多く出た意見の中からは、選手も延期、延期、延期ということが重なり、断続的に動いていくことでメンタル面、フィジカル面のコントロールが非常に難しい局面に来ているということでございました。先般、私は、4月18日、5月2日と2週間刻みで判断をしていくということを申し上げました。政府見解が2週間おきに出てくることを鑑みて、そうしたインターバルでの議論を想定していたのですが、今日、申し上げたように4月18日にはすべての装備が揃わないこと、4月18日をずらす形で4月25日を想定しました。今後に関しては2週間インターバルという議論もあるのですが、今回は、あえてJ1、J2、J3の開催日をターゲットに決めることによって、それに合わせて選手もコンディショニングや、場合によっては時間が少しあるので休息などを取っていただき、最後、仕上げていただくような準備に入ってほしいというようなことを申し上げました。いくつかまとめて申し上げましたが、以上です。

〔村井チェアマン補足〕
最後になりますが、まず、相当難易度の高い意思決定でした。改めて56クラブの実行委員、個々の理解を超えて、リーグ全体の合意をいただいたことにクラブの皆さんに感謝を申し上げます。それから、今回の判断はある意味、政府の専門家会議やNPB様との共同の専門家の先生の助言が大きな影響を占めております。その点でもNPB様に感謝を申し上げたいと思っています。自力ではここまで判断することは非常に難しかったのではないかと、改めて思っております。その他、明治安田生命様、本当にギリギリまでフレキシブルに、我々がリーグ戦の判断を留保していただいたこと。ヤマザキビスケット様も一切の大会方式に関して要望は出されておりません。すべてフリーハンドで、我々に委ねていただきました。そしてDAZN様は、先般、鹿島対札幌の練習試合を配信するなどもありましたが、会員獲得に苦労されていると思われますが、こうした我々の状況を鑑みて、サポートを続けていただいております。特に4月は強化試合を含めて臨戦態勢に向けて、ゲームが増えてくるかと思いますが、そうした試合等々を含めて中継をいただく可能性があります。本当に感謝をしたいと思っております。次は3月27日に細かなチューニングをしますが、大きな5点の変更が戻ることはないと申し上げていますので、次回は細かめなところでございます。こうした会見を設けるかどうか、広報と相談していきたいと思います。基本は開示する原則で行っておりますので、必要に応じて開示させていただきます。私からは以上です。ありがとうございました。

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