【全文】西武一筋25年・栗山巧「安打数のカウントは絶対進める」引退試合前にファン630人同席で会見

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引退会見で記念撮影に収まる(左から)田邊コーチ、栗山、渡辺元監督 【写真は共同】

 西武ライオンズ一筋25年、今季限りで現役引退を昨年末に表明し、30日の引退試合に臨む栗山巧が都内で引退記者会見を行った。この会見には抽選で選ばれたファンクラブ 「TEAM PR1DE ~栗山巧 OFFICIAL FANCLUB~」会員630人も参加。また若手時代から自身の成長を見守った渡辺久信元監督、そしてマンツーマンに近い環境で打撃を磨き上げた恩師・田邊徳雄現3軍野手コーチも登場した。

それでもまだ実感が湧かない

ーー引退試合当日を迎えました、今のお気持ちを教えてください。

栗山:本当にいよいよこの日が来たという気持ちと、それでもまだ実感が湧かないなという気持ちが入り混じっています。

ーー引退を表明して臨んだ今シーズン、1軍で過ごした日々もあれば、2軍で若手選手と共に汗を流した日々もありました。どのような思いで過ごされてきましたでしょうか。

栗山:1軍に帯同したとき、参戦したときは、必ず打ってやるという気持ちを持ってやっていましたし、チームの勝利、優勝に貢献できるようにと思ってやってきました。2軍で過ごした日々は本当に学びが多くて、これから1軍を目指していく選手たちと一緒にプレーできたのは、何より財産になったと言いますか、勉強になった日々だったと思っています。

ーープロではこれまで通算2151安打を打たれてきました。現役時代のベストプレーと印象に残っているシーンがあれば教えてください。

栗山:数が多くてこれがベストというのはなかなか選べないのですが、やはり今シーズン1本しかまだヒットが出ていないので、あのセンター前(4月18日日本ハム戦)と、プロ入りして初めての1本(2004年9月24日近鉄戦)、そして一番は今日打つヒットになると思います。最初にインパクトがあったものと、一番最初に覚えているもの、ただそれだけです。

ーー同期入団の中村(剛也)選手は改めてどのような存在でしょうか。今日に向けて何か言葉を交わされましたでしょうか。

栗山:特に会話はしていないのですが、一緒にドラフトで入ってきて、気づけば25年、同じユニフォームで一緒にプレーしています。当たり前にいる存在ではありますけど、特別なチームメイトだったと思います。

ーー今日、引退試合を迎えます。チームメイトやファンの皆さんにどのようなプレーを見せたいですか。

栗山:今までやってきていることをしっかり見てもらうこと。それをプレーで出して、どういうふうに見てもらえるかです。今までやってきたチームメイトや監督、コーチ、楽しみにしてらっしゃる方もたくさんいると思うので、今できる最高のプレーを感謝の気持ちとともに出せたらいいなと思います。

辞めてもいいけど引退とは…

ーー中村選手とのご関係について改めて伺えればと思います。同じ年に最多安打とホームランを取るなど、お二人にしかない関係性があると思います。栗山選手にとってどんな影響を与える選手でしたか。

栗山:僕とは真逆、プレースタイルも違いますが、長くプレーしていくことによって「こういうことを取り入れることが僕にもできるな」とすごく参考にさせてもらったというか、刺激し合ったのかもしれないですが、本当に勉強になった存在でした。

ーー以前インタビューで中村選手のことを「ツレ」という表現をされていましたが、今この瞬間にはどんな言葉が思い浮かびますか。

栗山:今は思い浮かばないですね。でも、まあ「ツレ」ですね。

ーー昨シーズンの契約更改の会見で、栗山選手は「引退」という言葉を使わずに「締めくくりのシーズン」という表現をされました。その意図を教えてください。

栗山:家庭の中で子どもたちとも話することがあって、「辞めてもいいけど引退とは言わんといてくれ」と言われたからです。

ーー栗山選手といえばファンを大事にするという印象が非常に強いのですが、野球をやっている少年少女に、野球をやる上で大事なことを伝えるとしたらどんな言葉になりますでしょうか。

栗山:おそらく楽しくてやると思うので、その楽しいという気持ちを常に持って、うまい下手関係なく目いっぱいやってほしいなと思います。

打撃の追求は楽しかった

ーー栗山選手というと、やはり打撃の追求の25年だったと思うのですが、追求している時間はご自身の中では楽しかったのか、大変な時間だったのか、どんな時間だったでしょうか。

栗山:ここ数年は打撃の追求というところでやらせてもらいました。最初は結果を出すためにひたすら、ただバットを振ってやるだけでしたが、最初から今に至るまでを振り返ってみれば、野球をやっていて打撃のことを追求するのは楽しかったです。

ーー打席の中でのヘルメットを左手で押さえる仕草はいつ頃生まれたルーティンなのか、また、質問する人やファンの皆さんと接するときにしっかりアイコンタクトを取っているのが印象的ですが、目を合わせるきっかけなどがありましたら教えてください。

栗山:ルーティンについては分からないです。自然とですね。目を合わせることについても覚えていないですが(笑)、できるだけその人が何が言いたいのか、どういう気持ちなのかを自分の中で汲み取るために、目を見てやっています。

ーー1800本のころからファンの方がヒット数のカウントをされていましたが、どのように見られていましたでしょうか。そして、今日もそのカウントは進みますでしょうか。

栗山:本当に嬉しく思っていました。なかなか順調にヒットを打てるときばかりではないので「勝手にめくってくれへんかな」とか思いながらでしたが、1本ずつ一緒に積み重ねてこられたのは非常に素晴らしい時間だったと思います。カウントは、(今日の試合も)絶対進みます。(会場から大きな拍手)

ーー25年の中で苦しかったことや思いどおりにいかなかったことに対し、支えになったものや乗り越え方を教えていただけますか。

栗山:通算成績で見ればかなりの数字を積み重ねてくることができましたが、うまくいかないことも多くありました。球団のスタッフさんや監督、コーチの支えがありましたし、毎日試合があるたびにファンの方が球場に足を運んでくれて名前を呼んでくれたことが、すごく支えになりました。

ーー今日の打席で使うバットへの思い入れや、どれぐらいの時間をかけて育ててきたかなどを教えてください。また、明日以降バットを振る必要がないのかもしれないことについてどんな感情がありますか。

栗山:どのバットでいこうかまだ迷っています。在庫も全部持ってきてもらって、その中からゲームで使うバットを直感で選ぼうと思っています。明日以降のことは考えていないです。もう今日のことだけ考えています。

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