<国内男子ゴルフ>28歳のメタボも克服。石川遼が復活の2冠

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
チーム・協会

【プレゼンターは東京中日スポーツの大西記者。今年も1年間、ありがとうございました!】

■国内男子ゴルフ/2019ジャパンゴルフツアー表彰式(12月9日、東京・ANAインターコンチネンタルホテル東京)

赤セーターに、深紅のウィナーズジャケットを羽織った今年最後の勝者が一夜明け、キリっとシックな紺色のスリーピースに着替えて登壇。
石川遼は、部門別ランキングで2冠に輝いた。
9日、都内のANAインターコンチネンタルホテル東京で行われた部門別受賞者の「ジャパンゴルフツアー表彰式」で、表彰を受けた。

番記者のみなさんの投票で決まるゴルフ記者賞は、10年ぶり4度目。
3年連続の11年から8年ぶり、4度目のバーディ率1位では、1ラウンドあたり4.55を記録して「バーディーを取れないゴルフはいや。1日バーディ4個以上を最低限の目標にしていた。昨日の最終日には、7個獲れた」。
前日終えたばかりのシーズン最終戦で、2打差を追い上げ、プレーオフ3ホールを制して今年最多の劇的3勝目。
完全復活を、印象づけた。
「今年は3回も、おめでとうと言ってもらえた。昨日は日頃応援してくださっているファンの方や、スタッフ、親戚も見に来て1年の集大成の雰囲気があって、その中で勝つことができたのが嬉しかった」。
波乱の幕開けを、最高のエンディングで締めた。

今季は国内開幕を、腰痛のためやむなく欠場。2戦目の中日クラウンズは自身初の棄権。約1カ月の離脱を余儀なくした。
だが執念のリハビリとトレーニングで復帰をすると、7月の日本プロで1勝。さらに8月のセガサミーカップを自身初の連勝で飾り、みごとによみがえった。
再発防止の超ハードな筋トレで、思わぬ効果も明かしたのは2週前。
「クラウンズの時は、28歳になったらお腹周りが落ちにくいんだなと思っていたが、だいぶ変わった。それも解消されて一石二鳥。体調もよくなるし、お腹もへこむし、みたいな」と、28歳が笑った瞬間、取り囲んでいたベテラン記者のみなさんのメモが止まった。
みな一斉に、その手をそっと自身の腹に当ててさすった。苦笑交じりのため息が充満。どっと沸いた。その場が一気に和んだ。

今秋には1Wの不振に苦しみ、11月には2週連続の予選落ちを喫した時こそ取材要請が殺到。男子ゴルフの一番人気は、好・不調に関わりなく質問を受けない日はなく、それでも今年はただ一度だけ、風邪でまったく声が出なくなったカシオワールドオープン2日目にやむなくキャンセルの詫びを入れたが、その際にも丁寧に、コメント用紙を提出した。2期目の今年も誠実かつユーモアたっぷりに、応え続けた。

特に今年、任期満了を迎えた選手会長職については語りだすと止まらない。
今年最後のV会見や翌日の表彰会場でも、「2年たった今でも選手会長や、選手会のあり方など何が正解か、わからなかった。選手のみなさんの立場を守りたいとやってきたけど正直、完全に不完全燃焼です」。
年明けの改選で続投か、交代かが話し合われるが、「この歳で、選手会長をやらせてもらえたこと。それ自体が有難かったし、人間としても成長させてもらえた。これからもツアーに貢献できるように頑張っていきたい」と、話した。

女子人気にも触れて「今年、渋野さんの人気が凄いというのは、まず海外のメジャーで優勝した、ということ。男子ゴルフも本質的にはそこ。みなさん、世界で活躍するところが見たい。もちろん、それは自分にも言っている」と、自身にこそ課題を突き付け来年は、いよいよ2020。
最新の世界ランキングは前週の113位から、82位に浮上。日本勢3番手に躍り出た。代表の最終選考は、6月の全米オープン後にある。「東京五輪がすごく良い目標。まず全米オープンに出られるように、全米オープンをそのラストチャンスにできれば」。地元埼玉(霞ヶ関カンツリー倶楽部)で、4年に一度の自国開催が今、最大のモチベーション。
熱く語ったばかりの翌この日、10日火曜日には1年が、閉幕したばかりの疲れもあろうに報道陣を招いてゴルフコンペを開催。改めて、直接感謝を伝えている最中。
最後の最後まで、律儀が過ぎる男だ。
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