2017/12/24 中山11R 有馬記念 (G1) 1着 2番 キタサンブラック (1番人気)

グランプリ・有馬記念を制する馬は?

JRA-VAN

中山競馬場で行われるグランプリ・有馬記念。いわゆる「秋の古馬三冠」最終戦となり、過去10年の3着以内馬30頭中14頭は、前走でその「2冠目」となるジャパンCに出走していた。しかし今年は天皇賞(秋)組や、海外遠征帰りの馬などがファン投票の上位を占め、ジャパンC組は最上位でも8位のスワーヴリチャードとなった。そんな今年の有馬記念を、データから分析したい。データの集計・分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、集計期間は表4、5を除き過去10年とした。

人気別成績

■表1 ■表1 人気別成績

過去10年、1番人気は【5.3.1.1】と安定しており、馬券圏外に敗退したのは6歳時のゴールドシップ(2015年8着)のみ。5歳以下の1番人気馬はすべて馬券に絡んでいる。ただ、1番人気が連対できなかった年の1〜2着馬は、14年が4→9番人気、15年は8→5番人気と、2、3番人気馬も連対を外していることには注意したい。
また、優勝馬は10頭中9頭が4番人気以内だった。2着馬は10番人気、3着馬は14番人気まで出ているが、過去5年の2〜3着馬は9番人気以内に収まっている。

枠番・馬番別成績

■表2 ■表2 枠番・馬番別成績

枠番別では、1〜6枠が連対率15%以上または複勝率25%以上を記録するのに対し、7、8枠は連対率5%以下・複勝率15%以下。馬番で見ると14〜16番に連対がない。馬番14〜16番には3番人気以内に推された馬も7頭と少なくない中での結果だけに、外枠を引いた馬は割引が必要だろう。

年齢別成績

■表3 ■表3 年齢別成績

年齢別では3歳馬が半数の5勝をマーク。過去10年の複勝率は30.0%、近5年にかぎると同40.0%の好成績だ。一方、6歳以上は連対なし。1番人気で唯一馬券圏外に敗れた15年のゴールドシップも6歳だった。また、4歳馬が【1.6.2.31】とやや勝ち切れないのも気になるところだ。

前走天皇賞(秋)組の有馬記念3着以内馬(1986年以降)

■表4 ■表4 前走天皇賞(秋)組の有馬記念3着以内馬(1986年以降)

さて、今年は冒頭でも触れたように、前走でジャパンC以外のレースに出走した馬がファン投票の上位を占めた。その中から、まずは天皇賞(秋)組。過去10年【1.1.0.10】連対率16.7%だが、好走馬がわずか2頭では傾向を掴むのは難しい。
そこで、JRA-VAN Data Lab.でデータが提供されている1986年以降の有馬記念3着以内馬について、前走で天皇賞(秋)に出走していた馬を調べたのが表4である。好走馬11頭中9頭は、同年に中山芝2200mのG2(アメリカJCC、オールカマー)を勝つか、春のグランプリ・宝塚記念で連対していた。
その他の2頭は、天皇賞(秋)で2番人気だったマーベラスサンデーとダイワスカーレット。この2頭を含む「前走天皇賞(秋)2番人気以内」の馬は、86年以降【2.3.1.1】で複勝率は85.7%を記録している。馬券に絡んだ6頭はすべて天皇賞(秋)5着以内、そして有馬記念では4番人気以内。馬券圏外に敗退した1頭・99年のツルマルツヨシは、天皇賞(秋)が8着、有馬記念は6番人気(4着)と、どちらの条件も満たしていなかった。

前走海外競馬組の有馬記念成績(1986年以降)

■表5 ■表5 前走海外競馬組の有馬記念成績(1986年以降)

続いて表5は前走海外競馬組。こちらは86年以降の該当全馬を掲載している。3着以内に好走した4頭のうち、2004年のタップダンスシチー、13年のオルフェーヴル、14年のゴールドシップは春秋のグランプリ、宝塚記念と有馬記念の双方で連対した実績があり、少なくとも一方では勝利を収めていた。残る1頭、06年2着のポップロックは国内G1未経験の身で前走・メルボルンC2着好走という特異なタイプだ。また、この海外競馬組で圏外に敗退した馬には、宝塚記念・有馬記念未経験馬が多いことにも注意したい。

前走菊花賞組の有馬記念成績

■表6 ■表6 前走菊花賞組の有馬記念成績

ここからは過去10年に戻り、【4.1.1.5】の好成績を残す菊花賞組を見てみたい。この組は菊花賞で1〜2番人気に推された馬なら【4.1.0.1】、有馬記念4番人気以内馬は【4.0.1.1】と、ともに6頭中5頭が馬券に絡んでおり信頼性は高い。加えて重賞3勝以上の実績や、中山での重賞勝ち鞍(またはG1・3着以内)があればプラス材料になる。

前走ジャパンC組の前走人気・着順、有馬記念人気別成績

■表7 ■表7 前走ジャパンC組の前走人気・着順、有馬記念人気別成績

ジャパンC組は過去10年【3.4.7.47】と、出走数、3着以内数ともに群を抜いて多い。この組は、ジャパンC5番人気以内、同5着以内、そして有馬記念5番人気以内に該当した馬が好成績を残している。

前走その他レースからの3着以内馬

■表8 ■表8 前走その他レースからの3着以内馬 ※金鯱賞は2017年に春へ移動

最後に、表4〜7に当てはまらなかった3着以内馬も見ておきたい。該当馬全6頭のうち3頭は前走1着馬で、すべて前走が重賞初制覇。また表にはないが、この3頭は芝2400〜2500mで優勝するか重賞2着の実績を持つことでも共通している。一方、前走で敗れていた3頭は、芝2000mを超えるG1での連対実績(牝馬限定戦なら優勝)があった。

【結論】

今年の有馬記念は、ファン投票第1位のアーモンドアイが断然人気に推されそうだ。その1番人気馬は過去10年【5.3.1.1】。また表4本文で記したように、前走天皇賞(秋)で2番人気以内だった馬は、1986年以降【2.3.1.1】とやはり安定した結果を残している。4歳馬は2着が多い点がやや気になるものの(表3)、総合的にみて最上位の評価が妥当だ。

同じ天皇賞(秋)組で一発の魅力があるのはスティッフェリオ。今年のオールカマーを制している点が強調材料となるほか(表4)、ステイゴールド産駒が過去10年で【4.1.2.11】複勝率38.9%と好相性を誇ることも魅力だ。

好成績を残す菊花賞組では、優勝したワールドプレミアよりも1番人気だったヴェロックスに注目(表6)。ジャパンC組は、3番人気で優勝したスワーヴリチャードが筆頭格だ(表7)。海外組なら豪G1コックスプレート1着馬で、本年の宝塚記念も制したリスグラシューだが、有馬記念の出走経験がない点でやや割引が必要だろう(表5)。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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