横浜、神奈川初「4季連続甲子園」の偉業なるか? 行く手を阻む“最大の壁”は…
この夏も「横浜1強」は続くのか。あるいは、ライバル校が横浜の連勝記録にストップをかけるのか。横浜を中心に、桐光学園、横浜創学館、慶應義塾の第1シード4校による優勝争いが予想されるが、他にも実力校が多く、この夏も全国随一の激戦区から目が離せない。
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横浜の最大の強みは圧倒的な投手層
最大の強みは、投手層の厚さにある。ドラフト1位候補の織田翔希(3年)を筆頭に、左腕・小林鉄三郎(2年)、速球派の池田聖摩(3年)、スライダーが武器の福井那留(2年)、タテのカーブが光る林田滉生(3年)ら、個性が際立つピッチャーが揃う。
織田は今春関東大会の決勝で、自己最速タイの154キロをマーク。平均球速が上がり、県大会準決勝の桐光学園戦では9回まで186球を投げながらも、140キロ台中盤をコンスタントに記録した。本人は、体重が80キロ台に乗ったことが、平均球速の高さにつながっていると分析。春以降は「82キロ」を目標に補食を積極的に摂り、7月1日時点で「81.7キロ」。ここからは体重維持に努め、夏に向かう。
関東大会で存在感を見せたのが、本職はショートの池田だ。初戦で自己最速を更新する150キロを記録。村田浩明監督のなかには、「クローザー池田」の構想がはっきりとあり、夏も大事な場面での起用が考えられる。左腕の小林は、7月1日の日体大戦で最速148キロを記録し、ストレートで大学生を押し込んだ。
野手陣は、キャッチャー脇山魁音、外野手の小林大雅や安食琥太郎ら2年生が台頭。昨年よりも長打を打てる選手が少ない分、足を積極的に絡めて、チャンスを広げていく。
主将の小野舜友(3年)は、帽子のツバに「村田家」と記すほど、指揮官に厚い信頼を寄せる。
「自分たちが100パーセント信頼して、監督さんについていっている。一番近くにいる自分たちが、監督さんを胴上げしたいです」
心にブレはない。チーム一丸となり、夏の頂点を獲りにいく。
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ノーシードから頂点を狙う東海大相模
春は3回戦で相洋に0-2で敗れ、夏のシード権を逃した。敗戦後、バッティングを見直し、強い打球を打つことを徹底。6月下旬に行われた東海大との練習試合では、大学生投手陣を打ち込むなど、着実にレベルアップしている。今夏は1年生4人がベンチ入り予定で、右の長距離砲の竹内球太は練習試合で4番を任され、左腕の吉永颯大は県外の強豪相手に結果を残してきた。
原俊介監督は、「うちはチャレンジャー。継投や作戦を含めて、さまざまな戦い方を準備しています」とノーシードからの頂点を狙う。
横浜の打線を見ると、小野、池田、川上慧(2年)らスタメンに5~6人の左打者が並ぶ。「アウトコースに出し入れができる左腕であれば、試合を作れる」という声が、他校の指揮官から聞こえてくる。
ダークホース的な存在になりそうなのが、横浜のヤマに入った第3シードの三浦学苑だ。ゲームメイク力に長ける渡辺楓(3年)に、大学球界から高い評価を受ける素材型の阿部太陽(3年)ら、タイプの違う左腕が4人。経験豊富な正捕手・徳江空良(3年)のディフェンス力も安定しており、堅い守備でロースコアの接戦に持ち込む。
「横浜、東海大相模を倒すために戦っている」と公言するのが、第2シード・相洋の高橋伸明監督だ。今春は2年生左腕・片見瞭の好投で、東海大相模を2-0で下した。「勝機を見出すとしたら継投。タイプの違うピッチャーが5人いるので、うまく起用していきたい」と指揮官は語る。
慶應義塾は、日本一となった2023年夏以来3年ぶりに第1シードを獲得した。森林貴彦監督は、横浜の連勝記録阻止に意欲を見せる。
「“激戦”と呼ばれる神奈川で、4季連続で同じ学校が甲子園に行くのは食い止めたいですね。うちは2年生が主軸なので、彼らが物怖じせずにプレーして、主役として活躍してくれたときに面白い戦いができると思います」
二刀流の湯本琢心と渡辺英亜、正捕手の延末遵太ら、2年生がチームを引っ張る。
昨年、夏秋ともにベスト4の立花学園は、初の頂点が見えるところまできている。夏を制するカギは、「投手陣の体力」と志賀正啓監督。昨夏の横浜戦でも好投した根本奨大(3年)が、どれだけフレッシュな状態で大会終盤を迎えられるか。打線はストレートに振り負けない力があり、勢いに乗ったときはビッグイニングを作る。