【鶴原弘高さん&石井良介プロが試打解説】あなたに合う1本はどれ?PING現行アイアン6モデル打ち比べてみた
※リンク先は外部サイトの場合があります
PING現行アイアン6モデルを打ち比べ
PING G740アイアン(7番/ロフト角28°)を試打
石井:BLUEPRINT Tと比べると、倍以上のソール幅があります。
鶴原:G740は結構気に入りました。僕は今、5番アイアンを抜いてウッド型ユーティリティにしているんですけど、そこにこの6番を入れてもいいかなと思ったくらいです。「それならアイアン型ユーティリティがPINGにもあるのでは」と言われそうですが、このG740は初速が出るので、飛ばしやすいんです。
鶴原:感触は柔らかくはないんですけど、打っていてすごく心地いい。7番でロフト28°のストロングアイアンですが、球はしっかり上がるし初速も出ます。
石井:むしろ球が浮くからこそロフトを立てている、と言ってもいいくらい球が浮きますね。
鶴原:少しグースは強いんですけど、慣れれば使いこなせそうな気がします。ロフトが立っていて大きいヘッドのアイアンは、スイングが遅れて右にすっぽ抜けることがあるので、これくらいのグースがついていた方が実はいいんじゃないかと思っています。
石井:このG740は、PINGの他のモデルのライ角ブラック(スタンダード)と比べても少しアップライトなんです。それによって球のつかまりもサポートしてくれる。あと、黒いヘッドがカッコいい。
鶴原:黒にして正解だと思います。日本仕様だけなんですよね。
石井:アメリカ仕様はシルバーだと聞いています。
石井:僕は実際にラウンドで使ったんですけど、大きさがデメリットになる場面がほとんどなかった。ラフに入れても抜けてくれます。強いて言えば、自分の感覚で打つと少しつかまってしまうので、このヘッドにするならライ角を少し変えるかな、という相談を実はしたんです。
鶴原:前作は音が甲高くて耳障りなところもありましたけど、今回は音も良くなりましたね。スリークオーターで低めのライン出しもいけると思います。
石井:フェースでボールをつぶした「ムチムチ」という感じがいいんですよ。
PING G440アイアン(7番/ロフト角29°)を試打
石井:売れていますね。最初にG440アイアンを見たときは「随分カッコよくなったな」と思いました。昔からPINGを使っていたユーザーからすると、ホーゼルがあってミラー仕上げになっている時点で、ちょっとPINGらしくない(笑)。以前は、ヘッドにガコッとシャフトを挿しているだけ、というような無骨さがあったので。ただ、構えたときの上からの顔はPINGらしい感じで、だいぶ洗練されました。言葉を選ばなければ、もう少し野暮ったい感じの顔でしたよね。
鶴原:そうそう、それはそれで良かったんですよ。昔のPINGはバレル仕上げで、傷が少しついても気にならないみたいな。
石井:傷が何も気にならない(笑)。
鶴原:日本のゴルファーは高級感のあるものを好むので、いろんな意見を取り入れてこうなったんですよね。やはり球が高い。
石井:僕はi210を使っていたので、フェースの長さが少し気になります。開いてしまうように見えるんですけど、打つと意外と球がつかまるので、慣れると思います。やさしいですよね。
鶴原:やさしい。本当にぐりぐりなんてしなくていいですから(笑)。
石井:それはG740が振りやすいということですね。僕も打っていて感じました。
鶴原:構えていてもちょっと重いなと感じます。でも、いい球(笑)。
石井:アイアンに必要なものは入っているので、G740と打ち比べながら感じてほしいですね。
PING i540アイアン(7番/ロフト角29°)を試打
鶴原:バックフェース側から見ると少し大ぶりかなと思います。ソールもそこそこある。ただ、構えるとアスリート向けのようなシャープさがある。
石井:PINGの歴史の中で「i」シリーズと「G」シリーズは実は長いんですよね。何十年も前から「i」なんとかいうアイアンがあります。この「i」の系譜を継いでいる中で、少し飛ぶ要素が強いのが500番台です。
鶴原:このジャンルをどういう人にすすめればいいか、僕としてはユーザー像が浮かばないんです。
石井:i240が使えそうなユーザーで、もう少し飛んでほしい人ですね。
鶴原:見た目はしますよね、そういう感じ。
鶴原:初代のi500は、自分はどう評価したらいいか難しいクラブだったんですけど、そこからの進化を考えると、球も上がるし打感も良くなった。
石井:打感や打音は格段によくなったと思います。このジャンルとして、i540もしっかり進化していますね。
鶴原:初代のi500は最初、誰が買うんだろうと思っていたら、ここに買った人がいた!(笑)
石井:あんなに打感が硬いことに途中で我慢ができなくなる自分が出てくるとは思わなかったです(笑)。そういうのをちゃんと経て、今のクラブ感がある。
PING i240アイアン(7番/ロフト角31.5°)を試打
石井:すっきりシャープになったというのは、i210なんかは感じます。i210からi230に変わったときにシャープさが増しましたが、i240ではよりすっきり感が増した。ヘッドサイズはそんなに変わっていなくても、カットの仕方や見え方で、これだけ「i」シリーズがすっきり見えるのはi240で感じます。
鶴原:日本で発売されているものに関してはロフトが少し立っているんですよ。
石井:それでも、高さは出ます。i210からi230にすぐにスイッチできなくて、どうせシャープにするならここまで、と思って一度BLUEPRINT Sを買ったんです。BLUEPRINT Sからi230を見るとやさしいなと感じる(笑)。i230のイメージと比べると、i240はロフトの関係もあって少し飛ぶかなという感じです。ロフトは立っているけど、ちゃんとボールは浮く。打感はこれまで打ってきた中で一番「ムチッ」という感じで、競技仕様というのはこの辺のモデルから感じます。
石井:i210と比べると、ネックもストレートになってきていて、だいぶグースがなくなってきている感じがします。
鶴原:球の飛び方がいい。少しゆっくり飛んでいる感じで、打ち出しから高くて、そこからスピンでゆっくり飛んで行く感じがいいです。石井プロは、i210やi230の方が好きですか?
石井:はい。
鶴原:一番のポイントはどこですか?
石井:球持ちの良さは、i210やi230の方があるかなと思っています。i240は少し弾いている感じがする。
鶴原:パーンという音は振動吸収されているけど、球持ちで言うと確かにi210やi230の方がいいかもしれません。
PING BLUEPRINT Sアイアン(7番/ロフト角33°)を試打
石井:初代のBLUEPRINTがマッスルバック形状で人気だった。そこから分派して、やさしさとシャープさをSモデルとTモデルの2モデルで表現している感じですよね。
鶴原:このSモデルでも切れ味鋭そうな顔をしている。Sですらです。
石井:他社のシャープなモデルと比べると、やさしさが詰まっているのがPINGの味付けかなという感じもします。
鶴原:いい顔です。これも好きなタイプ。僕はタイトリストのT100アイアンを使っていて、他に候補があるかと言われたらBLUEPRINT Sになるかな。ただ、思ったよりも球が高く出ますね。そして明らかにi240よりも難しい。芯を外した途端に自分の思った球にならないので、僕にはちょっと難しいです。タイトリストのT100の方が簡単な感じがします。
鶴原:昔からPINGのアイアンはバウンスが多い。あえてBLUEPRINT Sで不満点を挙げるとしたらどこですか?
石井:2つあります。1つはトゥの位置がもう少し丸くて手前にある方が好きだったという点。その方が球をつかまえるイメージが湧きやすいので。もう1つは、打感が「カチカチ」と硬めな音がするので、そこがもう少し柔らかかったらと思います。僕のアイアンはもう少し柔らかいですし、そこは好みの問題ですね。ただ、BLUEPRINT Sは所有していて普通に使っていました。あと、ボールでも打音が変わります。
鶴原:BLUEPRINT Sは左右ブレへのやさしさというよりは、少し球が上がってくれるやさしさがある感じがします。
石井:あと、ソールがフラットなのも特徴です。最近はリーディングエッジやトレーリングエッジを落とした台形のようなソールも多いんですが、BLUEPRINT Sはわりとシンプル。
鶴原:だからより切れ味鋭い感じが、ヘッドサイズ以上にします。
PING BLUEPRINT Tアイアン(7番/ロフト角33°)を試打
鶴原:石井さんからどうぞ。僕は打つ気がしないBLUEPRINT Tです。ボールにセットするとボールの方が大きく見えます(笑)。ローリー・マキロイのプロトタイプモデルを購入した石井プロからはそんなに小さく見えないかもしれませんが、これは小さい。小さい分、鉄の分量を使っていないんだから値段を安くしてほしいと思います。
石井:重さはきっと変わらないと思います(笑)。小さいからといって軽量モデルではないですからね。本当にゆっくり飛んで行く感じで、いかにもスピンが入っている弾道です。
鶴原:打感はどうですか? こういうモデルを使う人は打感にこだわるじゃないですか。
石井:久しぶりに打ったんですけど、球持ちが良くて「ムチッ」としている。BLUEPRINT Sはカチッとした音がするのに対して、BLUEPRINT Tはボールがつぶれるような感じがします。
鶴原:この打音はPINGの中でも別格です。BLUEPRINT Tしかこの音は出ないと思う。
石井:G740とBLUEPRINT Tを同じメーカーが出しているとは思えないです。
鶴原:それがPINGの懐の広さなんです。
石井:時々こういうモデルでゴルフをして、「球を操るのは楽しいな」というのを味わっています。
鶴原:心が折れるだけです(笑)。「俺、ゴルフ下手なんだな」と思うだけ。練習場だし7番アイアンだから普通に打てますけど、不安しかない。
石井:4番や5番アイアンを持つのは結構プレッシャーがあると思います。
石井:やさしいクラブを作る「プレイヤーベスト」を掲げるメーカーが作るマッスルバックです。だからこそ、マッスルバックのようなヘッドを使いたい人にとってのやさしさ・機能はしっかり入っています。
鶴原:やさしさはあるかね、これ! ちょっとトゥ側が重いからというだけじゃない!?(一同笑)
鶴原:こういうクラブを使う人は、打感のフィードバックが大事だと言うじゃないですか。どこに当たっているか分からないと嫌だと。それはすごく伝わってきます。だから、誤魔化して打てないんですよ。嫌な感覚まで伝わってき過ぎて、僕には使えない(笑)。
PING現行アイアン6モデルを試打した印象
鶴原:僕は最後にBLUEPRINT Tを打って落ち込んでいます(一同笑)。
石井:鶴原さんが「これならゴルフ場に行っても楽しいな」と思えるのは、どのモデルくらいまでですか?
鶴原:楽しいのはBLUEPRINT Sまで。BLUEPRINT Tは落ち込むしかない。
石井:僕もラウンドに行くとしたらBLUEPRINT Sまでが限界かな、と今回打ってみて思います。ただ、PINGは懐の広いメーカーで、過去のモデルでも「気に入って使ってくれるならそれでいい」というスタンスなんです。
鶴原:古いモデルを使っている選手もいるくらいですからね。
石井:もちろん新しいものをやさしくしていこうというメーカーですけど、過去のモデルを使っている人でも、気に入っていたら使ってほしい。ただ、新しいモデルもいろいろ発売されているので、ぜひ試していただければ、また違う魅力を見つけられるのではと思います。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ