マイル侍の金を後押しした“走力以上”の力 ジョセフが描く「すごく強いチーム」へ
アジア記録を持つ日本、強敵カタールを破る
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そう語るのは、決勝のリレーメンバー最年長・30歳の佐藤風雅(ミズノ)。日本は2024年パリ五輪でマークした2分58秒33のアジア記録を持ってはいるものの、直近の国際大会ではカタールに後れを取る場面もあった。カタールは今年5月の世界リレーで決勝に進み、前年の世界選手権でも決勝進出を果たしている(日本はともに予選敗退)。佐藤も「メンバーをそろえて、世界の決勝で通用しているチーム」とその強さを認めていた。
だからこそ、この日の勝利には意味があった。
4人がそれぞれの仕事を果たした
林は「前半からいい感じにスピードに乗れて」、オープンレーンとなる地点から仕掛け、一気に先頭に躍り出た。さらにスタジアムの声援にも背中を押された。昨年の世界選手権では代表に選ばれながら走ることができず、悔しい思いを抱えて冬季に取り組みを変えた22歳が、この大舞台でしっかりと自分の役割を果たした。
第3走者の今泉堅貴(内田洋行)は、自分が一人で前を走る展開の中で「腹をくくって」走った。自身のこれまでのラップタイムで最速となる走りを見せたという。「びっくりです」と本人も驚くほどのタイムだった。
そしてアンカーの中島佑気ジョセフ(富士通)。3日前の男子400m決勝では銅メダルに終わった。
「個人で悔しい分、最後しっかり絶対金取るという強い思いで走った」
バトンを受け取ると、「自分の走りをしようと。後ろは気にせずに走りました」と先頭を維持。終盤にはカタールの選手が詰めてきたものの、最後まで譲らずフィニッシュした。もっとも本人は「ラスト50mバラバラになった」と振り返り、「今回の単体の走りはあまり良くなかった」と自己評価している。
だからこそ、中島の言葉が印象的だった。
「前の3人がしっかりリードできたから、余裕持って走れた」
アジア大会陸上競技の最終日最終種目で有終の美。陸上日本に今大会10個目の金メダルをもたらした。