佐野航大、宮代大聖の招集は? 第三次森保ジャパン初陣で見たい10人の男たち

舩木渉

あと一歩のところで北中米W杯出場を逃した佐野(左)と、呼ばれれば25年7月のE1選手権以来の宮代。2人の共演はあるだろうか? 【Photo by Photo Prestige/Soccrates/Getty Images/Photo by Pablo Rodriguez/Quality Sport Images/Getty Images】

北中米ワールドカップ(W杯)をベスト32で終えたサッカー日本代表は、引き続き森保一監督のもと4年後に向けて新たなスタートを切る。その初陣となる9月のキリンチャレンジカップはW杯メンバー主体の選考が予想される一方で、もう一度試す価値のあるW杯落選組や、国内外で飛躍を遂げる未招集組など、次のステージを目指す競争に加えたい選手が少なくない。ここでは第三次森保ジャパンへの待望論が高まる10人をピックアップし、ランキング形式で紹介する。

10位:福井太智(MF/FCアロウカ/ポルトガル1部/22歳)

 この夏にラージョ・バジェカーノやスポルティングCP移籍の噂もあった22歳は、欧州で4シーズン目を迎え、アロウカの中核として絶対的な地位を確立した。開幕からリーグ戦では6試合すべてに先発し、正確なパスと簡単にボールを失わない安定感でビルドアップを支え、アロウカの3勝1分2敗という好スタートに貢献している。

 18歳でサガン鳥栖から海外へ飛び出し、バイエルン・ミュンヘンで世界最高峰の基準に触れ、ポルトガルで試合経験を積み重ねてきたキャリアは22歳とは思えないほど濃い。アロウカでは2年連続でリーグ戦30試合以上に出場し、2025-26シーズンは4得点3アシストと貴重なゴールにも直接関与した。ボランチは日本代表でも競争の激しいポジションだが、4年後を見据えるのであれば、ポルトガル1部リーグで屈指のMFに成長した若き司令塔を試しておく価値は十分にある。

9位:鈴木章斗(FW/サンフレッチェ広島/J1/23歳)

 J1の新シーズン開幕から7試合すべてに先発して6得点2アシスト。プレミアリーグやブンデスリーガで実績豊富なコートジボワール代表のセバスティアン・アレーが新エースとして豪快なゴールを連発している中、それ以上のゴールを挙げてサンフレッチェ広島の攻撃陣を力強くけん引している。7試合で13本の枠内シュートを放っていることからもわかるように、危険なエリアに鋭く切り込んでコンスタントにフィニッシュまで持ち込める点は大きな魅力だ。

 年代別代表経験はあるものの、A代表招集歴はまだない。180センチのサイズを備えながらゴール前での動き出しに優れ、23歳という年齢を考えても伸びしろは大きい。センターFWは上田綺世を筆頭に実力者が揃うポジションだが、だからこそ調子のいい若手選手を積極的に競争へ組み込んでいきたい。J1で結果を出し続けてきた若き点取り屋に、一度A代表の基準を経験させてみてはどうだろうか。

8位:安藤智哉(DF/FCザンクト・パウリ/ドイツ2部/27歳)

 2026年1月にFCザンクト・パウリへ移籍し、半年間でブンデスリーガ1部クラブのレギュラーに成長を遂げたが、北中米W杯の日本代表メンバー入りは逃した。それでも実力に対する評価は高く、この夏はブンデスリーガ1部のクラブからオファーが届いたとも報じられた。

 だが、安藤は移籍ではなくザンクト・パウリ残留を決断。2部へ降格したクラブとともに1年でのブンデスリーガ1部復帰を目指す道を選んだ。新シーズンも守備の柱としてリーグ戦4試合に出場し、最終ラインに欠かせない存在であり続けている。今回の日本代表メンバー発表前最後の試合は欠場したが、理由は第1子の出産に立ち会うためでコンディションに問題はない。

 190センチの高さとフィジカルだけでなく、相手の意図を先読みして前に出ながらボールを奪う守備や、後方から攻撃を組み立てる技術も安藤の魅力だ。森保一監督も初招集時にその予測力を高く評価していた。現在27歳と決して若手ではないが、4年後のW杯でも31歳。センターバックとしては十分に脂の乗った時期を迎えているはずだ。J3からJ2、J1、そしてブンデスリーガまで一段ずつ階段を上ってきた遅咲きのDFには、W杯落選で代表キャリアを途絶えさせるのではなく、もう一度競争のチャンスを与えてほしい。

7位:大内一生(GK/サンフレッチェ広島/J1/26歳)

今季、広島で大迫から正GKの座を奪った形の大内。特筆すべきパフォーマンスでチームを支えている 【Photo by Hiroki Watanabe/Getty Images】

 アカデミー時代から在籍していた横浜FCでは、トップチームで出場機会をつかめず、J3クラブへの期限付き移籍を繰り返した。それでも地道に努力を重ね、2024年に完全移籍で加入した松本山雅FCで台頭。2026年に広島へ移籍し、J2を飛ばしてJ1へのステップアップを果たした。

 当初は大迫敬介の控えという立場だったが、この夏にW杯を終えた同選手が欧州移籍を模索する過程で1番手となるチャンスをつかむと、新シーズン開幕から6試合連続でゴールを守り、広島の好スタートを最後尾から支えた。

 足もとの技術レベルが高く、ビルドアップにおいては大迫に匹敵するかそれを凌ぐ安定した配球で存在感を発揮した。7節終了時点で3度のクリーンシートを記録し、リーグで2番目に少ない6失点と、GKにとって最も重要なゴールを守るという点でも特筆すべきパフォーマンスを披露している。現日本代表GKとポジションを争える実力に疑いはなく、A代表入りのチャンスを与えることでさらなる成長のきっかけをつかんでもらいたい。

6位:宮代大聖(FW/UDラス・パルマス/スペイン2部/26歳)

 ヴィッセル神戸で2024年、2025年とJ1で2年連続の二桁得点を達成した万能ストライカーは、2026年1月にUDラス・パルマスへ期限付き移籍して海を渡った。新天地では主に右ウイングとして起用され、1部昇格プレーオフ進出に貢献する貴重なゴールを連発。結果で信頼をつかみ、この夏に完全移籍へと移行している。

 そして、2シーズン目となった2026-27シーズンはスペイン2部で開幕から5試合連続で先発出場を果たし、9月14日時点で5試合出場、2得点2アシストと多くのゴールに直接関与。ラス・パルマスの攻撃に欠かせないキーマンとなった。

 2025年のEAFF E-1選手権決勝大会で日本代表デビューを飾っているが、海外組も含むチームには一度も選出されていない。Jリーグで着実に実績を積み上げ、欧州でさらに逞しくなったシュートセンス抜群のストライカーには、今こそ同世代が主力に定着するA代表で、2027年1月のAFCアジアカップに向けた競争に加わってもらいたい。

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著者プロフィール

1994年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学スポーツ科学部卒業。大学1年次から取材・執筆を開始し、現在はフリーランスとして活動する。世界20カ国以上での取材を経験し、単なるスポーツにとどまらないサッカーの力を世間に伝えるべく、Jリーグや日本代表を中心に海外のマイナーリーグまで幅広くカバーする。

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