NPBを経由しないメジャー挑戦は「最短ルート」か? 増え始めた日本人有望株の新たな選択
NPBを経由しない「もう一つのMLBロード」
西田は東北高校を卒業後、アメリカの短大に留学し、オレゴン大学に編入。2023年ドラフト11巡目(全体329位)でホワイトソックスから指名を受け、プロ入りした。日本人選手がMLBのドラフトで指名されるのは加藤豪将(2013年ヤンキース2巡目)以来10年ぶり5人目だった。ルーキーリーグで1試合だけプレーしたあと、すぐに1A昇格を果たして19試合に出場。翌2024年はマイナー3階級合計で127試合に出場して49盗塁をマークし、2025年は2Aでフルシーズンを過ごした。
プロ入り4年目の今季も2Aからのスタートとなったが、4月中旬に初の3A昇格を果たすと、3Aで結果を残し、5月25日(日本時間26日)のツインズ戦でついにメジャーデビュー。有望株ブレーデン・モンゴメリーの昇格に伴って2週間ほどで3A降格となったが、メジャーでは主に「対右腕用の右翼手」として起用され、12試合で打率.241(29打数7安打)を記録した。俊敏かつ堅実なプレーを見せ、守備と走塁では存在感を示したが、打撃では30打席で長打、四球とも0と力不足を露呈。現在はメジャー再昇格を目指し、3Aのフィールドで努力を続けている。
起業家という一面も持ち、大阪出身の関西人らしくコミュニケーション能力は抜群。持ち前の明るさでメジャー初昇格時もすぐにチームに溶け込んでいた。性格はメジャー向きの印象もあり、近い将来に再びメジャーの舞台でプレーする姿を見られることを期待したい。
アスレチックスは投手と内野手の「二刀流」で育成する方針を固めており、今季は投手としてもプロデビューを飾っている。ルーキーリーグと1Aで合計8試合に先発し、10回2/3を投げて0勝3敗、防御率15.19と思うような結果は残せていないものの、森井の挑戦はまだ始まったばかり。憧れの選手として、投手ではジェーコブ・デグロム(レンジャーズ)、野手ではエリー・デラクルス(レッズ)を挙げており、アスレチックスがラスベガスの新球場に移転する2028年にメジャーデビューすることを目指して、投打両面でレベルアップに取り組む日々を過ごしている。