関西の大学球界で光る逸材! 能見篤史を彷彿させる実戦派左腕、矢野燿大と重なる強肩捕手
8月のプロ・アマ交流戦でも好投!センスの良さが光る実戦派サウスポー
【将来像】能見篤史(元阪神、オリックス)
テイクバックでの肘のたたみ方と、打者の手元で鋭く変化するスライダーを武器にした投球スタイルは現役時代の能見と重なる
【指名オススメ球団】オリックス
左投手の絶対数が少なく、宮城大弥も長期離脱となっているチーム事情から
【現時点のドラフト評価】★★☆☆☆
支配下での指名濃厚
今年は関西の大学球界に好投手が多く、これまで宮原廉(近畿大)、有馬伽久(立命館大)、米沢友翔(関西大)、的場吏玖(天理大)、星野世那(大阪商業大)と5人を取り上げたが、まだまだ力のある選手は存在している。特に貴重な左腕として注目度が高いのが大阪経済大の常深颯大だ。
明石商では甲子園、近畿大会の出場はなかったものの、当時から県内では評判となっていた投手である。大学進学後も2年春から先発の一角に定着。今年春のリーグ戦までで通算13勝をマークするなどリーグを代表する投手へと成長を遂げた。惜しくも大学日本代表には選出されなかったが、6月に行われた代表候補の選考合宿でも紅白戦で2回を投げて無失点、4奪三振と見事な投球を見せている。
そんな常深がこの夏にNPBのスカウトに大きくアピールしたのが8月18日に行われた日本ハム二軍とのプロ・アマ交流戦だった。先発を任されると1回に味方のエラーから1点を失ったものの、3イニングを投げて被安打2、2奪三振で自責点0と見事なピッチングを見せたのだ。ちなみに許した2安打はいずれも一軍で実績のある矢澤宏太に打たれたもので、それ以外の選手は完璧に抑え込んだ。
この日のストレートの最速は145キロと決して目立つ数字ではなかったが、プロの打者も差し込まれるシーンが多かった。その大きな理由がフォームにある。テイクバックで小さく肘をたたみ、右肩がギリギリまで開くことがないため、打者目線ではいきなりボールが出てくるように見えるのだ。サウスポーらしいボールの角度も申し分なく、両サイドにしっかり投げ分ける制球力の高さも持ち味だ。
変化球で目立つのがスライダーだ。ストレートと変わらない鋭い腕の振りで投げることができ、打者の手元で鋭く変化し、カウントをとるボールと勝負球を投げ分けることができる。左打者の外角だけでなく、右打者の外角に狙って投げられるのも強みだ。対になる変化球のチェンジアップは、この日は少し抜けるボールが目立ったが、低めに決まった時のブレーキは十分だった。
この日のスタンドには相手となった日本ハムはもちろん、多くのスカウトが視察に訪れていたが、その前で大きなアピールとなったことは間違いない。貴重な先発もできるサウスポーだけに、高く評価する球団も多そうだ。