森田遥『エリエールGCが大好き』

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 LPGAツアー第38戦『第38回大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が11月21日、愛媛県松山市のエリエールゴルフクラブ松山(6,580ヤード/パー72)で開幕した。首位は7アンダーの森田遥。2打差の2位タイに渋野日向子、申ジエ、高橋彩華、ペソンウが続く。4週連続優勝を狙う鈴木愛は1アンダー、36位タイ。(天候:晴れ 気温:15.3℃ 風速:2.3m/s)

 気がつけば、ラストチャンス。森田遥が7バーディー、ノーボギーで首位発進を決めた。もっか、賞金ランキングは61位。2017年から3シーズン続いた、連続シードを維持するためには、諸条件があるが今大会、単独で3位以上の成績が必要だ。「ショット、パッティング。どちらも良かった。バランスが良いラウンドがようやくできた気がする」と話す。

 振り返れば、シーズンはアッという間に過ぎ去った。「前半戦まで、スイングとクラブのフィーリングがピタッとこなかった。毎週のようにクラブテストをしている感じ。どことなく、消化試合のようになってしまった」という。その結果が、「どんどんイメージが悪くなっていくばかりで…」。負の連鎖に悩み続けた。

 上昇のきっかけは思考を切り替えたことだ。「2週前から、調子が上がってきたような感じがしている。そうしたら、調子が良くなってきた。また、前週から、失うものは何もない。うまく気持ちを切り替えることができた。やはり、大事なものはメンタルです」。達観したように説明した。

 勝負にはシナリオなどない。努力しだいで、不可能を可能にできる。ましてや、個人スポーツ。この日のプレーには、一発逆転のドラマが見え隠れした。7番、残り110ヤードの第2打は、47度のウェッジでピンそば1メートルに寄せる絶妙のフィーリング。また、パー3の16番、第1打を左奥のラフへ打ち込んだが、「奇跡的なアプローチでした」と笑顔をつくった。見事なパーセーブである。

「優勝して大逆転できればいい。でも、まだ3日間残っています。きょうのようなゴルフが毎日続けばいいけど、簡単ではない」と気を引き締めて、「私、エリエールゴルフクラブが大好きです」と、コースへ感謝の気持ちを言葉にした。
(中山 亜子)
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