ロッテボルシンガーが語る日本への想い

千葉ロッテマリーンズ
チーム・協会

【ロッテ先発陣の柱として投げるボルシンガー】

 来日2年目となるマイク・ボルシンガーです。昨年は13勝2敗の成績を挙げることが出来て最高勝率のタイトルを獲得することが出来ました。成績以上に来日1年目の昨年、思い出として残っているのは長男が日本で生まれたことです。

 アメリカで産むとか、いろいろな考え方があるだろうけど、ボクと妻は日本で産むことが最良だと思いました。初めてのチャレンジである日本の野球で一時帰国をすることで自分にとっての大きなチャンスを逃したくなかったというのも理由にはあります。しっかりと毎週、登板をして結果を出したかった。そしてなによりも、ずっと妻と一緒にいることが自分にとって必要でした。新たに生まれてくる息子とも一日でも早く一緒に住み、3人の時間を共有したかったのです。

  忘れもしないのは6月27日に息子が生まれて、6月30日の福岡ソフトバンクホークス戦(ヤフオクドーム)で自分自身9連勝となる10勝目を挙げたことです。子供が生まれた直後の登板で自分の投球が出来て勝てて本当に最高でした。もちろんウィニングボールは息子にプレゼントしました。チームメートはみんな、自分の事のように子供が生まれたことを喜んでくれていて試合前にボクのために勝つと言ってくれていました。ファミリーのようだと感じました。

 ボクがいつの日かアメリカに戻っても日本の事を想い続けることになると思います。そして息子もまた自分が生まれた日本という地に興味を持つと思います。自分が生まれた場所、そしてパパが投げていた球場を見たいと考え、日本に旅立つ事になるのではないかと思います。そんな時は、息子と一緒に自分も日本に行きます。一緒に歩きながら、いろいろな思い出の場所を紹介してあげたいと思います。この病院で生まれたのだよとか、その時、病院の人は本当に親切だったよとか、この球場でパパは勝ったんだよとか、そういう話をしながら、日本中を旅行出来る日が来たら幸せだなあと思います。

  まだまだ未来の事だけど、そんな日が来るのが今から楽しみで仕方がありません。だから今は日本で野球でもプライベートでも、いろいろなメモリアルな場所を作り続けて行きたいと思っています。これからもマリーンズの勝利のために投げます。そしていい思い出を沢山、作ります。

文 千葉ロッテマリーンズ投手 マイク・ボルシンガー
構成 千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章
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