勢いを味方に 高橋彩華が堂々の首位タイ発進

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 LPGA公式競技『第52回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(賞金総額2億円・優勝賞金3,600万円)が9月12日、兵庫県三木市・チェリーヒルズゴルフクラブで開幕した。大会第1日、4アンダーで首位に立ったのは高橋彩華と朴仁妃。3位タイは木村彩子、畑岡奈紗など8人がひしめく大混戦の展開だ。注目の渋野日向子は70をマーク。オーバーパーなしの連続ラウンドを29に伸ばし、歴代1位になった。

 セッティングこそ違っても、コースを知っているアドバンテージがある。黄金世代の高橋彩華が6バーディー、2ボギーで、今シーズン2度目の首位スタートを切った。昨年、最終プロテストで合格した第90期生。ところが、苦しい4日間で、印象はあまりいいとはいえない様子だ。「いいイメージがありません。最終日、16番で1メートルから3パットで、ダブルボギー。きょうも、16番では左のフェアウェイバンカーへ入れた」と苦笑した。

 ところが、LPGAツアーの激闘は、プロ2年目とはいうものの、素晴らしい成長をうながす。パー5の18番、きょう一番ともいえる、スリリングなシーンだった。第1打が左のヘビーラフへつかまる。「ボールがほとんど見えない。ここからは絶対、池に入るだろうなと思ったけど、8Iで力いっぱいクラブを振ったら、ギリギリだけど、池を超えた。残り140ヤードの第3打を7Iでコントロールショット。3メートルに寄ってホッとしました」という。しかし、難しい下りのラインが残ったが、バーディーフィニッシュで気持ちの良いスタートを切った。

 前週のゴルフ5レディスプロゴルフトーナメントは、最高気温が30℃を超えるタフなコンディション。しかも、優勝争いを演じている。「すごく、疲れが残り、週明けにコースへ来た時は、9ホールをプレーするだけで精いっぱい。こんな感じで試合は大丈夫だろうか…。それぐらいキツかった。だから、今回は予選を通過すればいい。でも、きょうは体力が戻ってきた。きのうまでの3日間で回復したのでしょうか。今週で一番、体調が良かった」と笑顔の取材だった。

 勢いがある。ましてや、公式競技だからなおさらだろう。プロはタフでなければ生き残れない。アジアナンバーワン決定戦は、百花繚乱である。 (森谷 清)
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