鈴木彩艶、前田大然らの参戦で一挙増加! プレミア日本人プレーヤー10人の現地評価と展望

田嶋コウスケ

今季はプレミアでプレーする日本人選手が一気に増えた。世界最高峰リーグへの注目度はさらに高まっている 【Photo by Marc Atkins/ Image Photo Agency/Richard Pelham/Getty Images】

 鈴木彩艶や前田大然らが新規参戦し、冨安健洋も復帰。三笘薫や鎌田大地らも含めて、実に10人の日本人選手がプレミアリーグで2026-27シーズンの開幕を迎えた。ここでは、世界最高峰のリーグで戦う各選手のチーム内での現時点の立ち位置を見ていきながら、それぞれの今シーズンを展望する。併せて、イングランド2部リーグのチャンピオンシップでプレーする日本人のうち、今季特に注目したい選手の現況もお伝えする。

三笘薫(ブライトン)

ハムストリングの故障からの復帰を目指す。ピッチを躍動する姿が見られる日を多くのファンが待っている 【Photo by MI News/NurPhoto via Getty Images】

 昨季終盤に太もも裏を痛めて手術を受け、W杯も欠場した。8月23日(現地時間、以下同)のアストン・ヴィラとの今季開幕戦もベンチ外で、ファビアン・ヒュルツェラー監督は「リハビリですでにピッチに戻っている」と明かす一方、「少し辛抱する必要がある」と慎重な姿勢も示した。復帰まではもう少し時間が必要だ。

 チームでは若手のイブラヒム・オスマンが台頭してきたものの、コンディションさえ戻れば左サイドの主力という立場は変わらない。リーグ中上位を狙うチームは今夏、ダニー・ウェルベックやヤン・ポール・ファン・ヘッケ、ジェームズ・ミルナーら主力の退団・引退が相次ぎ、再編期に入っている。それだけに、プレミア5年目の三笘が担う責任はこれまで以上に大きい。

 今季は背番号が22から7へ変更。まず完全復活を果たし、攻撃の軸としてチームを引っ張りたい。

鎌田大地(クリスタルパレス)

恩師グラスナーは去ったが、新監督のサージュからも重要な戦力と評価されているようだ 【Photo by Simon Stacpoole/Offside/Offside via Getty Images】

 今季最大の変化は、フランクフルト時代からの恩師オリバー・グラスナー監督が退任したことだ。昨季はアダム・ウォートンと中盤中央でコンビを組み、攻守をつなぎながら試合のテンポを作る「心臓部」として定着。リーグ戦は15位に終わったが、欧州カンファレンスリーグでは優勝に貢献した。

 グラスナーの後任には、昨季RCランスをリーグ・アン(フランス1部)2位に導き、フランス杯優勝をもたらした智将ピエール・サージュが就任。新監督は3-4-2-1の基本布陣を継承している。鎌田は8月22日に行われた開幕のエバートン戦でウォートンと並んで先発し、フル出場した。恩師が去っても、主力の座を維持している。新体制でもこのまま中盤の軸を担い、プレミアでの評価をさらに高められるかが、3年目の見どころだ。

冨安健洋(クリスタルパレス)

開幕戦は72分から出場。2024年10月5日以来、約2年ぶりにプレミアのピッチに立った 【Photo by Naomi Baker/Getty Images】

 アーセナル退団後にアヤックスを経て、今夏クリスタルパレスに加入してプレミアリーグへ戻ってきた。パレスは残留を目標とする下位クラブではなく、中位以上を狙える地力はある。ただ、選手層は決して厚くなく、今季はヨーロッパリーグとの両立も求められる。基本布陣は3バックで、冨安は左センターバックでの起用が見込まれている。

 現時点ではレギュラーが確約された立場ではなく、まずはローテーションの一角からのスタートになるが、エバートンとの開幕戦ではDFシャディ・リアドの負傷を受けて途中出場した。リアドの離脱が長引けば、早い段階から出場機会が増える可能性もある。実力はアーセナル時代に証明済みだけに、問われるのはコンディションを維持し、継続して出場機会をつかめるかだ。

鈴木彩艶(アストン・ヴィラ)

アストン・ヴィラとは5年契約。正GK候補として迎えられたが、仮にマルティネスが残留すれば厳しい競争にさらされることに 【Photo by Marc Atkins/Aston Villa FC via Getty Images】

 ウナイ・エメリ監督の下でプレミア上位に定着したアストン・ヴィラに、パルマから加入した。背番号は「1」。アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスの後継者として迎えられたが、開幕のブライトン戦はベンチスタートで出番がなかった。チームは守備が崩れて0-4と大敗しただけに、早い段階で先発の機会が巡ってくる可能性はある。

 一方で、主力の放出が相次ぎ、エースのオリー・ワトキンスやマルティネスの去就も不透明。今季は欧州チャンピオンズリーグに参戦するが、クラブは激しく揺れている。陣容が大きく入れ替わる難しい状況のなかで出番をつかみ、最後尾からチームを安定させられるか。

田中碧(リーズ)

昨季は28試合出場、うち先発が14試合。今季開幕戦はベンチを温めたが、アピールを続けてレギュラーを勝ち取りたい 【Photo By Stephen McCarthy/Sportsfile via Getty Images】

 昨季、プレミア昇格1年目のリーズは14位で残留に成功。ダニエル・ファルケ監督が続投する今季は、残留争いのポジションから一歩抜け出し、中位定着を目指したい。

 昨季の田中は一時序列を落としたが、シーズン終盤に先発へ復帰し、プレミアで戦える力を示した。ただ、今季の開幕戦、8月22日のノッティンガム・フォレスト戦ではベンチ入りしたものの出番なし。中盤にはイーサン・アンパドゥ、アントン・シュタッハらがおり、定位置争いは熾烈だ。プレミア2年目は与えられた出場チャンスでしっかりアピールし、レギュラーの座を再び確立したい。

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著者プロフィール

1976年生まれ。埼玉県さいたま市出身。中央大学卒。2001年より英国ロンドン在住。サッカー誌を中心に執筆と翻訳に精を出す。遅ればせながらX(旧ツイッター)の更新を24年12月から開始。

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