千葉ロッテマリーンズが今年のオフの主役として着々と補強を進めている。ＦＡで楽天ゴールデンイーグルスの美馬学投手と福岡ソフトバンクホークスの福田秀平外野手を熾烈な争奪戦の末、獲得すると元広島カープのジャクソン投手も獲得。次から次へと打たれる一手にプロ野球ファンは感嘆の声をあげている。

　一人勝ち状態が続いていることについて河合克美オーナー代行兼球団社長は「まず、第一は井口監督の魅力じゃないですかね。私が昨年、オーナー代行として就任して以来、フロント・監督・コーチ・選手がフラットに話をできるチームにしていきたいと皆様にお話ししてきました。その中で我々の戦力分析についても全員で考え、どこを強化し育成していくかの大きな方針ができあがり、これに基づいてFA選手の候補なども早い段階から絞り込んでまいりました。そして、監督はもちろん球団の誰から話を聞いても皆同じ目標、同じ目線を持っていることが、我がチームに入っていただいた選手にとってわかりやすく、『それなら一緒にやっていこうじゃないか』という気持ちになっていただけたのではないかと思っております」と説明した。

　コスト削減と収益確保という目先の手を打つ事が目立ったフロント方針に対して、魅力的なチーム作りを行うための積極的な補強を推進することを打ち立て邁進ししている。戦力だけではなくチームの環境面となる施設や教育、分析での改革も率先して指示した。今年はチーム戦略部を創設したことで、チームの野球は一変。補強面でも昨年は惜しくも獲得とはならなかったが丸選手の獲得に乗り出すなど今までと違う姿勢を打ち出すことで球団内に改革を行う強いメッセージを伝えた。

　魅力ある球団を作るための改革はまだまだ終わらない。貪欲かつ果敢に手を打ち、常勝軍団を作り上げる。千葉ロッテマリーンズはいよいよ次なるステージに突入する。