ライバルが2連続イーグル、5打差に開いたビハインド…それでも岩井明愛が首位に並べた理由とは エビアン選手権レビュー
日本勢は岩井明愛が3位。最終18番パー5まで通算18アンダーで首位に並んでいたが、バーディーパットが決まらず、ユ・ヘラン、ブルック・ヘンダーソンとのプレーオフに進めなかった。山下美夢有、西郷真央は4位に続いた。
優勝こそならなかったが、上位6選手中3選手を日本勢が占めた。U-NEXTの『日本勢徹底マークLIVE』で4日間解説を務めた米山みどりプロが大会を総括する。
序盤のダボ、相手が2連続イーグル…それでも揺るがぬ理由
普通なら、心が折れてしまうところだと思います。ここまで苦しい状況をはねのけて優勝争いに絡んでくる選手を、私はあまりみたことがない。岩井明愛選手の戦いぶりは、本当に素晴らしかったと思います。
メジャー大会の最終日のスコアボードに、2つも二重丸が並ぶ。めったにないことが、よりによって自分の目の前で起きたわけです。今日は私の日じゃない、とネガティブになってしまってもおかしくない。でも、岩井明愛選手は違った。直後の9番でひとりだけバーディーを挙げて、自分も伸ばしていくわけです。
そうした精神的な強さの片鱗は、第3ラウンドが終わった直後のコメントにもあらわれていました。同組のユ・ヘランが、この日だけで11個もスコアを伸ばす神がかり的なプレーをした。それに対して岩井明愛選手は「おかげで自分も引っ張ってもらえた」と語っていました。
優勝争いの中でも揺るがない「理想」
言葉にしてしまうと、理想論のようにもみえてしまいます。加えて、優勝争いが大詰めになれば、どうしても相手のプレーが目に入ってくるものです。それでも岩井明愛選手からは、相手の好プレーを歓迎するスタンスが一貫してみてとれました。
優勝に手が届かず、涙ながらになったインタビューの中でも、彼女は「この時間帯でも見てくれる視聴者の方に楽しんでもらえていたら」と語っていました。苦しい状況の中でも、そんなことを考えていたのか、と胸を打たれました。
岩井明愛選手はゴルフ界にとって宝物のようなアスリートだと、今回あらためて感じました。