渋野日向子 メンタルまで世界基準

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

LPGAツアー23戦『北海道 meiji カップ』(賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円)が8月9日、北海道北広島市・札幌国際カントリークラブ島松コース(6,531ヤード/パー72)で開幕する。8日はプロアマ大会。42年ぶりに日本人2人目のメジャーチャンピオンの渋野日向子が凱旋出場し、大いに盛り上がった。

 メジャー女王としての帰国初戦。渋野日向子は、分刻みのスケジュールが続いている。もちろん、疲れていないわけがない。しかし、時の人になった心境を、「楽しんでいます。そんなに長くは続かないと思います」と笑顔で語った。

 いよいよ、あすが開幕。「ずっと眠たい。睡眠をとれば体調は戻ります。あすはスタートが遅い(午前10時40分)から、ゆっくりできると思う」とリセットにつとめる。AIG全英女子オープンへ挑戦以前は、「80を打たないようにしたいですね」と漏らしていたが、渡英前と現在では、おかれた立場が違う。

 都内の寄席で、ものすごい現象が発生した。寄席の芸能、紙切りは観客の目前で、1枚の紙からハサミで人物、風景などをつくりあげる芸だ。観客から注文を取り、わずか数分で作品を完成させる。一見、女子プロゴルフとは無縁に感じる伝統芸能の空間で、「渋野日向子選手」、「小泉進次郎議員&滝川クリステルさん」のリクエストが殺到中だ。ゴルフを知らない多くのファンまで、世界一の笑顔など、一挙手一投足へ熱視線を注がれる。

 とはいえ、自身は、「何も変わっていない」。その通りなのだ。よく海外の試合から帰国直後は、日本の芝へ対応することが難しい-と指摘されるが、「きょうも、しっかりとダフっていた。いつも通りです」。ジョークで返答した。その上で、「アプローチも大丈夫。何とかなるかなぁと思います。プレーするからには予選通過は絶対。そこは頑張りたい」と気合を込めている。

 タフなメンタルは、強じんな肉体があればこそ。「大きなけがをしたことがない。両親のおかげです」。プレー中の笑顔もご両親のすすめだった。今大会は、これまでにないプレッシャーを与えそうだが、「とんでもない。それを考える余裕もない」と頼もしかった。十分な睡眠でリフレッシュをして、第1日から世界一のテクニックを存分に発揮してほしい。シンデレラは永遠の物語である。(森谷 清)
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