C・ロナウドを下げる選択肢はなかったか? ダービーに敗れたポルトガルが力尽きる【ラウンド16・ポルトガルvs.スペイン】
前人未踏の6度目のワールドカップ(W杯)に臨んだ41歳のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドのラストダンスは、またしても初優勝の夢に手が届かず、ラウンド16で終焉を迎えている。
つねに拮抗する意地の張り合いのような姉妹の喧嘩
だからだろう。意地の張り合いのような姉妹の喧嘩はつねに拮抗した展開となり、直近7試合を振り返っても、実に6試合が90分で決着がついていない。
それは、通算42回目の対戦となったこのラウンド16での顔合わせでも変わらなかった。
手の内を知り尽くす両者は、互いに相手の良さを消し合う慎重なゲーム運びを見せる。開始8分にダニ・オルモのダイレクトパスから、オフサイドラインぎりぎりで抜け出したオヤルサバルに決定機を与えて冷や汗をかいたポルトガルだが、この日は立ち上がりからスペインのキーマンであるペドリとラミン・ヤマルをほぼ完璧に封じ込める。
ペドリに思うように仕事をさせなかったヴィティーニャ以上に出色の出来だったのが、ヌーノ・メンデスだ。ジョアン・フェリックスとのダブルチームで対面のヤマルに自由を与えなかったスピード豊かな左サイドバックは、16分に猛然と前線に駆け上がり、ブルーノ・フェルナンデスの浮き球のパスを引き出してあわやというシーンも作り出している。
もっとも、メンデスが攻撃参加して空いたサイドのスペースは、スペインにとっても狙いどころだ。直後に返す刀でカウンターを発動すると、ヤマルが得意のカットインから左足を振り、さらにGKのジオゴ・コスタに弾き出されたボールを中央からアレックス・バエナが叩く。
絶大な存在感を放っていたN・メンデスが無念の負傷
左サイドの貴重な矢を失っただけではない。ポルトガルのマルティネス監督にしてみれば、ここで想定外の交代カードを1枚切らざるを得なかったことで、その後の采配が難しくなったに違いない。
天敵が消えた右サイドでヤマルが次第に輝きを増し、連動して右サイドバックのポロも果敢にインナーラップを仕掛けて縦の奥行きを生み出す。じわじわと後退を強いられたポルトガルもセンターバックのルベン・ディアスを中心に粘り強く守り、最後の一線は越えさせなかったものの、徐々に広がるライン間のスペースをスペインに衝かれるようになっていく。
それでもポルトガルは、後半のハイドレーションブレイク明けから投入されたラファエル・レオンが、左サイドから持ち前のドリブル突破を披露し、スペインに傾きかけた流れを何とか食い止める。76分にはそのレオンの仕掛けからヴィティーニャがミドルを放ち、こぼれ球をブルーノ・フェルナンデスがボレーで狙うなど、ゴール前のシーンも作っている。