4打差の圧勝 畑岡奈紗、グランドスラムへ

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 LPGAツアー公式競技『日本女子オープンゴルフ選手権』(賞金総額1億5,000万円、優勝賞金3,000万円)大会最終日が10月6日、三重県津市・COCOPA RESORT CLUB 白山ヴィレッジゴルフコース QUEENコース(6,479ヤード/パー72)で行われ、首位スタートの畑岡奈紗が通算18アンダーで圧勝。2位タイの岡山絵里、ユソヨン、大里桃子に4打差をつけた。9月の日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯に続き、公式競技2連勝。渋野日向子は通算9アンダー、7位に終わった。(天候:晴れ 気温:25.7℃ 風速:6.6m/s)

 6メートルのウイニングパットを沈め、畑岡奈紗から、ようやく笑顔がのぞいた。「1打でもいいスコアであがりたかった。やっと、終わったなぁと思ったら、ほっとしました」と、胸をなでおろす。すでに、勝負はついていた。それでも、オールブラックスのように、さらに前進。圧倒的な存在感を示す。

 しかし、この日は序盤、苦しい展開だった。3、4番で連続ボギー。「ピンポジションが難しい。予想外の連続ボギーで途中、どうしようかと思った。そんな時、キャディーさんが考えすぎないように、と声をかけてくれて…。ようやく、気持ちが落ち着いた」という。直後の5番でバウンスバックに成功。

 見事な第2打は、残り147ヤードだった。「つま先あがりの順目のライ。左からの風にケンカをさせ、7Iでまっすぐ打つ気持ちで、軽いドローで狙った」と解説。緻密な計算とよみがえった自信が、ピン1.5メートルに寄せるバーディーチャンスを生みだす。勢いに乗り8、9番を連続バーディーとして、優勝へ流れを呼び込んだ。

 今季、主戦場の米女子ツアーでは、4月のキア・クラシックで優勝を飾ったが、以降は苦戦が続いた。「メジャーで3回の予選落ち。全英女子で(渋野)日向子ちゃんの優勝は始め、すごくうれしかった。でも、時間が経つにつれて、悔しさが…」と、負けん気の強さをかいまみせている。

 9月の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯でも、スーパープレーの連続で独走優勝を成し遂げた。これで、公式競技2連勝。となれば、日本ではまだ、達成者がいないグランドスラムに最も近い。「最終戦のLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップにも挑戦したい。スケジュールは厳しいけど考えてはいます。また、ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップは地元、茨城で開催される大会。ぜひ、勝ちたい」と意欲をみせる。

 直近では、2週後の米ツアー「ビュイックLPGA上海」へ出場を予定。快進撃は、まだまだ続きそう。今大会は史上最年少の20歳266日で、公式競技4勝を達成。NASAは世界を駆ける。
(森谷 清)
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