「前十字が断裂」で金メダル レスリング鏡優翔がアジア大会にこだわったわけ
鏡優翔が76キロ級日本人初の栄冠
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アジア大会の女子レスリングはフリースタイル6階級で開催。2日までに行われた種目では、62キロ級を尾崎野乃香(フリー)が、68キロ級は石井亜海(クリナップ)が制覇した。2日当日も50キロ級で須崎優衣(キッツ)が予選から全試合無失点の圧勝劇を見せ、女子の“パーフェクト”が続いていた。
鏡は女子が全員金メダルを獲得したら「ご褒美」を強化本部長にお願いしていたというが、「自分の番がきて、そんなこと言わなければよかったなとプレッシャーが」と笑って振り返った。
メンタル面ではプレッシャーを感じていたかもしれない鏡。実は大会を迎えるまで身体に大きな不安を抱えていた。
「前十字が断裂」衝撃の告白
前半3分、後半3分で行われるレスリング。0-1のビハインドで迎えた後半の序盤、鏡は脚を抱え込み、右膝を気にするような仕草を見せた。関係者が駆け付け、試合は一時中断した。試合後、その場面について報道陣から問われると、鏡の口から思わぬ事実が明かされた。
「前十字が断裂していまして。完全断裂してて」
負傷したのは大会のおよそ1カ月前。国内での練習中、相手に乗られた際に音が鳴り、病院で断裂を告げられたという。
決勝では「膝の中で完全に関節が動く感触があった」と生々しく振り返り、試合後には「めっちゃ痛いです」と笑った。痛み止めも使っていなかったという。それでも、本人はレスリングそのものへの影響についてこう話した。
「そんなに気にならないほどでやってはいました。自分が痛めたシーン以外は普通に私のただのレスリング。100%のレスリングはできていました」
周囲からは早く手術するよう勧められていた。それでも鏡は、アジア大会への出場を譲らなかった。なぜ、そこまでしてマットに上がろうとしたのか。