【フットサル第14節/すみだ×名古屋】これぞ、アジア王者の貫禄!残り49秒の決勝弾!「選手にこれ以上の要求はできない」(名古屋 フエンテス監督)

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【軍記ひろし】

8月23日(金)、Fリーグ2019/2020ディビジョン1 第14節のフウガドールすみだと名古屋オーシャンズの一戦が大田区総合体育館で行われ、名古屋は4?3で勝利を収めた。

AFCクラブ選手権で3年ぶり4回目のアジア制覇を遂げた名古屋は、タイで決勝を戦った17日から中5日で臨んだ試合は、疲労も重なり主導権をつかめない時間が続いた。立ち上がりから激しいコンタクトが増えるなかで、5分、自陣左サイドでボールを奪われると、そのままつながれて先制点を献上してしまった。

その後は、少しずつ盛り返しながらチャンスを演出していくが、相手の好守に阻まれ同点に追いつけずにいた。しかし、迎えた15分、中央でボールを持ったペピータが右サイドに流れながら2人を交わしてシュートを放つと、ゴレイロが弾いたボールに安藤良平が詰めて、ようやく同点に追いつくことに成功した。

1?1のまま試合は後半に突入すると、先手を奪ったのは名古屋。24分、中央のラファからの縦パスに反応した星翔太が、トラップで前を向くと、反転から豪快なボレーを決めて2?1と勝ち越しに成功。28分に再び同点に追いつかれたものの、31分、中央やや右から左にドリブルを始めたペピータが、左45度の位置からシュートを突き刺して再度、勝ち越して試合を優位に進めた。しかし、ここから名古屋は、追いすがってくるすみだに苦戦。34分に5ファウルを貯めてしまうと、35分、ゴール前を破られて3?3に。

三度、振り出しに戻った試合は最後、名古屋が“アジア王者”の意地を見せる。これ以上ファウルをできない状況も踏まえつつ、ボールをキープできるパワープレーを選択。残り3分から、ペピータがゴレイロのユニフォームを着てピッチに立つと、残り49秒、左奥の星翔太、中央のペピータ、ファーのラファとつながって勝ち越し。直後から相手もパワープレーに出たものの、守備陣が守り切って試合は終了。約20日ぶりのリーグ戦で、勝負強さを見せて勝ち点3を積み上げた。

正直、ベストなコンディションではなかった

フエンテス監督(名古屋オーシャンズ)

──今日の試合を振り返って。

ファンの皆さんは十分に満足して帰ってもらえるのではないかなと思います。両チームともに勝ちにいったなかで、どちらも勝てるゲームでしたが、今日は私たちに運も転がってきました。上位チームの対決にふさわしいゲームだったと思います。選手が打ち勝ってくれました。ハードスケジュールのなかでここまでやれたので、選手にこれ以上の要求はできません。エスポラーダ北海道とのアウェイゲームを終えて、そのままクラブ選手権に向かって、すぐに試合があるというのは、チームにとってタイトなものでした。日程については今後、準備や調節できるのであればしたいですね。コンディションがベストではなかったのは正直なところです。選手のパフォーマンスを上げて、リーグを盛り上げていくためにも、そういった調整も大事になってくると思います。

──5ファウルが溜まっている状況ではあったが、同点の残り3分からパワープレーを始めた狙いは?

ラスト3分で同点の状況でした。そこは、チャンスも生まれていましたが、リスクも感じていた時間帯だったので、ゲームを落ち着かせる意図もありました。それに、(主力として起用している)選手の人数も限られていたので、一度、息を整える意味もありました。また、パワープレーを始めてから、試合のなかで修正が必要なポイントを見極めたかったこともあって、先に始めてから後でタイムを取りました。

──ハードな日程というなかで、全選手を起用することなく、特に若い選手はあまり出ていません。そこは、まだ足りない部分があるということなのか。

そこは、若手どうこうという分け方をしていません。ゲームの必要性を考えてのことです。その時点で、6人や8人など、試合に勝つために必要な最高の組み方を一番に考えています。選手に対する信頼がどうこうというところではなく、試合の必要性ということでの判断です。

──次節に向けて。

選手の疲労は溜まっていますが、リカバリーに当てながら次の試合も考えて、回復しながらも対戦相手に対して準備していくバランスが大事になります。しっかりと準備して、リーグで調子を上げていきたいです。
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