【フットサル 第6節/立川・府中×町田】堤、上村、2人の若手が貴重なゴール。「若手選手が強いメンタルを証明してくれた」(立川・府中 山田・マルコス・勇慈監督)

SAL
チーム・協会

【軍記ひろし】

6月29日(土)、Fリーグ2019/2020ディビジョン1 共同開催名古屋ラウンドの2日目が武田テバオーシャンアリーナで行われ、立川・府中アスレティックFCはペスカドーラ町田に4?2で勝利した。

皆本晃、内田隼太が前節に続いて欠場した立川・府中だったが、開始2分、カウンターから3対2のチャンスを手にすると、中央のジョーから最後は左の渡邉知晃が確実にフィニッシュ。好調を維持する彼らは、6分に同点に追いつかれたものの、前半のうちに逆転劇を演出してみせた。14分、右サイドの完山徹一がアウトサイドでファーに送る芸術的なパスを通すと、出番を手にした堤優太が合わせて同点に。16分、自陣から前線のジョーに当てた渡邉が、長い距離を走って左サイドで折り返しを受けると、そのまま逆転弾を奪取した。

2点のリードで迎えた後半、22分に失点して1点差とされたが、26分、左の渡邉が流したパスに反応した上村充哉が、左足を一閃。強烈なミドルシュートをゴールに突き刺して、再び点差を広げることに成功した。その後、スコアは動かなかったものの、最後まで集中した守備でパワープレーをしのいで試合は終了。

渡邉が2得点1アシスト、堤、上村の2人のゴールなど、ベテランと若手が融合した戦いで3連勝を収めた。

上村選手の成長は、知晃選手の影響も大きい

山田マルコス勇慈監督(立川・府中アスレティックFC)

──今日の試合を振り返って。


(いつも激しい戦いになる)町田との試合というプレッシャーがあるなかで、今週の取り組みをどうすべきかを考えてやってきました。特に、先週の長野戦から(皆本)晃選手と内田(隼太)選手がいないなかで、どうすべきか。若手選手にもチャンスが来るぞと話してきましたし、実際に、町田を相手によくできていました。試合の流れを見ても、3?1のセットがうまくいっていますし、ゲームを作って勝利できました。

──堤優太選手や上村充哉選手など、若い選手を起用して得点という目に見える結果を出したことはポジティブな要素だと思います。そういった若手選手が出てこれるように、どんなアプローチをしていますか?

日々、練習から厳しく指導することも大事ですが、その意味ではどちらかというと優しい監督だなと思います(笑)。そこは僕に変わって、先輩選手がアドバイスをしたり、よくカバーしてくれています。たとえば上村選手に関しても、知晃選手のおかげによる成長も大きいと思います。厳しい先輩のなかで、折れずに取り組んでやっています。そこで頑張っている選手にはチャンスを与えないといけません。ただし、ここはトップチームなので、単にチャンスを与えるのではなく、(チャンスが)きたら思い切りそれをつかむという強いメンタルも求めています。その意味では、たとえば堤選手は、(出場した)2試合で、2回とも5分もないようなプレー時間のなかで2得点していますし、証明できていると思います。日々の取り組みと、しっかりチャンスを与えることですね。

渡邉知晃(立川・府中アスレティックFC)

──今日の試合を振り返って。


監督も言ったように、先週から晃と隼太という主力選手が抜けて、一方で町田も、森岡(薫)選手やイゴール選手、金山(友紀)選手、横江(怜)選手などが不在で、お互いに万全の状態ではないなかでの戦いでしたが、うちは、(堤)優太や(上村)充哉といった若い選手が結果を残してくれました。それは、晃と隼太にも刺激になりますし、チームの底上げという意味でも大きな勝利だったと思います。今はいい流れで勝てているので、これを継続できたことはプラスだったのではないかと思います。

──上村選手の成長は渡邉選手の影響が大きいということですが、どんなアプローチを?

マルコス監督は昨シーズン、GKコーチという立場でチームに帯同していました(から、選手同士のやり取りをよく見ていたと思います)。僕は練習中から、上村選手と同じセットになることが多くて、かなり高い要求をしてきました。「ヘタクソ」とか、「それができなかったら試合に出られないぞ」とか、「これをやるんだ」といったことを、かなり強めに伝えてきました。

そこでの彼は、メンタルが強くて。僕も人を見ながらそういったことを言いますし、たとえば「ヘタクソ」っていって、シュンとしてしまうなら僕も言わないですが、ただ彼は向上心もモチベーションも高い。言ってもへこたれずに、逆に成長することをわかった上でかなり高い要求をしてきました。それで、できないときには厳しく言うなかで、彼は自主練などをこなして身につけて、最近、活躍できる選手になってきていることは、厳しすぎた面もあったかなと思いますが、成長している姿は僕自身もうれしいです。

それに、僕らがわかった頃の日本代表では、実際に先輩はすごくきびかったですからね。最近は打たれ弱い選手も多いですけどね。上の人に言われながらどんどん成長していくことが必要だなと思っているので、その代表例として、上村選手がいると思います。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

SAL

フットサルを見る・蹴る・着るという3つの視点から多角的に発信していくメディアです。見る人には、試合情報や技術・戦術などの競技の魅力、選手のキャラクターや物語を。蹴る人には、ボールを扱う喜びや仲間と蹴る爽快感を。着る人には、注目アイテムや、着こなしのアドバイスを。それぞれのニーズに合ったフットサル情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント