“精密機械”に起きたまさかの異変… 山下美夢有が見せた「強さ」とは、全米女子プロ最終日レビュー
9選手が決勝ラウンドに進出した日本勢だが、最高順位は山下美夢有の通算5アンダーの12位。同13アンダーで優勝した韓国のユ・ヘランらの上位争いに割って入ることはできなかった。
それでもU-NEXTの独占ライブ配信『日本勢徹底マークLIVE』で解説を務めた米山みどりプロは、日本勢がさらに一段階高いレベルに上がったと確信したと語った。そうみる理由とは。
良い状態、良い流れでここに来たからこそ…
特に強さを感じさせたのは、畑岡奈紗選手、山下美夢有選手、そして国内女子ツアーからただひとりスポット参戦をした桑木志帆選手です。
3選手とも、ものすごく良い状態、ものすごく良い流れでこの海外メジャー大会を迎えました。周囲から期待されるのはもちろん、自分への期待もすごく高かったんじゃないかと。実際にそれぞれショットの状態も良く、パットのストローク、プレーのリズムなども素晴らしかった。
自分への期待が大きく、実際にラウンドしてみても感触も良い中でうまく結果が出ないと、普通ならフラストレーションを抱えていることがもっとプレーに出てしまうものだと思います。加えて、メジャーならではの難しいセッティングがストレスをかけてくる。
今週は自分の週ではない、という言葉がありますが、3選手とも高いレベルの内容、結果をあきらめてしまってもおかしくない状況だった。でも、最後までそうはならなかった。悪い流れに何度も入りそうになりながらも、自分のプレーでそれを食い止め続けた。
精密機械に起こった異変。揺るがない強さ
ただ、数多く迎えたチャンスで、得意のパットがわずかに外れる場面が続いてしまった。加えて、最終ラウンドでは7番、16番とセカンドショットを一度ならず二度までも池のほうに落としてしまった。精密機械のような山下選手にもこんなことが起きるのか、と驚きました。
3メートル以上ありそうなパットをねじ込んでナイスボギーにすると、続く17番パー3ではピン奥2メートルにピタリとつけてバーディーを取り返した。グリーン手前から4ヤード、左端から3ヤードという簡単ではない位置でしたが、直前にミスがあったことをまったく感じさせない果敢な攻めで、悪い流れを地力で断ち切ってしまった。
まだチャンスは…自ら言い放つ自信と覚悟
でも彼女は「明日は天候がかなり悪くなるという情報なので、まだ巻き返しのチャンスはあると思います」と言い切った。他人から「まだ明日があるよ」と言われることはあっても、自分でそれを言葉にできるのは、相当な自信、そして心の強さがないとできないことです。