悔しさを成長に変えて世界の頂点に! 桑木志帆のメジャー優勝を支えた家族と応援団

北村収

桑木志帆を支える家族と応援団。右から3番目が父・正利さん、4番目が母・浩子さん、5番目が桑木志帆、6番目が小田亨キャディ。左から2番目が重松宏さん 【北村収】

 英国のロイヤルリザム&セントアンズGCで行われた全英(AIG)女子オープン。桑木志帆がプレーオフを制し、メジャー初優勝を果たした。表彰式のスピーチでは英語で関係者へ礼を述べたあと、日本語に切り替え、「(英国に)来てくれた両親に感謝をしたいです。チームの皆さんに感謝をしたいです。熊本で大きな地震がありました。一日も早い復興を願っています」と、自らの言葉で語りかけた。

 世界の頂点に立った直後も、現地まで駆けつけて支えてくれた感謝と、被災地を気遣う言葉を忘れなかった。

日本女子ツアー初優勝のときから変わらぬ、家族と支えてくれる人たちへの感謝

表彰式の桑木志帆 【Photo by Cameron Smith/R&A/R&A via Getty Images】

 桑木が家族への思いを公の場で丁寧に口にするのは、今回が初めてではない。2024年6月の資生堂レディスオープンで日本女子ツアー初優勝を果たした際も、優勝インタビューで両親への感謝をこう語っていた。

「いつもサポートしてくれてすごく本当にありがたいと思いますし、優勝を重ねてこれからも親孝行をし続けたいと思います」。

 さらに、支えてくれたすべての人へ感謝の思いを伝えた。

「今まで支えてくれた家族、コーチ、トレーナー、そして応援団のみなさま、本当にありがとうございました。初優勝まで今考えるとすごく長く感じましたが、また2勝、3勝と勝利を重ねていけるように、これからも精一杯頑張りますので、温かい応援よろしくお願いします。ありがとうございました」。

日本女子ツアー初優勝を飾った2024年の資生堂レディスオープン。父・正利さん(左)と母・浩子さん(右)も、その瞬間を見届けた 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

 あの日本女子ツアー初優勝から2年。その時の言葉どおり勝利を重ね、なんとメジャーのトロフィーを手にする快挙を達成した。

「悔しいことの方が多い」から成長ができたと語った父・正利さん

 優勝を決めた直後、記者からコメントを求められたお父さんの正利さんの口から最初に出たのは、「信じられません」という言葉だった。続けて、「自分のゴルフをやっていた。焦ることなく、いつも通りのゴルフだったと思います」と最終日の娘のプレーを振り返った。メジャー最終日の優勝争いという大舞台でも、桑木は自分のリズムを崩さなかったが父の目にもはっきりと映っていた。

 大きなプレッシャーがかかる場面でも自分のゴルフができるまで成長できた理由をたずねると、「いろいろ経験して涙を流したことがあるから、それで成長できたと思います。悔しいことの方が多い。悔し涙を流したことが多かったですね」と振り返った。

 日本女子ツアーの初優勝を挙げた資生堂レディスでは、前年の同試合のプレーオフで惜敗している。また、全英女子オープンでも昨年は2日目に「81」を叩いて予選落ち。それぞれの悔しさを優勝という最高の形で晴らした。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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