全英女王・桑木志帆に欧米メディアが熱視線、その存在感の理由 日本凱旋で“フィーバー”も

北村収

日本凱旋で多くのギャラリーを引き連れた桑木志帆 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

 7月30日から8月2日まで、イングランドのロイヤルリザム&セントアンズGCで開催された全英(AIG)女子オープン。桑木志帆がプレーオフを制し、日本人7人目となる海外メジャー制覇の快挙を成し遂げた。帰国後、8月14日から16日まで長野県で開催された「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で、優勝後初めて日本女子ツアーに出場。「イギリスよりも多かった」という大ギャラリーが詰めかけ、大きな注目を集めた。

日本中を包んだ熱狂。凱旋の舞台となったNEC軽井沢での称賛

 全英女子オープン優勝後、桑木のインスタグラムには感動を伝えるコメントが数万件寄せられた。「4日間かぶりつきで見てました!常に冷静なゴルフに感動しました。おめでとうございます」、「プレーオフ1ホール目の3打目は圧巻、鳥肌が立ちました」、「緊張した様子も無く、とても堂々としたプレーでした」など。画面越しでも伝わった4日間を通じての冷静さと、プレーオフでの勝負どころの一打が、多くの日本のファンの記憶に残った。

 メジャーチャンプとなった桑木を日本女子ツアーの現場で最初に体感できたのが、8月14日から16日まで長野県で行われた「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」だった。開幕前日の公式会見では「すごい反響があって、SNSでいろんな方からメッセージがありました」、「松山英樹選手が、インスタグラムのストーリーに私の優勝を載せてくれていたのは、本当にビックリしました」などとエピソードを披露した。初日、ギャラリーからは「全英優勝おめでとう」の声が所々で飛び、スタートホールでは「AIG全英女子オープンで海外メジャー初優勝を果たした」と紹介されるとひときわ大きな拍手と歓声がわき起こった。

 結果は42位タイだったが、大会期間中は多くのギャラリーが桑木の組について歩き、そのプレーの様子は配信でも紹介された。桑木も「たくさんの人がついてきてくれて嬉しかった」と振り返った。

メジャー制覇後初の日本女子ツアー出場となった「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でナイスショットを披露 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

現地イングランドでも凄かった! 桑木優勝への英国人の反響

 筆者は全英女子オープンの取材で現地イングランドの会場であるロイヤルリザム&セントアンズGCにいた。現地からのコラムでも執筆したが、上位で好プレーを続ける桑木に、地元ギャラリーやメディアの視線が徐々に集まり始めた。そして迎えた最終日、プレーオフを制して劇的な勝利を飾ると、会場は大きな歓声と拍手に包まれた。英国のファンも、新たに誕生した日本人メジャー覇者を心から祝福していた。

 その熱気は、全英女子オープンが終わった後も続いていた。桑木が劇的な勝利を飾った翌日、筆者は別の取材のためイングランドのゴルフ場を訪れた。そこで複数の英国人のゴルフ場関係者から、桑木の優勝を受け、日本人である筆者にも「おめでとう!」と祝福の言葉がかけられた。そして、みんなが口を揃えて称賛したのが、プレーオフ1ホール目の3打目だった。「あのショットは凄かった。あれで流れが桑木に変わった」と、桑木の勝利を決定づける一打として、英国のゴルフ関係者にも強く印象に残っていたようだ。

 さらにその翌日、イングランド在住の英国人の友人と会った。ゴルフ業界で働く彼も、「魅力的な選手だね。プレーも凄いけど、ファッションも魅力的だし、時々見せてくれる笑顔がいい」と話した。どの国でも自国の選手に目を向けるファンは多く、海外の選手が優勝しても、それほど関心を持たない人も少なくない。そんな中、桑木は英国のゴルフファンの心にも残るプレーを見せ、強い存在感を示していた。

全英女子のプレーオフ1ホール目で見事にパーをセーブした桑木。このスーパーセーブで流れを引き寄せ、次のホールでの勝利につなげた 【Photo by Morgan Harlow/R&A/R&A via Getty Images】

1/2ページ

著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

当サイトには一部アフィリエイトリンクが含まれています。

リンクから商品・サービスをご購入いただいた場合、スポーツナビに収益が発生することがあります。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント