本当に気温が上がるほど本塁打は増えるのか 最も「猛暑」の影響を受けた球場とは?
気温で最も成績が変わった神宮、ベルーナドームはほぼ屋外?
もうひとつエスコンフィールドHOKKAIDOも特殊な傾向を見せている。エスコンフィールドは基本的には屋内球場にあたる。しかし気候条件が整った試合に限り、ルーフオープンゲームが行われる。つまり屋内球場でありながら、屋外球場の日もあるというわけだ。
ここまでの話から気温が上がるほどに本塁打が生まれやすい傾向がわかる。暑さは乱打戦を生むのだ。
ただこれはこの分析によってはじめてわかったことではない。より物理的な観点からすでに研究が行われている[※]。こうした気候と野球の関係について、一般的によく知られているのがコロラド・ロッキーズの本拠地であるクアーズ・フィールドのボールの飛びやすさだろう。クアーズ・フィールドは標高およそ1600メートルの高地にあるため、気圧が低くそれにより空気抵抗が減ることで、一般的な球場よりもボールが非常に飛びやすいことで知られている。
実はこの気圧と空気抵抗の関係と同じように、気温が上昇したときにも空気抵抗は低下するようだ。研究によると、日本の気候では4月から8月にかけての気温上昇によって空気密度が5%低下するとされている[※]。もちろんクアーズ・フィールドほどの極端な変化ではないが、気温の変化も実は空気抵抗に影響を与えているのだ。つまり暑くなると空気抵抗が下がり、それによってボールが飛びやすくなり、乱打戦が増えるというわけである。
また「投手がバテているから乱打戦が生まれているのでは」という説については反するデータも出てきているようだ。投手は暑くなるとバテるどころかさらに球速をアップさせるようである。つまり夏に乱打戦が生まれるのは、投手がバテるからではなく、やはり気候によるところが大きそうだ。
今年も日本の夏は暑い。この暑さが今季のプロ野球でも激しい打ち合いを呼び起こすはずだ。
[※]下記リンク参照
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