【記録と数字で楽しむ第103回日本選手権】男子フィールド編(走高跳)

日本陸上競技連盟
チーム・協会

【JAAF】

【走高跳】
★筑波大関係者が5連勝中で、今回も戸邉直人vs衛藤昂の対決
2005年から17年までの13年間、東海大と筑波大の関係者(現役生or卒業生)のいずれかが優勝している(東海大関係者7回、筑波大関係者6回)が、14年からは筑波大関係者が5連勝中。筑波大大学院出身の衛藤昂(味の素AGF)が3連勝中でこの種目での連勝記録では歴代4位タイ。今回4連勝となればトップタイとなる(3人が並んでいる)。優勝回数の4回は歴代6位タイで、5回目となれば4位タイになる。室内で2m35の日本新記録をマークした同じく筑波大出身の戸邉直人(JAL)が制すれば、11年・15年に続き3度目のタイトル獲得となる。

★2019年屋外世界最高なるか?
室内シーズンは、戸邉の2m35が「2019年世界最高」。6月21日時点での屋外の「2019年世界最高」は、2m31で5人が並んでいる。日本選手権の走高跳が行われる6月27日までにこれを上回る記録が生まれる可能性があるが、そのままであれば2m31以上で「2019年屋外世界最高」となり、室内も屋外も日本人選手がトップに名を連ねることになる。
★戸邉直人と衛藤昂の対戦成績
・決勝に限る
 年月日  大会名     戸邉直人  vs  衛藤 昂
2010.04.25 選抜和歌山   4) 2.15 〇  ● 6) 2.10
2010.06.06 日本選手権   5) 2.15 〇  ● 6) 2.10
2010.09.12 日本学生    2) 2.16 引き分け 2) 2.16
2011.04.24 選抜和歌山   3) 2.15 〇  ● 5) 2.15
2011.05.29 埼玉県記録会  6) 2.05 ●  〇 2) 2.10
2011.06.12 日本選手権   1) 2.22 〇  ● 2) 2.19
2011.07.09 アジア選手権  5) 2.21 ●  〇 4) 2.24
2011.09.11 日本学生    5) 2.13 ●  〇 1) 2.22
2012.01.24 オストラバ   6) 2.15 〇  ● 11) 2.10
2012.01.28 フストパチェ  4) 2.14 〇  ● 12) 2.05
2012.04.22 兵庫リレー   1) 2.16 〇  ● 2) 2.16
2012.05.04 水戸国際    1) 2.20 〇  ● 2) 2.15
2012.06.10 日本選手権   4) 2.15 ●  〇 2) 2.20
2012.09.10 日本学生    1) 2.22 〇  ● 3) 2.19
2012.10.06 国 体     2) 2.21 〇  ● 9) 2.09
2013.04.28 選抜和歌山   2) 2.20 〇  ● 3) 2.10
2013.06.09 日本選手権   2) 2.20 引き分け 2) 2.20
2013.09.08 日本学生    1) 2.28 〇  ● 2) 2.25
2013.10.06 国 体     3) 2.24 ●  〇 1) 2.27
2014.01.27 オストラバ   4) 2.20 〇  ● 11) 2.15
2014.04.27 選抜和歌山   1) 2.19 〇  ● 2) 2.16
2014.05.11 GGP東京   3) 2.31 〇  ● 4) 2.28
2014.06.08 日本選手権   3) 2.20 ●  〇 1) 2.23
2014.09.29 アジア大会   5) 2.25 〇  ● 11) 2.15
2014.10.20 国 体     2) 2.21 〇  ● 3) 2.21
2015.05.10 GGP川崎   5) 2.20 ●  〇 3) 2.28
2015.06.27 日本選手権   1) 2.26 〇  ● 2) 2.26
2016.06.26 日本選手権   6) 2.20 ●  〇 1) 2.29
2017.05.03 静岡国際    3) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2017.05.21 GGP川崎   4) 2.25 ●  〇 2) 2.30
2017.06.25 日本選手権   3) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2017.07.01 パ リ     記録なし ●  〇 1) 2.25
2017.07.04 ギュライ記念  4) 2.26 〇  ● 8) 2.20
2017.10.07 国 体     2) 2.19 ●  〇 1) 2.22
2018.05.03 静岡国際    1) 2.28 〇  ● 3) 2.20
2018.05.20 GGP大阪   1) 2.30 〇  ● 4) 2.25
2018.06.24 日本選手権   2) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2018.08.27 アジア大会   3) 2.24 〇  ● 6) 2.24
2019.04.24 アジア選手権  3) 2.26 ●  〇 2) 2.29
2019.05.19 GGP大阪   1) 2.27 〇  ● 2) 2.24
2019.06.06 ローマ     11) 2.15 ●  〇 9) 2.19
                 23勝  17勝 
                  2引き分け
トータルでは、42回対戦し、戸邉が「23勝17敗2分け」と勝ち越し、自己ベストでも戸邉が5cm差をつけている。が、このところは、「勝ったり負けたり」を交互に繰り返している。日本選手権に限ると2010年から9回対戦し、戸邉の「3勝5敗1分け」だ。

引き分けの2試合を含めて、7試合が「同記録」で「試技内容の差」で順位がついたものが5試合。2人の競り合いで今後もどんどん記録を伸ばしていってもらいたい。


★高張広海が12年連続入賞を継続中
東海大出身の高張広海選手(日立ICT)は、2007年から18年まで12年連続入賞を継続中。17年は5人が8位タイで並ぶ中の「8位入賞」、18年は3位タイが3人だった。なお、高張は、10年に初優勝し、12・13年は連覇している。この種目でのトータル入賞回数では歴代2位タイ、今回も入賞すればトップの杉岡邦由さんにあと1回と迫る。連続入賞ではすでにトップに立っている(1位3回、2位1回、3位3回、4・5位が各2回、8位が1回)。

★日本選手権での「順位別最高記録」
・2位以下に同順位が複数いる場合は、実質的に「*番目」で示した
1)2.33 2006年
2)2.26 2015年
3)2.24 1990年
4)2.21 1995・1996・1998年
5)2.20 2016年/2.21 1991年=外国人が1・2位の試合
6)2.20 2016・2018年
7)2.20 2016年
8)2.16 1995年


野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)

写真提供:フォート・キシモト
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