ロケットスタートから失速、松山英樹を苦しめた「特殊なセッティング」とは… 谷原秀人の全英OPレビュー
苦手としてきた舞台でいかに戦ったか。今後への収穫はあったのか。松山を最も良く知る先輩プロで、U-NEXTの独占ライブ配信で解説を務めた谷原秀人が振り返る。
カップ手前でアプローチが失速…遅いグリーンの難しさ
なので、ほかの3つのメジャー大会と違って、ここだけはグリーンのスピードが遅いのが一般的です。加えて、今年はヨーロッパを熱波が襲っていることもあって、芝にダメージを加える側面もあるグリーンの刈り込みはより行いにくかった。
彼のアプローチは世界でも屈指のレベルにあると思いますが、この日はラウンドを通してカップのかなり手前で止まってしまっていました。ボールの落としどころが、理想よりも数ヤード手前になってしまっていたのですが、なかなかそこを調整しきれなかった。
弱いから強めに突っ込んでいったら、それもそれでダメ。ラウンドを通してみると、アプローチだけで4~5打は損してしまったように思います。ホールアウト後のインタビューで本人も「どうにもできなかった」と苦笑いをしてしまっていましたが、極端に遅いグリーンに合わせるというのは、はたから見ているよりもかなり難しいものです。
ショット自体は、初日と比べてかなりよくなっていたと思います。彼本来のアイアンの精度は戻っていましたし、左から真横に強い風が吹いて非常に難しかった18番のティーショットも、ドライバーでしっかりとフェアウェーを捉えました。
松山選手ほどのキャリアならば、当然そう考えることはできているはずです。この試合を終えた時点での米男子ツアー年間ポイントランキングでは37位。プレーオフ最終戦に進める30位以内へ、もうひと頑張りが必要になります。
最終ラウンドで伸ばせなかったもどかしさはあるとは思いますが、ショットの内容がよくなっているあたりを、ここからのシーズン終盤戦に活かしてくれるものと期待したいです。