芝長距離のハンデ重賞・ダイヤモンドSを分析する
【2019/2/16 東京11R ダイヤモンドステークス(G3) 1着 10番 ユーキャンスマイル (1番人気)】
人気別成績
■表1 【人気別成績】
優勝馬10頭中8頭は単勝1〜2番人気。4番人気だった2016年の優勝馬・トゥインクルも単勝6.8倍で、1番人気・4.2倍のタンタアレグリア(4着)との差は小さかった。また、3着以内の30頭中28頭は8番人気以内。2012年に単勝配当1万9000円を記録したケイアイドウソジン(15番人気)の印象が強烈だが、過去10年全体をみればハンデ戦としては荒れづらい部類に入るレースだ。
年齢別成績
■表2 【年齢別成績】
枠番別成績
■表3 【枠番別成績】
前走クラス別成績
■表4 【前走クラス別成績】
前走G1〜G2(海外含む)からの好走馬
■表5 【前走G1〜G2(海外含む)からの好走馬】
また、前走で4着以下に敗れながらも今回好走した10頭のうち9頭は、直近のG3以下のレースでは3着以内を確保していた(8頭は2着以内)。その「直近」が1年以上前だったり、条件戦だったりしても問題はない。出走履歴からG1やG2を消し、G3以下の成績だけを見て予想する手もありそうだ。
前走オープン特別からの好走馬
■表6 【前走オープン特別からの好走馬】
残る2頭は、芝2000mの白富士Sに出走していたセイクリッドバレーと、前走・師走Sが1年3カ月ぶりのダート戦だったケイアイドウソジン。セイクリッドバレーは4年以上前の菊花賞7着以来となる芝長距離(2000m超)戦、そしてケイアイドウソジンは6歳にして芝3000m以上初出走と、近走から目先を変えてきた馬には念のため注意を払いたい。
前走条件戦からの好走馬
■表7 【前走条件戦からの好走馬】
以上、ダイヤモンドSの傾向をまとめてみた。まず、ハンデ戦ながら1番人気馬が安定していることは見逃せない(表1)。前走クラス別では、それぞれに条件をつけ加えると好走確率の高いグループが見えてくる(表5〜7)。格上のG1やG2に出走していたからと狙うのではなく、オープン特別や条件戦組も含めて好走パターンに当てはまる馬をしっかりと見極めたい一戦だ。
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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