「遅い時計」への対応がカギを握りそうな京都記念を展望する
【2018/5/5 京都11R 京都新聞杯(G2) 1着 13番 ステイフーリッシュ】
■表1 【人気別成績】
前年以降の芝2200m・2500m実績の有無
■表2 【前年以降の芝2200m・2500m実績の有無】
過去10年の京都記念1着馬と勝ち時計
■表3 【過去10年の京都記念1着馬と勝ち時計】
過去4年の京都記念1〜3着馬および主な芝の道悪実績
■表4 【過去4年の京都記念1〜3着馬および主な芝の道悪実績 ※勝ち時計は自身が2着以下だった場合、1着馬のものを()内に示した】
【結論】
加えて、非根幹距離の芝2200m・2500mの実績も重要なことを表2の項で確認した。この両方の観点から最初に挙げるべきは、昨年の2着馬でもあるステイフーリッシュ。前走のAJCCも芝2200mかつ稍重で2着に好走しており、今回のデータ分析の趣旨にはもっとも適う1頭と言える。
ほかに芝2200m・2500mの実績を持つ馬は3頭いるが、ガンコの日経賞1着は18年3月、ノーブルマーズの目黒記念2着は18年5月、アルメリアブルームのメルボルンT1着は17年5月と、いずれもすこし前の実績ということが引っかかる。このなかで1頭挙げるとすれば、前走の愛知杯が重で2着、3走前の大原Sが稍重で1着と道悪巧者ぶりを示しているアルメリアブルームとしたい。
注目を集める2頭の4歳牝馬には、芝2200m・2500mの好走実績がない。そこで道悪実績を見ていくと、カレンブーケドールは重で行なわれたジャパンCで2着に入った。対するクロノジェネシスにも稍重の秋華賞を制した実績はあるものの、勝ち時計は1分59秒9とそれほど遅くはなかった。また、その次走のエリザベス女王杯は良馬場ながら2分14秒1(1着ラッキーライラック)と遅かったのだが、5着まで。これらの実績から判断するに、遅い時計への適性がより高そうなのはカレンブーケドールではないかと考える。
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。
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