渋野日向子 2連続バーディーフィニッシュ

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 やはり、魅せた。13位タイの成績でも、渋野日向子にはギャラリーを満足させるプラスアルファがあった。「狙ってとったバーディーでした。おかげでモヤモヤが吹っ切れましたよ」という。17番、6Iで1メートルにつけるスーパーショット。18番は3メートルのフックラインをきっちりと読み、連続バーディーで帰国初戦を終えた。

 やったらやり返す。さすが、一般ファンへ浸透したバウンスバックの女王である。「あそこでとれるのだったら、最初からバーディーをとれればと思った。ダブルボギー、パー5のボギーもありましたね。本当にもったいないことがたくさん…。実をいうと、吹っ切れたといっても、頭の中に残るのはもったいない方です」。

 さらに本音を語る。「最終日が一番、体が楽。第1日の発熱は予想外でしたけど、日を追うごとに体が思うように動く。しかし、体調が悪い時にアンダーパーのプレーができて、体が動くとイーブンパー。なぜかなぁと思う。何も考えていない方が、スコアって出るものでしょうか」と、真顔で問いかける。ただ、自身のこだわりの連続イーブン以上ラウンド数は、21に。横峯さくらと並び、歴代7位タイとした。

 「おなかがすきました。今は、何もしたくはない気分。ボーッとしたい」。ところで、1年前の夏、いったいどう過ごしていたのだろう。「最終プロテストに合格したばかりでしたね」と遠くを見るような視線に。そして、ハッとした表情で、「甲子園へ、金足農業の試合をみにいった。まさか、1年後にこんなことになっているなんて…。静かにいきたかったかなぁ」と漏らしていた。

 次週は軽井沢。日本を代表する避暑地が、シンデレラフィーバーで熱くなる。(森谷 清)
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