【サーフィン】五十嵐カノア3連覇ならず。ヤゴ&セージが優勝!『USオープン』

チーム・協会

【PHOTO: © WSL/Morris】

カリフォルニアの真夏の祭典『Vans US Open of Surfing』が、今年もピアが象徴的なハンティントンビーチで7月27日〜8月4日の一週間に渡って開催された。
夏のハンティントンビーチらしい波でQS10,000、ジュニア、『Duct Tape Invitational』のサーフイベントの他、スケートボード、BMXの競技が大観衆の前で行われた。

昨年は五十嵐カノア(JPN)がブレット・シンプソン以来の2連覇を達成、ローカルの偉業にビーチタウンが盛り上がり、今年も多くの人がカノアをサポートしたものの、残念ながら第4ラウンドで敗退。安室丈はジュニアで3位。前田マヒナは9位。

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メンズ優勝はブラジルのヤゴ・ドラ

キャリア最大の優勝を決めたヤゴ・ドラ PHOTO: © WSL/Herron 【PHOTO: © WSL/Herron】

沖に延びる象徴的なピアによって形成されたサンドバーが安定しているハンティントンビーチ。
特にレフトの波は名物の’ピア下くぐり’をメイクすればかなりの距離が乗れる波で、ハイスコアも出やすかった。

メンズで優勝したブラジリアンのヤゴ・ドラはこのレフトでのライプセクションを誰よりもタイミング良く飛び上がり、全てのヒートで7ポイント以上を出し、ファイナルデイは9ポイント台もマーク。オージーのリアム・オブライエンとのファイナルも圧勝だった。

10,000ポイントを加算したヤゴはQSランキングを50位から4位に上げて25位と低迷しているCTランキングをカバー。
『Vans US Open of Surfing』のタイトルはブラジリアンでは2013年のアレホ・ムニーツ、2014年、2016年のフィリッペ・トレドに続く、3人目。
声が震えるほどのインタビューを聞けば、この一勝がどれだけ彼にとって大きかったかが分かるだろう。

ちなみに2位になったリアム・オブライエンのコーチはセス・モニーツ、コートニー・コンローグと同じハワイアンのレイノス・ヘイズ。
若きダークホースの成功に敏腕コーチのアドバイスは不可欠だったと言える。

ウィメンズ優勝はセージ・エリクソン

『Vans US Open of Surfing』初タイトル、セージ・エリクソン PHOTO: © WSL/Morris 【PHOTO: © WSL/Morris】

WSLが推し進める男女平等化の動き。

賞金の同額化、ポイントも等しくなり、QSも今年から10,000のグレードがウィメンズに追加された。
イベント数ではメンズの6戦に対してウィメンズはハンティントンビーチ、スペインの僅か2戦だが、参加人数を考慮するとすでに同等とも言える。
クオリファイを目指している世界中のウィメンズサーファーにとってチャンスが広がった。

そのウィメンズQS10,000でチャンスをものにした一人、ハワイから日本に国籍を変更した前田マヒナはCT選手が勢揃いした鉄壁のヒートを勝ち進み、R4進出の9位。
今年最大の3,700ポイントを手に入れてQSランキングを10位から9位に上げてクオリファイのラインに収まっている。

優勝はアメリカのセージ・エリクソン。ベスト8はプレイスメントのセージ・エリクソンを含めると全てCT選手。
セージとコートニー・コンローグが大観衆の前でパフォーマンスを披露、セージが『Vans US Open of Surfing』のタイトルを初めて獲得。
僅か2戦しかないQS10,000での優勝で来年は正式にCTのメンバーとしてツアーを回ることになりそうだ。

日本人選手の結果

3連覇ならず 五十嵐カノア PHOTO: © WSL/Morris 【PHOTO: © WSL/Morris】

昨年2連覇を達成した五十嵐カノアはR4敗退で17位タイ、3連覇はならず。

稲葉玲王、大原洋人はR2で敗退。今回の結果により稲葉玲王は5位から11位、大原洋人は15位から20位にランクダウン。

ジュニアでは安室丈がファイナル進出の3位。これは2015年の新井洋人、206年の森友二に並ぶ記録だ。

前田マヒナはR4進出で9位に入ったことにより、QSランキングを10位から9位に上げた。
逆にイベント前、QSランキング9位だった脇田紗良はこのイベントで49位。一気に18位までランクダウンした。

『Duct Tape Invitational』

ジャスティン・クインタル PHOTO: © WSL/Morris 【PHOTO: © WSL/Morris】

5月にポルトガルで開催されたジョエル・チューダー主催の『Duct Tape Incitational』の2戦目が行われ、フロリダ出身のジャスティン・クインタル、ハワイのウィメンズはケリス・カレオパが優勝。

今年は10月にニューヨーク、11月には日本の鵠沼でも初開催される『Duct Tape Invitational』
同じロングボードのコンテストでもWSLとは全く違い、自由度が高く、ショー的な要素が大きいこのイベント。
ジョエル・チューダーはロングボード、いや、サーフィンの楽しさを世界に伝える現代のデューク・カハナモク的存在とも言える。

QS10,000『Vans US Open of Surfing』結果

メンズ
1位 ヤゴ・ドラ(BRA)
2位 リアム・オブライエン(AUS)
3位 アレックス・リベイロ(BRA)、グリフィン・コラピント(USA)
5位 コナー・オレアリー(AUS)、ヨーガン・クウジネット(FRA)、バロン・マミヤ(HAW)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)

ウィメンズ
1位 セージ・エリクソン(USA)
2位 コートニー・コンローグ(USA)
3位 ブリッサ・ヘネシー(CRC)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
5位 キャロライン・マークス(USA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ブロンテ・マコーレー(AUS)、マリア・マニュエル(HAW)

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