ロコは3人に、吉村引退で若きスキップ加入… 北海道ツアーへ挑む各チームの新陣容は?

竹田聡一郎

昨年の初戦は稚内のみどりチャレンジカップだった。優勝したロコ・ソラーレは、五輪代表候補決定戦前ということでJDコーチも来日。鈴木夕湖が写真にいないのはアイスで転倒し左膝を強打し、治療していたため。「けっこう痛かったけど大丈夫です」(鈴木)と幸い軽傷だった。 【(C)北海道カーリングツアー】

 8月20日から札幌市で行われるどうぎんカーリングクラシックで今季の北海道ツアーが開幕する。
 
どうぎんカーリングクラシック2026
 8月20日(木)-どうぎんカーリングスタジアム
稚内みどりCHALLENGE CUP 2026
 8月27日(木)-稚内市みどりスポーツパーク
アドヴィックスカップ2026
 9月3日(木)-アドヴィックス常呂カーリングホール
アルゴグラフィックスカップ2026
 9月10日(木)-アルゴグラフィックス北見カーリングホール

 今季はさらに9月17日から軽井沢国際カーリングが開催されることで、シーズン序盤から5週連続での大会が実現した。

 各チームは既にエントリーを終えているが、ミラノコルティナ五輪という大きなイベントが終わり、チーム構成などに動きが見られた。

引退、新加入、継続など序盤からチームカラーが浮き彫りに

 五輪代表で昨年のどうクラ王者のフォルティウスだが、吉村紗也香が引退を表明。チーム最年少の小林未奈を新スキップに据え、Team Kobayashiとして再スタートを切る。「未奈ちゃんには未奈ちゃんの強さがあるので、いいチームにしてほしい」とは吉村。どんなショットメイクを見せてくれるのか期待が高まる。

 世界選手権代表でみどチャレ王者のロコ・ソラーレ(Fujisawa)も昨季に吉田知那美がチームを離れた。世界選手権には小穴桃里、日本選手権には小穴とフィフスに松澤弥子を加えて戦ってきたが、今季はその松澤と吉田夕梨花、鈴木夕湖、藤澤五月の4選手で戦うことになりそうだ。

 ただ、吉田夕に関しては北海道ツアーと軽井沢国際を欠場する見込みだ。五輪シーズンということで今年は6月に日本選手権が行われたばかり。吉田夕はオフとアイス外でのトレーニングを優先しつつ、それでも松澤という新戦力を加えて実践経験が欲しいチームは3人でどうクラ、アドヴィックス杯、アルゴ杯、軽井沢国際を戦う。経験豊富なチームだからこそできる決断だ。吉田夕はカナダ・ビクトリアで10月中旬に行われるグランドスラム初戦から合流し、4人揃ってのシーズンインを改めて迎える。

 日本選手権優勝のSC軽井沢クラブ(Ueno)も上野美優、上野結生、金井亜翠香の3名で北海道ツアーに参加する。既に今季は8月上旬に韓国のウィソンでの大会に出場し3位に入賞するなど好スタートを切った。今季はグランスラム初出場を目標に、世界へ再挑戦する。

 松村千秋を加えて日本選手権で4位に入賞した中部電力(Kitazawa)は、松村が引き続き3大会に帯同することが発表されている。 また、札幌、稚内、常呂、北見、そして軽井沢と冒頭で挙げた5大会すべてに出場するのは中部電力と札幌国際大学(Miura※アドヴィックスカップと軽井沢国際は学生強化指定チームとしての出場)のみ。

 日本代表には2022年以来遠ざかっているが、スキップの北澤育恵のフィニッシュ能力は健在だ。春に第一子を出産した江並杏実は既に復帰に向けたリハビリとトレーニングを継続し、順調に進めば今季中盤以降の合流も見えてくる。明るい材料は多い。

 逆に女子のトップチームで大きなメンバー変更がないのは北海道銀行だ。長いオフをとらずに7月上旬にはフィジカルトレーニングを再開。道内で複数回の合宿を行い、さらなる強さを求めてきた。3年連続日本選手権準優勝は胸を張っていい成績だが、選手は決して満足していない。

「2030年に向けて常に勝ち続けるチームに」(スキップ・仁平美来)

「最後の難関な部分は乗り越えられなかった。そこをチームとしてしっかり話してまた(日本選手権の決勝に)戻ってきます」(リード・中島未琴)

 日本選手権後にそれぞれ語ってくれたが、現在の世界ランキングは日本勢2位の11位(2026年8月18日現在)。2027年以降、世界選手権には、日本選手権の結果や世界ランキングによって順位のつく「チームパフォーマンス」最上位チームが日本代表として出場することになる。

 メンバー変更やチーム構成が固まっていないチームが多い中で、北海道銀行は2027年3月に行われる世界選手権(場所未定)の日本代表にもっとも近いチームかもしれない。初の日本代表チームに向けて重要な夏になるだろう。

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著者プロフィール

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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