熱波のアルプス決戦、古江彩佳ら日本勢に勝機は? エビアン選手権の見どころ

塩畑大輔

海外メジャーを人生の転機に...熱波の中でも目指す優勝争い

 JLPGAツアーから参戦する高橋彩華選手や桑木志帆選手にもチャンスはあるとみています。古江選手や山下選手と違って、2人はフェードヒッター(※編注:左から右に緩やかに曲がる球筋で目標を狙う選手)です。

 ショットを目標近くに止めに行く、ピンポイントの攻めがしやすい球筋ということもあり、2人ともパーオン率などのショット精度のデータでツアー最上位に名を連ねています。ショット力が問われるエビアンでも十分に通用するはずなので、初日から様子見をせずに攻めに出てほしいと思います。

桑木志帆は5月、ブリヂストンレディス最終日の2番パー5でアルバトロスを達成。国内勢の中ではいま最も勢いのある選手 【Photo by Atsushi Tomura /Getty Images】

 この試合を転機にしてほしいという意味では、今年はまだ結果が出てきていない西郷真央選手のプレーにも注目したいです。

 彼女はショット力がありますし、ピンに対してアグレッシブに攻めるゴルフを徹底もできるので、このコースとの相性はいいはず。実際に2022年には3位にも入っています。そろそろ上位にきてほしいですし、それをきっかけにして昨季のような勢いを取り戻してほしいとも思います。

2022年、20歳の西郷真央は5月までに国内で5勝を挙げた勢いそのままに、7月のエビアン選手権でも3位に入った 【Photo by Stuart Franklin /Getty Images】

 あとは、やはり畑岡奈紗選手です。全米女子オープン、そして全米女子プロ選手権と、立て続けに優勝争いを演じてきた。実力、調子ともに海外メジャーで勝てる準備は整っている。あとは、メジャーを獲りたいという気持ちを、その日の流れの中でどうコントロールしていくか、というあたりだけなのかなとみています。

 メジャー制覇への意欲を全面に出したほうがいい日なのか。いったんは気持ちを抑えたほうがいい日なのか。4日間それぞれで、そういうセルフマネジメントがうまくできさえすれば、優勝のチャンスは十分にある気がします。

畑岡奈紗は6月の全米女子オープンでは優勝争いに加わり6位に 【Photo by Ryan Sirius Sun/Getty Images】

 ここ数年、日本からどんどん選手が参戦してくるようになって、メジャーを制覇する選手も出てきた。「自分も」という気持ちはさらに強くなっていると思います。報われてほしいと強く願います。この大会が、彼女の人生の転機になってほしいなと。

 それにしても、今のヨーロッパを襲っている熱波は、かなりのものです。エビアンはアルプスの山あいにあって、日本で言えば軽井沢のような涼しいリゾート地なのですが、火曜日に現地に入ったU-NEXTのスタッフの話だと気温は40度近くに達しているようです。

7日、練習ラウンドで日傘をさしてもらいながらショットするフランスのセリーヌ・ブティエ 【Photo by Stuart Franklin /Getty Images】

 心配されるのは芝の状態。メジャー大会なのでよっぽどの対策はしてくると思いますが、それでも40度となると…。

 加えて、地面が硬くなればボールがどんどん転がっていくので、傾斜を余計に警戒しなくてはいけなくなります。日本勢には練習ラウンドでしっかりと対策をして、上位争いに加わる活躍をしてほしいと思います。

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著者プロフィール

1977年4月2日茨城県笠間市生まれ。2002年に新卒で日刊スポーツ新聞社に入社。サッカーの浦和レッズや日本代表、男子ゴルフ、埼玉西武ライオンズなどの担当記者を務める。2017年にLINE NEWSに移籍し、トップページの編成やオリジナルコンテンツ企画を担当。note、グノシーをへて、2024年7月からU-NEXTに所属。

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