ひたすら蹴り!蹴り!蹴り! 多彩な技と選手の個性が光る魅力たっぷりのパラテコンドーを見よ!
【?Getty Images Sport】
パラテコンドーって、一体どんなスポーツ?
1基本ルールは一般のテコンドーと同じ
2得点になる攻撃は「蹴り」のみ
3足技が多彩で「足のボクシング」との異名もある
4豪快な技で1発逆転もありえる
パラテコンドーとは、2020年の東京パラリンピックから正式競技となる蹴り技主体の格闘技。基本ルールは、一般のテコンドーと同じ1対1で行い、制限時間内で決まった足技に応じて得たポイント数を競う。東京パラリンピックでは、男女ともに1クラスで、さらに体重別に3階級に分かれて競技が行われる予定だ。
パラリンピック特有のルールとしては、胴部への足技だけが有効な攻撃となり、パンチなどは有効打とは見なされず得点にはカウントされないという点がある。そして、頭部への蹴りは禁止となっている。
この競技の大きな魅力は、選手たちが繰り出す、力強さとスピード感にあふれる蹴りの応酬にある。また、片腕欠損の選手は腕がある方を前にして構えたり、両腕がない選手は脚をガードに使ったりというように、障がいの部位や程度により、それぞれの選手が戦い方を工夫しており、選手によってファイティングスタイルが異なる点にも注目したい。
ここに注目!観戦が面白くなるポイントは?
(写真は、Japan Taekwondo Championships)©?Getty Images Sport 【©?Getty Images Sport】
(1)蹴り方の違いで得点が変わる
一般のテコンドーでは頭への攻撃も可能だが、パラテコンドーでは禁止のため、蹴りの種類で高得点を狙う。
相手に対して、シンプルに繰り出す蹴り技は1回決まると2点。180度の回転が加わった後ろ蹴りは3点。そこからさらに軸足を入れ替え、体を360度回しながら繰り出す蹴りは4点となる。
このように蹴り方よって点数が異なるため、選手たちは戦局に応じて、点差を広げるため、また逆転を狙うために、蹴り技を意図的に組み立てて戦う必要がある。フィジカル的な強さもさることながら、戦局を冷静に見つめられる精神的な強さも必要となってくるのだ。
(2)ディフェンスに選手の創意工夫が凝縮!
観戦していると「その攻撃をそう防御するのか!」という場面によく出くわすから面白い。攻撃も防御も個性満載のパラテコンドーは、ひとつとして同じようなゲーム展開がなく、そんな競技性も大きな魅力となっている。
パラテコンドーを観戦しに行こう!
text by Tsutomu Mikata(Parasapo Lab)
photo by Getty Images Sport
※本記事は2019年8月に「パラサポWEB」に掲載されたものです。
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