代打逆転サヨナラ満塁“優勝決定”ホームラン、大谷翔平の164キロ…忘れられない9月の出来事&思い出8選(パ・リーグ編)

Timely!編集部

プロ入り4年目の大谷翔平。当時のプロ野球最速を計測 【写真は共同】

 ペナントレースがいよいよ佳境を迎える9月。優勝争いの行方を左右する一戦、大記録が生まれた瞬間、ファンの記憶に深く刻まれたドラマ――。9月のプロ野球ではこれまで、後世に語り継がれるさまざまな出来事が起きてきた。そこで今回は、平成の約30年の歴史の中から特に印象深い、パ・リーグの8つの出来事を振り返ってみたい。

清原のバット投げ&ヒップアタック|平成元年(1989年)9月23日

 首位を走る西武は、本拠地西武球場に最下位ロッテを迎えていた。試合は3回を終えて7-0で西武が大量リード。事件が起きたのは4回裏、二死一、二塁の場面だった。バッターボックスにはプロ入り4年目、22歳の若き主砲・清原和博。ロッテのマウンドには二番手の平沼定晴。その初球が清原の左肘を直撃した。

 前の打席で平沼から第30号満塁ホームランを放っていたこともあり「投げる前から狙っているような感じやった」という清原は、バットを平沼に投げつけて突進すると、プロレス技の「ヒップアタック」を放ち平沼を吹っ飛ばした。その後は両軍入り乱れる大乱闘騒ぎ。平沼は全治2週間のケガを負った。

 退場となった清原には、パ・リーグから「厳重戒告、制裁金30万円、2日間の出場停止」の裁定が下され、1年目から続いていた連続出場記録も490試合でストップすることになってしまった。ちなみに清原は翌日、選手会長辻発彦に連れられ、試合前のロッテベンチで謝罪をしている。

門田がまさかのハイタッチ脱臼|平成元年(1989年)9月25日

 自慢の“ブルーサンダー打線”を武器に、西武、近鉄と熾烈な優勝争いを繰り広げていた、新生オリックス・ブレーブス。だが9月25日に西宮球場で行われたダイエー戦でアクシデントが発生した。

 3回表に3点を先制されて迎えたその裏、三番レフトで出場していた門田博光が相手先発の山内和宏からレフトポール際に追撃の31号ホームラン。ダイヤモンドを回りホームに生還した門田を出迎えたのが四番のブーマーだった。

 ブーマーが右手を差し出し門田とハイタッチを交わす。その直後、門田はそのまま右肩を抱えてうずくまった。なんとハイタッチで右肩を脱臼してしまったのだ。実は門田には脱臼癖があった。これまでにも何度か経験しており、南海時代にもハイタッチで脱臼したことがあったという。門田は翌日からの8試合を欠場した。

ルーキー野茂がプロ野球タイ記録のシーズン二桁奪三振20回の快挙|平成2年(1990年)9月27日

トレンディードラマにも影響を与えるほどの活躍を見せた野茂英雄 【写真は共同】

 首位西武を相手に大量リードして迎えた6回裏、近鉄先発の野茂英雄はデストラーデに37号2ランを浴びてこの回でマウンドを降りた。だがこの日積み重ねた三振は12。新人ながらシーズン20回目の二桁奪三振を記録し、1968年に阪神の江夏豊が記録したプロ野球記録に並んだ。野茂は翌月10日の西武戦に先発すると12三振を奪う完投勝利で18勝目を挙げ、二桁奪三振21回の日本新記録を樹立した。

 野茂は、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠のほか、新人王、最優秀選手賞、沢村賞、ベストナインなど、主要タイトル・表彰8冠を獲得するセンセーショナルな活躍を見せた。

 余談になるが、この年の秋に放送された月9ドラマ『すてきな片想い』(フジテレビ)では、主演の2人の役名が、中山美穂がセ・リーグ新人王に輝いた中日の与田剛にちなんで「与田圭子」、柳葉敏郎が野茂にちなんで「野茂俊平」となっていた。新人2人の活躍はトレンディードラマにも影響を与えていた。

イチローが前人未踏のシーズン200安打|平成6年(1994年)9月20日

 9月14日、オリックスのイチローが東京ドームでの日本ハム戦の第3打席で、有倉雅史からレフト前ヒット。これが44年前に阪神の藤村富美男が記録したシーズン最多安打を更新する、192本目のヒットとなった。

 6日後の9月20日、夢のシーズン通算200安打まであと3本として迎えた本拠地グリーンスタジアム神戸でのロッテ戦。イチローは先発の園川一美から1回裏にセンター前、3回裏にもセンター前にヒットを放ち、残り「1本」で迎えた6回裏。ライトの頭を越す二塁打を打ち、日本プロ野球史上初のシーズン200安打を達成した。

 最終的に安打数を210まで伸ばしたイチローは、この年からNPBで7年連続首位打者を獲得。2001年には移籍したメジャーでも首位打者に輝いた。日米で野球殿堂入りを果たすことになる男の伝説は、この年から始まった。

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