穴井詩ー炎の最終日 POで今季初V

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 LPGAツアー24戦『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)大会最終日が8月18日、長野県軽井沢町・軽井沢72ゴルフ 北コース(6,705ヤード/パー72)で行われ、穴井詩が通算14アンダーで今季初優勝を飾った。勝負はイミニョンとのプレーオフへ。1ホール目で穴井がパーをセーブし、LPGA通算3勝目を飾った。注目の渋野日向子は17番まで首位を並走。しかし、18番でボギーを叩き、惜しくもプレーオフ進出はならなかった。(天候:晴れ時々曇り 気温:27.0℃ 風速:3.1m/s)

 パット・イズ・マネーは勝負の鉄則。今季、初優勝を飾った飛距離自慢の穴井詩がしみじみと勝因を語った。「それほど、ショットでチャンスをつくったわけではない。パッティングで頑張った感じです」。プレーオフは初体験だった。しかし、1ホール目で10メートルを2パットでパーセーブ。通算3勝目を飾る。

 「初めてのプレーオフに手足がガタブルしていた。自信はありません。だって、緊張しいだから」と明かす。しかし、最終日のスタート前からファイターの覚悟をもって臨んだ。「きのう、17番で池へボールを入れてしまった。そのおかげで燃えていたのです。絶対に取り返すという気分。また、(上位へ)追いついてやろうと思っていた」という。前半、3バーディーを奪取。

 勢いが加速したのは12番。12メートルのバーディーを奪い、続く13番で7メートル、そして、14番は3メートルを沈めた。3連続バーディー。さらに、16番で7つめのバーディーを加えた。65をマークし、首位でホールアウト。戦況をみつめていたそうだ。

 指定練習日のことである。穴井は渋野日向子とラウンド。「そうなんです。GOLF5の選手がいて、そこに入ろうとしたら、渋ちゃん(渋野)もいた。失礼します、と後からソッと…」といい、「いやぁ、本当にうまい。すごくショットが上手。それだけではないなぁ。すべてでした」。もちろん、プレーオフへ、その渋野も加わると思っていたが、「私も待っていた。入れてくるのではないかと…」と、さびしそうな表情を浮かべている。

 2016年にツアー初優勝。翌年、2勝目をあげたが、3勝目にはなかなか手が届かない。今季もトップ5フィニッシュが6回もある。「単純に、まだ力がたりないなと思います。こんなレベルでは、優勝はできない」と控えめだが、「若手に刺激をいただいている。渋ちゃんの笑顔をみると、すごく元気になるでしょう」。

 今季の賞金ランキングは4位に躍進した。「1億円は超えたいと思います」と目標を口にしながら、「今回の賞金で、タブレットのPCを買いたい」。ご褒美はつつましかった。 (鈴木 孝之)
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