暑くなると打ちまくる「夏男」は都市伝説か? データで検証した真夏に強い打者ランキング

DELTA

歴代の「夏男」ナンバーワンは?

「夏男」のイメージが強い福留孝介。果たしてランキングは? 【写真は共同】

 現役選手ではこのようなランキングとなったが、すでにNPBを去った選手にはどんな夏男がいたのだろうか。同じく2014-25年の期間で春・夏ともに300打席をクリアした選手をランキングしたのが以下の表だ。

【データ提供:DELTA】

 1位は2016~18年に楽天に在籍したジャフェット・アマダー(元楽天)となった。アマダーは3~6月のOPS.677に対し、7・8月が.968。なんと春夏で.291もの差をつくっている。2位の本多雄一(元ソフトバンク)でも差は.182であるため圧倒的な差である。しかしアマダーは2018年にドーピング検査の違反により出場停止に。圧倒的な夏男ぶりにもケチがつくかたちでNPBでのキャリアを終えてしまった。

 近年のビッグネームでは7位にオリックスで活躍した吉田正尚(元オリックス、現ボストン・レッドソックス)がランクインしている。といっても吉田の場合ここまで挙がった打者とは違い、春の成績が凡庸というわけではない。春のOPSは.890と超優秀。にもかかわらず夏にはさらにOPSを1.015まで上げている。春の時点で恐ろしいが、夏にはさらに恐怖を増した打者だった。

 10位にはこちらも夏に一気に上げてくる印象の強い福留孝介(元阪神)が入った。2016~18年は3~6月のOPSが.759、.722、.779と3年連続7割台。これも悪くない数字なのだが、7~8月にはそれぞれ.991、.932、.971とこちらも3年連続で9割を超える素晴らしい成果を残している。夏男の代表的な選手と思われるが、それでも最上位にまでは入ってこられなかった。

 ここまで現役選手、そしてすでにNPBを去った選手の「夏男」を探してきた。ここで挙がったような選手はこれまで夏に好成績を残してきたという事実はある。だがデータ分析の観点からいくと、それはあくまでこれまでがそうだったというだけであって、今後も夏に調子が上がることを保証するものではないと思われる。今回も実際に分析してみると、夏に好成績を残した打者は翌年も同様の傾向が続くといった全体的な傾向は見られなかった。おそらくこのランキングに入った打者も、サンプル不足ゆえに好調の成績が夏に偏ったに過ぎない打者も多いはずだ。

 ただ一方で、単なるサンプル不足ではなく実際に夏に強いといえる打者もいるはずだ。春先は調整に費やし、夏に調子のピークがくるという選手もいるだろうし、花粉症など気候や体調により、春先に比べ夏に本来の調子を取り戻すという選手もいるだろう。レイエスや森下を取り上げた際に述べた慣れの問題もおそらく関わっているはずだ。夏場に強い傾向の打者がいることは否定できない。

 彼らの中で今季も「夏男」になれる選手はいるだろうか。

(企画編集:スリーライト)

2/2ページ

著者プロフィール

当サイトには一部アフィリエイトリンクが含まれています。

リンクから商品・サービスをご購入いただいた場合、スポーツナビに収益が発生することがあります。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント