高校野球2026・夏の地方大会「エリア別大展望」

大阪桐蔭は春夏連覇なるか 夏の甲子園、日本一を狙える10校 

山梨学院は大黒柱・菰田の復帰が計り知れない好影響を

春の都大会を制した関東第一は左腕の石井(写真)ら投手陣が充実。一昨年が準優勝、昨年が8強と夏の甲子園で好成績を収めているが、今年は初優勝も狙えるはずだ 【YOJI-GEN】

 選抜の補欠校ではもう1校、関東第一(東東京)は投手陣の仕上がりがいい。

 春の都大会は6試合でわずか5失点。左スリークオーターの石井翔(3年)、2年生ながら140キロ台後半の速球が魅力の右腕・高橋友朔が軸となる。

 打線は俊足で長打力も秘める1番の佐宗悠樹(2年)、4番の井口瑛太(3年)、5番の柴崎壮佑(2年)らが中心。機動力を絡めてそつなく得点を重ねる巧みさは今年も健在だ。低反発バットの時代にフィットした野球と言える。

 その関東第一や浦和学院も出場した春の関東大会を制した横浜(神奈川)も当然、全国の頂点を見据える1校だ。

 最速154キロの織田翔希(3年)は今年の高校生ナンバーワン右腕。春は状態が良くないなかでも要所を締めるタフさを見せた。身長185センチの2年生左腕、小林鉄三郎も右打者の内角を果敢に突く投球で一冬の成長を披露。この2本柱が戦いの軸になる。

 昨秋からの課題だった得点力が、夏もポイントになる。昨春の選抜優勝を経験した主将の小野舜友、江坂佳史、池田聖摩(いずれも3年)に続く選手の台頭が待たれる。控えの選手を含め、個々が秘める能力は間違いなく高い。

 昨夏の全国4強、山梨学院は大黒柱の菰田陽生(3年)がどこまで復調できるか。今春の選抜で、一塁を守った際、打者走者との接触プレーで左手首を骨折した。手術を受け、6月上旬から実戦に復帰した。

 最速150キロ超の投球、軽々とスタンドに飛ばす打撃もさることながら、主将としての存在感も大きい。菰田の復帰がチームに計り知れない好影響を及ぼす期待感はある。

報徳学園をはじめとする近畿の常連校にもチャンスはある

智弁学園は、選抜で大車輪の活躍を見せたエース杉本(写真)に続く投手の成長がカギだろう 【写真は共同】

 近畿の常連校も忘れてはならない。

 春の近畿大会を制した報徳学園(兵庫)は、元々期待の大きかった代だ。高校日本代表候補にも選ばれている1番中堅手の中尾勇貴(3年)が打線を引っ張る。投手では右腕の江藤達成(3年)。身長187センチのすらりとした体形から伸びのある直球を投げ込む姿は、2年前のエース今朝丸裕喜(現阪神)を思い出させる。

 智弁和歌山は全国屈指の捕手、山田凜虎(3年)の存在感が抜群。打線では2番に座る荒井優聖(3年)のパンチ力が光る。左打者ながら、春の近畿大会決勝では左中間の一番深いところに運ぶ本塁打を放った。

 選抜準優勝の智弁学園(奈良)はエース左腕の杉本真滉(3年)に続く2、3番手投手がどれだけ成長できるか。

 遊撃手の砂涼人、強打の小久保颯弥(いずれも2年)ら野手陣にタレントが揃う前出の仙台育英も、投手陣の柱となる選手が出てくればチャンスがある。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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著者プロフィール

朝日新聞東京本社スポーツ部記者。2005年に朝日新聞入社後は2年半の地方勤務を経て、08年からスポーツ部。以来、主にプロ野球、アマチュア野球を中心に取材をしている。現在は体操担当も兼務。1982年生まれ、富山県高岡市出身。自身も大学まで野球経験あり。ポジションは捕手。

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