「最も風が強いコース」攻略のカギは? 松山英樹ら日本勢にもチャンスはあるか…全英オープンプレビュー
3億年ものの岩盤。乾燥と塩分に耐える強い芝
植物は基本的に乾燥と塩分に弱いため、砂丘ではなかなか育ちません。ここに生えている草は、そういった環境に耐えられるほど力強い。コースの芝は表記上は「ベントグラス」ですが、普通のベントグラスとは違って根付き方も芝目も非常に強い。ショットを打つ際の抵抗も、ボールの転がり方も、他の土地にあるコースとはまったく違います。
近くには絶滅危惧種で保護されている野生のランも生えていて、この砂丘自体が保護区域になっています。自然をそのまま維持し続けている場所に、ロイヤルバークデールGCというコースはつくられています。
前哨戦を制した対抗馬。凱旋する米ツアー年間王者
このコースでは強い風に対応するために、球筋、球質の打ち分けやクリエイティビティ、そして忍耐力が求められます。多くのトーナメントではショットの再現性、つまり安定感の高さがプレーの質につながりますが、ここではそれだけでは勝てません。様々なショットを打ち分けるセンスや特殊なテクニック、ショットのバリエーションが必要です。
今年はPGAツアー戦、海外メジャーをあわせて15試合に出場していますが、優勝1回、2位が4回、3、4位が2回ずつと常に優勝争いに加わり続けています。ただ一方で、接戦で勝ちきれていないとも言えるので、その点を打破できるかが注目です。
イギリスは4つの王国の連合体ですが、そのひとつである北アイルランド出身です。彼にとって「地元のナショナルオープン」である全英オープンは、何よりも価値のある大会です。
6月の海外メジャー・全米オープンでは3位。先週行われた全英オープンの前哨戦、スコットランドオープンでも優勝しました。ショットの安定感に加えて、アプローチ、パットも冴え、一回り強くなった印象です。
彼はこのコースがある街、サウスポートの出身です。そして子供のころからロイヤルバークデールGCで練習を積んできました。地元のスポーツセンターには彼の壁画が描かれるなど、街を挙げた応援を受けてのプレーになります。
地元でゴルフを始めた少年が世界に羽ばたき、故郷に帰ってくる。凱旋試合での戦いぶりに注目です。