2026-27シーズンのJ1・J2「補強・戦力」を徹底分析!

柏、清水、福岡が積極補強……昇格組も効果的に戦力アップ J1全20クラブの補強診断【後編】

YOJI-GEN

G大阪からライバルクラブ・浦和へ移籍を果たした南野。開幕戦は古巣との対戦となる 【写真:森田直樹/アフロスポーツ】

 シーズン移行後初となる2026/27シーズンの開幕が目前に迫っている。そこでJ1全チームの夏の補強を総括する。後編では岡山、浦和、横浜FM、清水、柏、京都、長崎、水戸、福岡、千葉と、百年構想リーグの総合順位下位10チームの補強を読み解く。

※情報は8月7日時点
※文中の(→)は移籍先、(←)は前所属
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ファジアーノ岡山

補強診断:B/戦力ランキング:15位
百年構想リーグ総合順位:11位
監督:木山隆之(5年目)

 FWウェリック・ポポ(→福岡)の抜けた攻撃陣に頼もしい男が加わった。韓国代表として22年カタール・ワールドカップに出場し、Jリーグでのプレー歴も長いFWナ・サンホ(←町田)の獲得に成功したのだ。FWルカオ、MF江坂任とのトライアングルの攻撃力はJ1でもトップクラスと言っていい。

 名古屋からは右サイドバックのDF森壮一朗を期限付き移籍で迎え入れた。プロ2年目の19歳ながら25年に11試合、百年構想リーグで12試合に出場するなどJ1での試合経験は十分。岡山では右ウイングバックとしてDF白井康介やDF本山遥とポジションを争うことになりそうだ。

 さらに、8月7日には韓国の全北に所属していたブラジル人MFオベルダンの獲得も発表。攻守両面でハイレベルなボランチの加入によって戦力は大きくアップした。J1昇格1年目の25シーズンは13位、百年構想リーグは総合11位と、着実に順位を上げてきた。就任5年目となる木山隆之監督のもと、J1定着、さらなる上位を狙う準備は整っている。

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浦和レッズ

補強診断:C/戦力ランキング:13位タイ
百年構想リーグ総合順位:12位
監督:曺貴裁(新任)

 この夏、実に15人もの選手がチームを去った。新天地を求めたのは、MF松尾佑介(→町田)、DF石原広教(→FC東京)、DF荻原拓也(→ルーヴェン)、MF中島翔哉(→未定)、MF関根貴大(→シドニーFC)、MF柴戸海(→東京V)といったレギュラー、準レギュラー格の選手たちだ。

 一方で、FW南野遙海(←G大阪)、MF水沼宏太(←ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ)、MF笹修大(←今治)、DF林幸多郎(←町田)と、チームに上積みをもたらす好タレントの獲得に成功。武者修行から帰ってきた22歳のDF工藤孝太(←岡山)、22歳のMF堀内陽太(←琉球)の突き上げにも期待したいところだ。

 さらに、元日本代表サイドバックで、LAギャラクシー所属のDF山根視来の獲得を目指していることも報道で明らかになった(7日現在)。山根は曺貴裁監督の湘南時代の教え子だけに、加入が決まれば指揮官にとっても心強い存在になるだろう。15人の選手が移籍した割には、大きく戦力ダウンした印象はない。

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横浜F・マリノス

補強診断:D/戦力ランキング:13位タイ
百年構想リーグ総合順位:13位
監督:スティーブ・コリカ(新任)

 25シーズンに残留争いに巻き込まれ、百年構想リーグでも下位に沈んだ名門から今夏、再建に懸ける意気込みは伝わってこなかった。GKこそラ・リーガで121試合に出場したルベン・ブランコ(←ジローナ)を獲得したが、低迷するチームに新風が吹き込むことはなかった。

 層の薄さが懸念される攻撃陣の新戦力は、浦和でサブだった快速FW二田理央だけにとどまった。必須と思われたセンターフォワードの補強も着手されず、今季も谷村海那の両肩に重責が圧し掛かることになりそうだ。

 コントロールタワーとして欠かせぬ存在だったMF渡邉浩太(→神戸)が去ったボランチにはMF知念慶(←鹿島)を獲得したが、生粋のボランチではなく、渡邉とはタイプも異なるだけに穴が埋まったとは言いがたい。夏の移籍期間は9月16日まで。スティーブ・コリカ新監督の戦術にマッチする選手を、シーズン開幕後に補強したい。

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清水エスパルス

補強診断:B/戦力ランキング:11位タイ
百年構想リーグ総合順位:14位
監督:吉田孝行(1年目)

 百年構想リーグ開幕前に積極的に補強を行い、今夏は補強を控えるチームが多い中、清水は多くの新戦力を迎え入れた。広島からFW木下康介とFWジャーメイン良を、FC東京からMF小泉慶を、湘南からMF藤井智也を、京都からDF須貝英大を獲得。いずれもJ1での実績があり、計算の立つ選手たちだ。

 一方、MFマテウス・ブエノ(→鹿島)とMF宇野禅斗(→ボルシアMG)が流出した中盤の穴は小さくない。2人は清水の屋台骨であり、心臓、あるいは頭脳だった。マテウス・ブエノにいたっては、同カテゴリーのチームへの移籍という点でも痛恨だった。

 そこで、前述した日本人選手たち以上に浮沈のカギを握るのが、ブラジル人MFディエギーニョ(←セアラー)だ。アンカーが本職で、ボール奪取力とカバーリング力に定評があり、繋ぐ能力にも長けている。フランス代表のエンゴロ・カンテのようなイメージだろうか。この新ボランチが八面六臂の働きでピンチの芽を摘んだとき、上位進出も見えてくる。

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柏レイソル

補強診断:A/戦力ランキング:7位
百年構想リーグ総合順位:15位
監督:リカルド・ロドリゲス(2年目)

 リカルド・ロドリゲス監督のもと旋風を巻き起こした2025シーズンから一転、百年構想リーグでは下位に沈んだ。相手の分析が進んだことが最大の要因だが、その反省から、よりタイプの異なる選手を迎え入れ、チームの幅を広げようとする狙いがうかがえる。

 FC東京から迎えたMF遠藤渓太は今年1月に名古屋へ移籍したMF小屋松知哉の“影”を払拭できる実力者。さらにシャドーには広島やG大阪で活躍したMF満田誠(←神戸)を獲得した。その器用さゆえにインサイドハーフやボランチでも起用される満田だが、柏では本来のシャドーが活躍の場となりそうだ。

 さらに左サイドで遠藤とポジションを争うことになるMF弓場堅真(←鳥栖)、タイトな守備はもちろん左足のキックも冴え、指揮官好みのセンターバックであるDF麻田将吾(←京都)も獲得し、各ポジションで層が厚くなった印象だ。あとは勝負強さをまとえれば、2011シーズン以来のリーグ制覇も夢ではない。

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