3150×LUSHBOMU vol.6

5/24 11:45 インテックス大阪

第1試合/フライ級8回戦

3R・KO

 1R、両者オーソドックスで岡はジャブからストレート、右クロス。レイモンドはこれをブロックして左右フックで応戦する。岡は右ストレートを当て前に出て、左フックでもとらえる。

 2R、岡はプレッシャーを掛けレイモンドをロープに詰め、右ストレートで襲う。レイモンドが振るう左右フックは的確にブロックとスウェーでかわし、すぐにストレート、ボディ打ちと反撃する岡。

 3Rも岡が前に出てレイモンドを攻める。ボディを効かせ、右ストレートの手数を増やし、これでレイモンドを連続してとらえ、動きの落ちたところでレフェリーが試合を止めた(TKO)。

 プロ5勝目を手にした岡は「もっとやりにくいかと思っていたけど、最初の方にジャブが当たったので行けるかなと思った。(ストレートを)もっと精度を高めていければ。もっと強くなります」と語り、「チャンスが出ればタイトルに挑戦したい」と今後の抱負で結んだ。

第2試合/51.5kg契約 8回戦

5R・KO

 ラッカーは9戦9勝の世界ランカー。政所も5戦5勝で無敗対決となる。

 1R、政所が左ボディを効かすが、ラッカーも左アッパーで脅かす。積極的な政所は右ストレートで切り込み、ラッカーはそこにカウンターを狙う。
 
 2R、ラッカーは攻勢を強め前に出てくる。しかし政所は下がらず、左フック、ストレートと逆に攻める。ラッカーも伸びのある右ストレートで対抗する。
 
 3R、両者近距離での打ち合いに。右アッパー、左右フックのラッカーに政所は左ボディを打ち込み右フックを強振する。このボディを嫌がっているかのラッカー。政所のパンチが下腹部に入ってしまい、一時中断となる。
 
 4R、ラッカー近距離での右ストレートがとらえ、政所は足がもつれる。しかし反撃に転じボディブローを効かす。後半はラッカーをコーナーに追い詰めるが、クリーンヒットは得られない。
 
 5R、ラッカーは踏み込んでのストレート、右アッパーと連続でヒット。政所はバックステップして距離を取る。そこから前に出てラッカーをコーナーに詰めると左ボディでくの字にさせ、右ストレートと左フックのラッシュでレフェリーストップを呼び込んだ。
 
 勝利した政所はトレーナーに感謝を述べ、「上を目指すならもう2つ、3つレベルを上げて行かないと」と話し、試合の組み立てが課題と反省を口にした。

第3試合/ライト級 6回戦

2R・KO

 丸元は関西学生リーグで24年度の最優秀選手に選ばれるなどアマチュアで活躍し、4月のプロデビュー戦でKO勝ち。今回が第2戦となる。
 
 1Rの開始から丸元は好戦的に向かい、ジャブから左ボディ。これを効かせていき、丸元がさらに左ボディを入れるとスクリットは前に崩れて手をマットに着いてしまいダウン。丸元はワンツーからの左アッパーで2度目のダウンを奪い初回を終える。
 
 2R、丸元はジャブにストレート、左ボディとスクリットを攻める。そして左アッパーからストレートを突き刺すとスクリットはダウン。立ち上がるもダメージが深く、レフェリーは試合を止めた。
 
 これで2戦2勝2KOとした丸元は「試合数を増やしてどんどん経験を積んでいきたいと思ってます」と話すと、リングに上がった亀田興毅ファウンダーも「世界戦のある舞台でも飲まれず落ち着いてできていた」と評価。丸元は「目標は世界のベルトを巻くことなので、またみなさんにKO勝ちをみせますので応援よろしくお願いします」とファンにメッセージした。

第4試合/フェザー級 8回戦

判定

 両者は昨年3月に対戦して1-1のドロー。今回は再戦にして決着戦となる。
 
 1R、英がオーソドックスで前に出て中川をロープに詰めるが、中川はサウスポーからの左ストレート、右フックで迎撃。中川は距離を作り、上下に打ち分けて右に回る。
 
 2Rも中川は距離を取って展開しようとするが、英が接近戦に持ち込み右オーバーハンド、ストレートで中川をとらえる。ジャブとストレートで遠ざけに掛かる中川だが、英の右ストレート、左フックを浴び鼻から出血。
 
 3R、中川はストレートを上下に打ち分ける。英は頭を振って左ボディアッパー、右ショートストレート。しかし中川が入り際に連打からのショートストレートを当て、英をヨロめかせてダウンを奪う。英は立ち上がり、再び前に出て中川を攻める。
 
 4R、英は被弾をいとわず前に出て上下のストレート。中川は少量だが再び鼻血が見られる。前に来る英を中川は右手を伸ばして止め、ストレート、ボディアッパーを見舞うが、英が右ストレートを当てる。
 
 5R、頭を振る英を中川が左ストレートでとらえ、英も鼻から出血が見られる。ストレートと右フックで懐を保って展開したい中川だが、英がこれを突破して入り、ストレートをヒット。
 
 6R、英は前に出て接近戦で展開。ストレート、左アッパーで中川を攻める。中川は右回りから左回りとなり、ストレートを伸ばすが英を遠ざけられない。
 
 7R、左まぶたから出血を見せる英は構わず前に行くが、中川はストレートのカウンターでとらえ、英は効いてバランスを崩しダウンを宣告される(後にスリップに訂正)。中川は英に再度ストレートを打ち込んで効かせ、右フックもフォローする。
 
 8R、中川がカウンターのストレートを決めるが、英も前に出てのストレートをヒット。しかし英は左目上の出血と腫れで見えづらそうにする。この傷にドクターチェックが入るも再開。英は打ち合いを仕掛け、右ストレートを中川に浴びせて終える。
 
 判定は76-75(英)、76-75(中川)、76-75(中川)の2-1で中川。前回同様の接戦となったが僅差で中川が制した。ジム移籍初戦を制した中川は応援やスポンサー、ジムの亀田大毅会長に感謝した。

第5試合/ヘビー級 8回戦

5R・KO

 マトヴは193㎝の長身でABU(アフリカボクシング連盟)の東中部ヘビー級王者。但馬は昨年3月にプロ初敗北を喫するも、そこから再起し2連勝を上げている。

 1R、但馬はマトヴのジャブをパリー、ブロックして前に出る。マトヴはジャブから左フック、ストレートと散らすが、但馬はしっかりガードしてボディ、顔と左フックを入れる。このボディフックを効かせる但馬。

 2R、迫りくる但馬にマトヴは足を使って展開。ロープに詰められても体を入れ替える。ジャブで距離を作らんとするマトヴと、それをかいくぐり入らんとする但馬。

 3R、プレッシャーを発する但馬に対し、マトヴは足を使ってリングを回る。ボディフックからストレートを伸ばした但馬は、続けての右フックをヒット。しかしマトヴがジャブを当て、但馬の左目をやや腫れさせる。

 4R、但馬はマトヴをロープに押し込み左ボディ。これが効いたマトヴだが、すぐ距離を作ってのジャブに戻る。ボディを入れる但馬だが、そのあとを連続でとらえられない。

 5R、マトヴはジャブでとらえ、そこから一気に転じて攻勢に。リズミカルに左右のパンチをストレート、フックと打ちつける。クリンチせんとする但馬だが、マトヴはリーチを活かし距離を潰させない。打ち疲れを見せるマトヴだが、但馬がフラついた足で前に出たところでカウンターの右ストレート。但馬が大きく体勢を崩したところでレフェリーが試合を止めた。

 マトヴは「但馬選手は強かったので全力を尽くしました。プロモーター、マネージャー、日本のファン、全てのみなさんに感謝したいと思います。(今後は)ブラックボンバーを世界のファンに見せたいです」と喜びを語った。

第6試合/IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 12回戦

判定

 両者は昨年7月、王者であった重岡3度目の防衛戦で対戦。タドゥランが9回TKOで勝利し、重岡にプロ13戦目で初の黒星を与えるとともにベルトを奪った。

 1R、両者サウスポーで互いに鋭くジャブを突いて探り合う。タドゥランはボディストレートも伸ばすが、重岡は右サークリングをしてかわす。重岡も踏み込んでの右ボディジャブを放つ。

 2R、タドゥランは体を振って前に出るが、重岡はその入り際にフックのカウンターを合わせる。タドゥランはこれにひるまず1Rより距離を詰めてくる。重岡は右回りを止めず、ジャブを突いて丁寧に進める。

 3R、重岡は右ボディフックでとらえるがタドゥランがストレートをヒット。重岡は右回りを基本にするが、左にも回りタドゥランの拳に空を切らせる。

 4R、タドゥランは圧力と接近を強める。重岡は右フックとストレートで迎撃するが、タドゥランは圧力を落とさない。接近戦に持ち込み、ショートのアッパーとフックで重岡を襲う。重岡はボディストレートで対抗する。

 5R、重岡はバックステップで距離を作り、そこからステップインしてのジャブ・ワンツー。だがタドゥランは下がらず止まらない。重岡はこれにカウンターのストレート。重岡はジャブを送りタドゥランを空転させる。

 6R、重岡はジャブを突いて右回り。そしてタドゥランが来たところにストレートで狙い打ちする。だがタドゥランはダメージを見せずなお前進。左パンチをストレート、クロスと軌道を変えて放ち、これでやや重岡をフラつかせる。

 7R、踏み込むタドゥランに重岡はジャブ、ボディと上下に打ち分け、カウンターのストレート。タドゥランはしかし被弾しても影響を見せず、近距離からボディ・顔とアッパー。荒々しく攻めるタドゥランに重岡はジャブを突いて離れる。

 8R、やや圧力を落としたかのタドゥランだがジャブを当て、片手クリンチからショートのアッパーを連打。入り際にショートストレートを合わせる重岡だがタドゥランは止まらない。

 9R、距離を取ろうとする重岡をタドゥランは右前手の片手クリンチでとらえ左アッパーを連打。重岡はタドゥランのジャブをかわしてその後に打ち返し、続いてストレートのカウンターをヒット。タドゥランのストレートをダッキングでかわす。

 10R、重岡は右回りしてジャブとストレート。タドゥランの右手クリンチからのアッパーにレフェリーが注意を与える。重岡は距離を保ってジャブを当て、ボディストレート。タドゥランもストレートを当て印象を取り戻す。

 11R、重岡は大きくリングを右回りして、タドゥランが強振するストレートをかわす。ストレートを受ける重岡だが、ここは一瞬のクリンチで切り抜ける。重岡のジャブに左クロス、左オーバーハンドをかぶせるタドゥラン。

 12R、足を使って離れんとする重岡にタドゥランは前手クリンチでのアッパー連打。重岡はジャブを放って距離をあけ、タドゥランのストレートを空振りさせる。ボディフック、左フックを見せる重岡。

 判定は115-113(タドゥラン)、115-113(重岡)、118-110(タドゥラン)の2-1でタドゥラン。重岡を返り討ちにし王座を守った。

 試合を終えた重岡はダメージが深く担架での退場に。ベルトを自身の腰に戻したタドゥランは「最高です。家族のみなさん、ファンのみなさん、サポートしてくれたみなさん、おかげで勝てました。最高です。アリガトウゴザイマシタ」と日本語を交え挨拶した。

第7試合/IBF世界フェザー級タイトルマッチ 12回戦

判定

 1R、両者オーソドックスでジャブを出し合う。レオ、亀田の順でフックを振るうが、これはどちらもかわし当てさせない。互いに距離を取り、慎重な立ち上がりで初回は終える。

 2Rも両者ジャブを中心に展開。レオがそこからフック、ボディフックと放つが亀田はガード。両者よくパンチが見える位置で攻防し、亀田が連発で放ったジャブもレオはさばく。

 3R、レオはジャブの距離から急に踏み込んでのストレート、アッパーと振るうが亀田はブロック。レオは中間距離での展開を続けジャブを当てる。

 4R、レオはジャブとストレートを振り、亀田を懐に入らせない。亀田のステップインにもアッパーを合わせ、レオはその後でサイドに動く。終盤亀田は前進してパンチを振るうが、レオのガードに阻まれる。

 5R、亀田は体を振って距離を詰める。レオが出返してくるとジャブを刺してヒット。両者そこから近距離でボディを打ち合う。

 6R、レオは王座を奪った左フックを振るうが亀田は当てさせない。圧力を掛け、レオをロープ・コーナーに追い込む。そして出てこようとするレオにボディ打ち。ジャブも手数多くレオに繰り出していく。

 7R、亀田はフック、ストレートを振り接近戦に持ち込みショートパンチを連打。レオはリングを回り、アッパー、ストレートと放つがこのラウンドは手数が少ない。

 8R、レオはジャブを突いてリングを回る。亀田はこれにジャブから右フック。レオがワンツーフックで切り込んでくると、亀田は肩で押して下がらずボディアッパー、ショートパンチを打ち込む。

 9R、リングを左回りするレオに亀田は歩み寄って進路をふさぎ、左右のショートアッパーを連打。亀田のジャブにレオは右オーバーハンドを合わせてヒット。しかし亀田は後半、左ボディフックを当て返す。

 10R、亀田は近距離戦を徹底し、やや失速したかのレオにボディフック、左フック。右フックもフォローする。レオはボディブローが低くなってしまいレフェリーの注意を受ける。

 11R、距離を保つためにレオはジャブを突く。亀田もジャブを返し接近戦に入る。両者近距離の戦いでホールディングが多くなり注意を受ける。レオの手首部分のテーピングが剥がれ、テープの巻き直しにやや時間が取られる。レオはアッパー、フックから入りショートパンチを連打して攻勢を印象づける。

 12R、レオはジャブ、ストレート、フックと先手で入る。亀田はこれをブロックしショートのワンツー、フックと手を返す。亀田、レオの順に右ストレートを当て合う。レオはジャブからパンチを繋いでフットワーク。亀田もジャブからストレートを当てて終了する。

 判定は115-113、116-112、114-114の2-0でレオ。亀田を退け王座を守った。

レオのマイク
「今日はいい試合ができたと思います。トモキ選手は強かったです。試合が終わった瞬間、自分が勝ったと確信しました。トモキ選手はスピードがあり、思っていた以上にいい選手でした。日本のボクシングファンはベストだと思うので、また日本に戻って戦いたいです。大阪のみなさん、ありがとうございました。また夏に旅行で戻ってきたいです」

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